NHK『舞いあがれ』第22回

スポ根モノがあまり好きではなく、そういう展開が予想できたせいか、今朝は時間通りに起きることのできなかった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『舞いあがれ』の22回めの放送を見ましたよ。

* * *
第5週『空を飛びたい!』

なにわバードマンの部員たちは舞(福原遥)を新たなパイロットにすることに決めた。舞はロードバイクで通学するなど、トレーニング中心の生活を始めた。

パイロットが変更になると、人力飛行機の設計を見直さなければならない。パイロットの体格によって機体の重心が変わってしまう。そのため、機体全体のバランスを考慮して設計変更が必要なのだ。しかし、設計担当の刈谷()高杉真宙)はパイロット変更に反対しており、部に戻ろうとしない。
そこで、本来はプロペラ担当班の玉本(細川岳)が再設計を請け負うことになった。ところが、玉本の再設計案は部員たちの間に対立を生み出してしまった。基本設計に従ってこれまでの部品を活かすとはいえ、必ずどこかに設計変更のしわ寄せが発生する。部員たちは自分の担当箇所の変更を受け入れようとはせず、他担当に押し付けようとして口論を始めた。舞はその様子をおろおろと見るばかりで、どうすることもできなかった。

舞は前任パイロット・冬子(吉谷彩子)の病院に向かった。病室に入ろうとすると、設計担当・刈谷が先に来ていた。舞は入るに入れず、部屋の外から様子を伺った。
二人は互いに、テスト飛行失敗の原因は自分にあると言っていた。刈谷は、土壇場で尾翼の大きさを変更したことで機体バランスの狂ったことが墜落の原因だと述べ、謝罪した。一方の冬子は、突風に慌てて操縦桿を強く引きすぎたことが原因であり、自分の操縦ミスだと言って譲らなかった。

舞は、病室から出てきた刈谷を呼び止め、事故は自分のせいだと思い、恐れているのかと訪ねた。最初は舞を無視して帰るつもりだった刈谷だったが、舞の言葉が核心をついているような気がして、話に応じることにした。
刈谷は、確かに恐怖があると認めた。人力飛行機は人を乗せて飛ぶものだから、責任も重いと話した。恐怖や責任を感じつつもこれまで設計を担当してきたのは、部長・鶴田(足立英)との因縁があるのだという。1回生で彼と出会ったばかりの頃、ふと自分はいつか飛行機を作りたいと話した。すると、鶴田は刈谷を人力飛行機部・なにわバードマンに連れて行ったという。ただし、刈谷はどうも馴染めず、その年の夏に一度辞めてしまったのだという。ところが、当時からパイロット候補だった鶴田から、自分の乗る飛行機の設計を頼みたいと説得された。その熱にほだされ、刈谷は部に戻り、鶴田のために設計に取り掛かった。
刈谷はパイロットの命を預かるからこそ、設計には細心の注意を払うという。安全な人力飛行機を設計するためには、少なくとも1年程度の時間はかかる。実際、刈谷はそれだけの時間をかけて、鶴田や冬子のための飛行機を設計してきたのだ。
ところが今、なにわバードマンの部員たちは、たった2ヶ月で舞をパイロットにして飛ばそうとしている。それは刈谷にとって許し難いことであった。

刈谷は、舞から部内の空気がよくないという話も聞き、その原因を尋ねた。舞は、操縦席の椅子の位置を変更したら機体の重心が変わってしまったことが発端だと説明した。
その話を聞いた途端、刈谷の顔色が変わった。

刈谷は、舞を伴って部室に怒鳴り込んだ。杜撰な設計でパイロットを危険な目に遭わせるなど言語道断だと叱りつけた。
再設計を担当した玉本は食ってかかった。刈谷が過去に一度部を辞めたことも知っており、またいつ辞めるかと思っていたのだという。それで、その時のために密かに設計の勉強をしていたと自負した。自分の再設計案に問題はなく、きちんと飛ぶことは可能だと反論した。
ただし、玉本は付け足した。自分の設計は、飛ぶことは可能だが、世界記録を樹立するには及ばないだろうことを認めた。記録を狙うためには刈谷の力が必要だと頼んだ。部長・鶴田も刈谷に戻るよう懇願した。
刈谷は、いつも鶴田に巻き込まれるといって苦笑いしつつ、素人でも記録を作れるような飛行機を1日で再設計すると豪語した。

こうして、なにわバードマンの部員たちの心が再び一つになった。

刈谷の再設計案は無事に完成した。ただし、パイロットである舞が5kg減量し、負荷190ワットのペダルを50分間漕ぎ続けることが仕様として組み込まれた。それは舞にとって簡単なことではなく思われた。

* * *

なんだかんだ言って刈谷()高杉真宙)が戻ってきて、舞(福原遥)の乗る飛行機を再設計するだろうってことははじめから明らかだったわけだけど、学生たちの熱い思いがいっぱい詰まった展開ですごくよかったんじゃね?
今日はトレーニングのスポ根シーンもあまりなかったので見やすかったです。

不満点は母・めぐみ(永作博美)が出てこなかったことです。
父・浩太(高橋克典)は出てきたけど。本文では割愛したけれど、人工衛星打ち上げ計画に携わるべく、すでに参加している工場の見学に行ったそうです。設備や工員たちのモチベーションが、浩太の工場をはるかに上回っておりショックを受けたようです。しかし、そこで挫けるのではなく、負けてたまるかと闘志を燃やしていました。
その姿見た舞は、自分も頑張ろうと勇気づけられるというシーンでした。

明日も読んでアラモード。

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