NHK『おかえりモネ』第15回

今ではすっかり疎遠になってしまったけれど、中学生時代の仲良し男女7人とはよく浜辺で青春してたなぁと思い出す当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第15回めの放送を見ましたよ。

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第3週『故郷の海へ』

幼馴染たちが泊まった夜、百音(清原果耶)は眠れずにいた。明日美(恒松祐里)から百音が音楽をやめてしまった理由を聞かれたのをきっかけに昔のことを次々と思い出すのだった。

2011年3月11日、百音は高校の音楽コースの合格発表を見るために耕治(内野聖陽)と共に仙台に来ていた。そこで東日本大震災に遭った。
耕治の運転する自動車で気仙沼に戻ろうとしたが渋滞に巻き込まれ、気仙沼に到着したのは翌日の夜明けだった。高台から街を見ると、津波の被害がありありと分かった。家のある亀島の様子も見えたが、到底安心できる状況ではないとわかった。百音は言葉を失い、涙を流すばかりだった。

島への定期便も当然欠航となっていた。数日後、有志が船を出してくれて、やっと島に戻ることができた。百音の家族も友人たちもみな無事だった。

しかし、それから百音はふさぎ込みがちになった。大好きだったサックスに二度と触れることはなかった。
数ヶ月経って少し落ち着いた頃、耕治から久しぶりにサックスを吹くことを誘われた。大変なときこそ音楽が大切になるだろうというのが耕治の誘い文句だった。しかし、百音はそれを断った。音楽なんてなんの役にも立たないと言い捨てるのだった。

百音は相変わらず眠れずにいた。ぼんやりと縁側に座っていると、及川亮(永瀬廉)も起き出してきた。亮の提案により、みんなを誘って夜明けの浜に行くことになった。

みんなは久しぶりの海にはしゃいだ。
特に大はしゃぎしていたのは、実家の寺を継ぎたくないと言ってちょっとした騒動を起こしている後藤三生(前田航基)であった。彼は「自由がない」と言うばかりであるが、幼馴染たちはきっと何か別に理由があるのではないかと推測した。たとえば、大震災の時に悲惨な状況を目撃したのかもしれない。寺の息子なら、他の人々が見ていないような光景を見たのかもしれない。それが関係しているのではないかと思われた。

亮は空を見上げ、今日の天気を予想した。彼によれば、雲は多いが雨は降らないという。島の山に雲がかかっていないことや、風向きなどからわかるという。そして、漁師をやっている亮にとっては風向きや天気を読むことは大事なことだと話した。
百音は、自分が気象予報士のテキストで勉強したことと照らし合わせながら話を聞いた。また、自分は昨夜の月にかかる雲の様子を見て予想していたが、亮は違う観点だったのでそれにも感心した。

そして百音は、自分が海も風も朝日も大好きだったことを思い出した。

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