『カムカムエブリバディ』まとめ記事断念

昨日から発熱に苦しんでいます。病院には行きました。新型コロナウィルスの検査をすることになり、結果は明日の夕方ころ知らされます。喉がとても腫れているとのことで抗生物質と解熱鎮痛薬が処方されました。
何をする気力もなく、バカみたいにずっと横になっています。『カムカムエブリバディ』の第4回は昼の再放送をぼんやり見ました。しんどい体で無理してまでまとめ記事書くほどではないなと思ってしまいました。雉真家の妻役でYOUが登場したのは嬉しいんだけれど。
1日くらいなら休んで、後日追いつけばいいかなとも思ったのだけれど、明日もダウンしてそうです。2日飛ばしたらさすがにもうダメだ。

というわけで、3日坊主でまとめ記事終了です。ご愛読ありがとうございました。
次は黒島結菜さん主演の『ちむどんどん』でお会いしましょう。

NHK『カムカムエブリバディ』第3回

人種や出自、外見で人を判断することはよくないことだとわかっているけれど、藤本有紀さんの『ちりとてちん』では伝統的な塗箸職人として川平慈英がキャスティングされていて、その少々日本人離れしたバタ臭い造作に違和感を感じていたのだけれど、終盤になってそのキャスティングの妙が見事に解決されて唸った覚えのある当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カムカムエブリバディ』の第3回の放送を見ましたよ。

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第1週『1925-1939』

1939年(昭和14年)、14歳になった安子(上白石萌音)は尋常小学校卒業後は家の手伝いをしていた。和菓子屋の店番や配達などを嫌がることなく率先して行っていた。幼いときから家の和菓子が大好きだった安子にとってはこれ以上ない幸せな日々だった。

一方で、ちょっとした面白くないこともあった。
おしゃれにも憧れのある安子は、幼なじみのきぬ(小野花梨)に勧められ、髪にパーマをかけたいと思った。しかし、実直な性格の父・金太(甲本雅裕)には叱られるに違いない。なんとか母・小しず(西田尚美)を味方につけ、母から父を説得してくれるよう約束を取り付けた。しかし、日中戦争が激しさを増し、ノモンハン事件を契機に日本はソ連とも衝突することになった。その影響で、国内ではパーマが禁止されてしまった。安子は自分とは関係のないことでおしゃれができなくなったことに憤慨した。

しかし、それでも安子および周囲は平穏な毎日だった。安子自身は特にこれといった夢や目標を持たなかったし、持つ必要もなかった。

小学校時代の安子の同級生である雉真勇(村上虹郎)は中学校に進学し、野球に打ち込んでいた。ランニング中に安子と出会った勇は、安子のことを「あんこ」と呼んでからかった。彼は小学生の時から安子に気があるのだが、素直にそれを表すことができず、安子の前ではいつも意地悪をしたり威張ってみせたりしてしまうのだ。
勇は、野球の全国大会で甲子園に出場することが目下の目標だと話した。その後は大学に進学し、六大学野球で活躍することを夢見ていると話した。

勇の夢を聞いても、やはり安子は今の生活に何も不満や焦りを感じなかった。ただ、大好きな街で大好きな人と暮らす日々がいつまでも続けばいいと思うのだった。

暑い夏の日、安子が店番をしていると一人の大学生(松村北斗)が買い物に来た。帰省のために岡山に着いたところだが、急いで汽車に乗ったのでお土産を準備できなかったという。そこで実家に持って行く土産を探しに来たのだ。
このような暑い季節は、くず餅などが涼しげで良い。しかし、安子はあえておはぎを勧めた。店のあんこは絶品で、小さいときから食べて続けてきた安子ですら食べ飽きることがないと説明した。大学生は安子の勧めを受け入れておはぎを買うことに決めた。

別のある日、大量のおはぎを受注し、安子が届けることになった。その日はラジオで甲子園の野球大会の決勝戦が中継されており、家の者はそれに夢中になっていた。誰も配達になど行きたくないのだ。

届け先はとても大きな屋敷だった。門から声をかけてもなかなか人が出てこない。訝しんでいると、やっと門が開いた。
そこから出てきたのは、先日おはぎを買っていった大学生だった。彼の家族は安子に勧められたおはぎを体操気に入ったのだという。それで彼の父は来客の接待用に使うことを決めたのだと話した。

安子と大学生が門の前で話していると、奥から小学校の同級生だった勇が顔をのぞかせた。なんとそこは彼の家で、件の大学生は勇の兄・稔なのだという。
勇は、野球中継が佳境だと兄を呼びに来たのだ。野球に夢中な勇は、そこに安子がいるにもかかわらず、すぐに家の中に戻ってしまった。

安子はいつも自分が勇にからかわれていることを話した。それには兄・稔も苦笑いした。

そこへ、外国人が近寄ってきて、外国語で道を訪ねた。外国語のわからない安子は慌てふためいたが、稔が流暢な英語で道案内をした。安子には何も理解できなかったが、スラスラとしゃべる稔に感心した。
稔は、翌朝6時半にラジオを聞くよう提案し、家の中に引っ込んだ。

翌朝、安子は言われたとおりにラジオをつけた。すると英会話講座が始まった。
やはり安子には何を喋っているのかまったくわからなかったが、流れるような英語の調べにうっとりと耳を傾けた。

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NHK『カムカムエブリバディ』第2回

とりあえず上白石萌音が本格的に出てくるまでは様子見だと思っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カムカムエブリバディ』の第2回の放送を見ましたよ。

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第1週『1925-1939』

和菓子屋である橘家の朝はあんこ作りから始まる。
安子(網本唯舞葵)は目を覚ますと必ず菓子工房を覗く。そばに近寄ることは許されなかったが、職人たちの働く姿を眺め、あんこの香りを嗅ぐのが大好きだった。

安子の祖父であり、現役の職人である杵太郎(大和田伸也)の持論は、職人の気持ちが菓子に乗り移るということだった。食べる人の嬉しそうな顔を思い浮かべ、菓子が美味しくなれという気持ちを込めて作ることが何よりも大事だといつも言っている。安子もそれを信じていた。

安子は自分も菓子職人になりたいと思っている。しかし、家族は兄・算太(濱田岳)を跡取りと決めていた。ゆえに、安子に菓子作りを直接教えないばかりか、女の子の仕事ではないと言い含めるばかりだった。
安子は、しかたなく庭で土団子を作って遊ぶばかりだった。

その一方で、安子はときおり店番を頼まれることがあった。
その日も店番をしていると、幼なじみで親友の水田きぬ(岡陽毬)が買い物に来た。きぬは豆腐屋の末娘であるが、女きょうだいしかいない。姉は家を出て自由にすることが決まっている。そのため、きぬが婿をとって家を継ぐことに決まっているのだと話した。
きぬは自分の運命を呪っていた。安子には兄がいるおかげで、好きな人と結婚できることを羨ましいと話すのだった。

しかし、安子の兄・算太はまったく修行に身が入っていなかった。頻繁に仕事を抜け出しては映画を見に出かけていた。祖父・杵太郎は孫に甘いところがあり、父・金太(甲本雅裕)も算太にあまり厳しく接することはなかった。

ある日、算太はダンサーになりたいと言い出した。映画で見たチャップリンに憧れたというのだ。もちろん、家族は反対した。
ところが、安子だけは算太の味方だった。いつも遊びに付き合ってくれる算太のことが好きなのだ。安子は自分が婿をとって家を継ぐから算太を自由にさせてやってほしいと頼んだ。
しかし、家族は首を縦に振らなかった。むしろ、幼い妹にまで気を遣わせたことについて算太は叱られた。

庭で土団子遊びをはじめた安子のところへ算太がやって来て謝った。
安子は、菓子作りをしている算太は少しも楽しそうではないと話した。祖父の言葉を借りれば、作り手の気持ちが菓子に乗り移るはずである。しかし、算太が菓子作りを嫌がっているのがわかると言う。
一方、算太が映画を真似て踊ってみせた時は楽しそうだったと話した。

その様子を陰から見ていた杵太郎と金太は、算太のダンサー修行を認めることとした。大阪で修行し、ものにならないと分かればすぐに帰ってくることを条件に送り出した。

その後しばらくして、杵太郎は腰を痛めて隠居することになった。金太が二代目として取り仕切ることになった。

そして、安子(上白石萌音)は14歳になった。今でも、目を覚ますと菓子工房に直行し、あんこの匂いを嗅ぐ。

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NHK『カムカムエブリバディ』第1回

本作の脚本は藤本有紀さんなんだけれど、彼女が2007年に担当した朝ドラ『ちりとてちん』を今でも大好きな当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カムカムエブリバディ』の第1回の放送を見ましたよ。

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第1週『1925-1939』

1925年(大正14年)、日本でラジオ放送が開始された。
まさにその日、橘安子(網本唯舞葵)が生まれた。

安子の生家は和菓子屋だった。
祖父・杵太郎(大和田伸也)が創業し、父・金太(甲本雅裕)も共に働いている。杵太郎は厳しい人物で、金太をはじめ、住み込みで働く職人たちも彼にはまったく頭が上がらなかった。
安子の兄・算太(濱田岳)も職人見習いとして働いていたが、彼は仕事に身が入らず、父・金太の頭痛の種だった。

尋常小学校の3年生になった頃、安子は家中の者からかわいがられていた。
母・小しず(西田尚美)や祖母・ひさ(鷲尾真知子)は登校する安子に毎日おいしい弁当を作ってくれた。兄・金太は仕事をサボってブラブラしていても、安子の遊びには嫌な顔をせず付き合ってくれた。

中でも特に安子をかわいがっていたのは祖父・杵太郎だった。
菓子工房を神聖な場と考え、そこでふざけたり怠けたりすることを一切許さない杵太郎であるが、安子がつまみ食いに来ても咎めなかった。むしろ、自分の仕事の手を止めて安子に菓子を食わせてやることもしばしばだった。

その頃、ラジオは人々の憧れの的だったが、庶民にはまだ高嶺の花だった。
職人たちは、おそるおそる杵太郎にラジオ購入を願い出た。ラジオがあれば仕事の能率も上がるし、家族の余暇も充実すると言うのだ。安子もラジオが買ってもらえると期待した。
けれども、もちろん杵太郎は即座に却下した。

ところが、ある朝目を覚ますと、安子の枕元にラジオが置いてあった。そこには、杵太郎からの贈り物だという手紙も添えてあった。家中の者に知らせると、みなも大喜びした。
しかし、杵太郎本人はそんなことをしていないという。手紙を確かめると、それは杵太郎のものではない拙い文字であった。

すぐに兄・算太(濱田岳)の仕業だと露見した。商店街で唯一人ラジオを所有していたのは荒物屋・赤螺吉兵衛(堀部圭亮)であるが、彼の家から算太が盗んできたのだ。彼の妻・清子(宮嶋麻衣)が産気づき、吉兵衛はラジオを店先に置いたまま慌てて産婆を呼びに行った。そのすきに盗んだのだと言う。

算太は父・金太に連れられて、謝罪と返還に出向いた。もちろん吉兵衛は怒り心頭でなかなか許さない。
そこへ、祖父・杵太郎がまんじゅうを持って後から現れた。清子に無事に子どもが生まれた祝いだという。清子も子どもが生まれてめでたい時に怒るのはやめてほしいと取りなした。
それで、吉兵衛は今回ばかりは許してやることにした。

こんな騒動はあったが、一時でもラジオが家にあった時、家族も職人もいい顔をしていた。それは良い光景だったと思った杵太郎はラジオを買うことに決めた。
こうして安子の家にラジオがやって来た。

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