NHK『ブラッサム』第1-2回

昨日はカラオケで島津ゆたか『ホテル』を熱唱するなどしていたのでテレビを見る暇のなかった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブラッサム』の第1回めと2回めをまとめてNHK+で見ましたよ。

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第1週『私の父、私の母』

1908年(明治41年)、山口県岩国。
11歳の葉野珠(村上蘭)は、本家へおつかいに行った帰り道だった。まだ歩けない妹の俊子を背負い、疲れたと言って駄々をこねる弟・守(大西悠貴)をなだめすかせなければならない。しかも、手には本家から持たされた風呂敷包みを抱えていた。

まだ自分も子どもの珠が、弟妹の子守をしながらおつかいに出された理由は、母・リョウ(国仲涼子)の産後の肥立ちが悪かったからである。末の弟・英男を生んだばかりだが体力が回復せず、床に伏せたままだった。珠が他の子どもたちの世話をしなければならなかった。
加えて、父・清治(渡部篤郎)は家庭を顧みない男だった。妻が寝込んでいるというのに、自分は最近買った馬でそこら中を走り回っていた。家族ばかりでなく、周囲の人々にも横暴な態度をとっており、近所でも鼻つまみ者だった。

両親がこのような状態なので、長女の珠が本家へ出向き、末弟の誕生の挨拶に派遣されたのだ。今日だけのことではなく、母・リョウのお産の前後から、珠は母に代わってずいぶんと家事も行ってきた。そのため、ここしばらくは小学校にも登校できずにいた。

それでも珠は、自分がそれほど不幸だとは思っていなかった。
どんなに大変なことがあっても、川べりの満開の桜並木を眺めると元気が出るのだった。
岩国の桜並木は、後に珠が東京に暮らし、85歳(加賀まりこ)になっても忘れることなく、ほぼ毎年見物のために里帰りするほどとなる。

おつかいから家に帰ると、母・リョウは相変わらず臥せっていた。しかし、珠の姿を認めると体を起こし、珠をねぎらってくれた。
リョウは、他のきょうだいと違って、珠のことを特別扱いした。他のきょうだいは呼び捨てにするのだが、珠だけは「珠さま」と呼んだ。
それというのも、リョウは継母なのであった。珠の実の母は、珠が2歳のときに死んだ。その後に、清治の後妻としてリョウがやってきて、他の子たちを産んだ。珠は血の繋がりのない自分をどうして特別扱いするのかいつも不思議でならなかった。

一方、父・清治は家族は誰であれ厳しくあたった。
家に帰ってくるや否や、飼っているカナリヤの餌が切れていると言って怒りはじめた。カナリヤの世話は珠の仕事だと言って、もうすぐ暗くなるのにもかかわらず、今すぐに餌を買いに行けと命じた。
折悪く雨が降り出した。清治は珠に裸足で買いに行けと命じた。以前、雨の日に珠が草履を履いてダメにしてしまったが、足はどんなに濡れても腐らないというのが理由だった。珠は素直に返事をして、裸足で出かけていった。
道中の八百屋の岩田夫妻(八嶋智人、楠見薫)が珠を見かけ履物を貸そうとしたが、珠はきっぱりと断った。珠にとって父の命令は絶対なのである。

無事に餌を入手し、帰宅すると母・リョウが湯を沸かして待っていた。彼女は桶に湯を張り、珠の足を洗ってくれた。
リョウは父や珠に対して後ろ向きなことは何も言わなかった。ただ、自分は珠と一緒にいたら元気になると言うだけだった。

翌朝、珠が目を覚ますと、母・リョウがすでに台所に立っていた。ずいぶんと体調が良くなり、料理ができるまでになったという。家事もできるようになったから、珠は学校にいけというのだ。それで珠は久しぶりに登校した。

投稿中、珠は幼馴染の梅(古川葵子)に最近はどんなことを習っているのか尋ねた。梅の回答は「日本海なんとか」などというあやふやなものだったが、珠はすぐに「日本海海戦」のことだとわかり、逆に梅に概要を説明してやった。珠はすでに教科書を全て読み終わり、あらたかのことは頭に入っているのだという。梅は珠に感心した。

その日、学校では作文の宿題が課された。テーマは「父」で、好きなところや自慢できるところを書いてくるようにと指示された。
珠は書くべきことがないと思って困惑した。

家に帰ると、父・清治が母を怒鳴りつけていた。出かけようとしたところ、羽織がシワだらけになっているというのだ。こんな無様な羽織では外出できないと言って当たり散らしている。
実はその羽織を洗ったのは珠だった。母・リョウが臥せていた時期に珠が代わりに家事をしていたのだ。

珠は正直に自分の仕業だと申し出た。母は自分が見直さなかったせいだと弁護したが、父の耳には届かなかった。
父・清治は珠を叱る時にいるもするように、彼女を蔵の中に閉じ込めた。家族にも、翌朝まで絶対に出すなと言いつけて出かけていった。

珠は口答えもせずに、蔵に入った。
実は、珠はこの蔵が大好きなのであった。蔵の中には古新聞や古雑誌があって、そこに掲載されている小説を読むのが大好きだった。英雄の冒険譚や、男女の恋の話など、家で読んでいたら父に叱られてしまう。しかし、ここではむしろ父の目を気にせずに小説の世界に没頭できるのだ。珠にとってはご褒美も同じだった。

夜、母・リョウがこっそりと握り飯とランプを持ってきてくれた。ランプのおかげで小説の続きが読めると言って珠は感謝した。
母から久しぶりの小学校の様子を聞かれ、珠は父についての作文の宿題が課されたことを話した。珠は正直に、書くことができないと打ち明けた。父・清治は家ではあまりしゃべらないし、すぐ怒る。近所でもクズの人でなしだと陰口を叩かれているのを知っている。良いところがないのだ。

けれども珠は、どういうわけか、父のことがイヤではないと話した。
リョウは、その気持をそっくりそのまま書けばよいと助言し、珠もそれを受け入れた。

リョウは、自分も蔵で珠と一緒に寝たいと言い出した。珠をひとりにしたくないのだという。珠はあらためて、リョウの優しさを不思議に思った。
そう尋ねると、リョウは理由を話した。初めて珠を見た時に、それはそれはかわいかったのだという。その場で珠のことを一生大切にしようと誓ったのだという。
珠はわかったような気がした。

そうして、リョウは母屋に帰っていった。
再びひとりになった珠は、優しい母は大好きだと思った。しかし同時に、なぜか不安にもなるのだった。

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