テレビ朝日『トットちゃん!』第3回

一昨日くらいからどうにも喉がいがらっぽく、今日の午後には関節も痛み出し、これは風邪のひきはじめではないかと気分の沈んできた当方が、テレビ朝日の帯ドラマ劇場『トットちゃん!』の第3回めの放送を見ましたよ。

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第1週

朝(松下奈緒)の父・門山周通(佐藤B作)が北海道から上京してきた。朝の結婚相手を決め、写真と釣り書を送ったのに返事がないので乗り込んできたのだ。
朝を預かっている、叔父・井上宏(高田純次)は低頭平身して謝るばかりだった。周通の言うとおり、なんとしても縁談がまとまるよう協力すると約束した。
一方、叔母・えつ(八木亜希子)は朝の肩を持った。朝は結婚相手・児玉久興(本多力)のことはあまり好みではないようだと言って弁護した。

周通の怒りにますます拍車がかかった。この結婚は門山家を守るために必要なことであり、朝の好みを考慮する必要など無い。加えて周通は、朝が声楽家を目指すことにも賛成はしていない。明日、朝を連れて北海道に連れて帰ると言い張った。地元で自分の帰りを待っている患者が大勢いるので、1日たりとも延ばすことはできないと主張した。

しかし、その日は『第九』コンサートの本番の日である。朝は、たとえ口パクしかしていなかったとしても、どうしても出演したいと思った。
この点に関しては、叔父叔母ともに朝の味方だった。コンサートの翌日に必ず朝を北海道まで送り届けることを約束し、とりあえず周通には一人で帰ってもらうこととなった。

自室で、朝は叔母・えつと話をした。
朝は黒柳守綱(山本耕史)のことを話した。朝に音楽の才能が無いことを遠慮なく告げるほど怖い人だと説明した。しかし、どこか魅力的である。そして、彼のことを考えると時間が止まったように感じられると認めた。
えつは、それこそが恋だと指摘した。そして、本当に好きな人と結婚するべきだと助言した。結婚生活には辛いことが多いが、好きな人と一緒ならば乗り越えられるからだ。
そして、朝の人生は朝のものなのだから、自分の望む選択をするのが一番だと付け足した。

翌日、『第九』コンサートの本番を迎えた。朝は舞台でも口パクするだけだったが、コンサートは大成功に終わった。
その日は、東京でもかなりの雪が降った。鉄道も止まるのではないかと心配された。

コンサートの打ち上げが行われたが、朝は一人で先に帰ることにした。雪が心配だったし、北海道に帰る支度も必要だ。そして何よりも、黒柳と顔を合わせるのが心苦しいからだ。

朝が会場を出ると、それに気づいた黒柳が帰り支度を整えて追ってきた。そして、無言のまま朝と一緒に歩き出した。
朝も口を開かず、黒柳に付き従った。

ふたりの付いた先は、乃木坂上倶楽部の1階にあるカフェ・シイナだった。
黒柳はカフェのマスター・シイナ(小澤征悦)に慣れた様子で2人前のインド・カレーを注文した。
そして、シイナに向かって「僕の愛する人です」と朝を紹介した。

突然の発言に朝は困惑した。しかし、どうしていいかわからず、黙っているよりほかなかった。
恥ずかしさと雪の心配で、家に帰ろうとした。ところが、シイナがチャイを振る舞ってくれたので、帰るタイミングを逸した。

朝はチャイをはじめて飲むのがはじめてであり、どうも馴染めなかった。一方、インド・カレーもはじめてだったが、こちらは一口で気に入った。なんでも、シイナの両親はインド人と日本人であり、料理は本場仕込みなのだという。

シイナは朝の名前を尋ねた。
黒柳は、紹介しようとして言葉に詰まった。実は黒柳も朝の名前を知らなかったのだ。朝はそこではじめて名乗った。

いよいよ夜も更けてきて、このままでは叔父と叔母にたいへんな心配をかけてしまう。暇を告げようとした朝を、またしても黒柳が遮った。この場で、朝のためにバイオリンを演奏するという。
朝は、黒柳が調弦をしているすきにこっそり帰ろうとした。しかし、ドアを開ける前に曲が始まった。その音色に惹きつけられた朝は立ち去ることができなくなった。

黒柳は立て続けに何曲も演奏した。黒柳の想いはしっかりと朝に届けられた。

場がお開きになった時、朝は家に帰りたくないと言い出した。
嫁入り前の娘が深夜に帰宅することなど、常識的に考えて許されるわけがなく、激しく叱責されるに決まっている。それだけでなく、叔父のところに帰ったら最後、自分は北海道に連れ戻されてしまう。たとえ自分に音楽の才能が無いとわかっていても、北海道には帰りたくないと訴えた。

それを聞いた黒柳は、音楽の道は諦めて、自分の妻になれと命じた。そして、今日から一緒に暮らそうと言うのだった。

その頃、朝の叔父と叔母は彼女の帰りを待っていた。
叔父・宏は、朝を北海道に帰すのは誤りではないかと思い始めていた。朝には思いを寄せている人がいるのではないかと勘ぐった。そう聞かれた叔母・えつは知らないふりをした。

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テレビ朝日『トットちゃん!』第2回

何か心から踊り上がれるような明るい話題はないかなぁと思う当方が、テレビ朝日の帯ドラマ劇場『トットちゃん!』の第2回めの放送を見ましたよ。

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第1週

年末の『第九』演奏会に出演することなった朝(松下奈緒)だったが、リハーサルでは調子外れの大声でがなりたてるばかりだった。そのことについて、コンサートマスターのバイオリニスト・黒柳守綱(山本耕史)から皆の前で激しく叱責された。

朝は恥ずかしくなり、自信もなくし、出演を取りやめたくなった。しかし、出演を推薦してくれた音楽学校への引け目もあり、簡単にやめるわけにもいかなかった。そこで、声を出さずに口だけ動かしてごまかすことにした。

下宿先では、おじ・宏(高田純次)からしきりに見合い話を勧められた。朝は開業医の一人娘なのだから、北海道に戻り、婿を取って病院の跡を継ぐのが筋だというのだ。
自分の才能の限界を感じ、オペラ歌手になるという夢を諦めるべきではないかと悩みはじめた。

リハーサルで初めて朝に会った日の夜、黒柳守綱も心が乱れていた。バイオリンの練習にも身が入らず、ひどい歌を聞かされたせいに違いないと考えていた。
彼は、乃木坂上倶楽部というアパートに住んでいる。ここは芸術家が集まって住んでいる洒落たアパートである。玄関ロビーは喫茶室になっており、芸術家たちのサロンになっている。

練習する気の削がれた黒柳はサロンに顔を出し、画家の伊藤華子(高岡早紀)に今日のリハーサルの愚痴をこぼした。
先ほどまで黒柳のバイオリンを漏れ聞いていた華子は、黒柳の言うとおり、いつもと音色が違ったと感想を述べた。ただし、それは、むしろ普段よりもきれいな音色に聞こえたと話した。黒柳は得心がいかなかった。

本番前の最終リハーサルの日、朝は誰よりも早く練習場に到着した。音楽を諦めて北海道に帰るべきかどうか考え込みつつ、手慰みにピアノを弾きはじめた。しばらくすると、朝以外に人気のない練習場に黒柳が現れた。
黒柳は、朝の横に並んで連弾をはじめた。上手く対応できない朝は演奏を止めてしまった。

すかさず黒柳は、朝の欠点を指摘した。
朝はまわりの音を聞いて、それに合わせようとしない。それは音楽家として最大の欠陥であると指摘した。加えて、朝が口パクばかりで声を出していないことは楽団のみなが気付いていると述べた。明日の本番に向けて、それでは許されないと言うのだ。
再度、黒柳は連弾を促した。それで少しでも周囲と自身の音を調和させる練習をさせようとしたのだ。

その後、オーケストラと合唱団のリハーサルが行われた。しかし、朝は相変わらず口パクするだけだった。
他の楽団員は、すでに朝の歌唱力には何の期待もしていなかった。朝は背が高いので、舞台映えがする。演奏に華を添える役割だけでよいと言い出す始末だった。

落ち込んで帰ろうとした朝に、黒柳が声をかけた。
黒柳が助言していたにもかかわらず、朝が周りの音を聞かない上、一切声を出していなかったことを指摘した。

その上、黒柳は、朝が黒柳ばかりを気にして見つめていたと指摘した。それは朝にとって図星だった。
さらに黒柳は、自分も朝ばかりを見ていたと認めた。
黒柳は、朝に一緒に帰ろうと声をかけた。

ふたりが練習場を出ると、そこには北海道から上京してきた朝の父・門山周通(佐藤B作)が立っていた。

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テレビ朝日『トットちゃん!』第1回

今日は僕の最愛の山瀬まみ(骨折のため療養中)の誕生日であるのに、トイレの洗浄便器のメンテナンスなどという俗なことをしてしまった当方が、テレビ朝日の帯ドラマ劇場『トットちゃん!』の第1回めの放送を見ましたよ。

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第1週

1929年(昭和4年)11月。

主人公の門山朝(松下奈緒)は東洋音楽学校の声楽科に通う学生である。彼女は何よりも歌が好きで、歌っている限り幸せだった。背が高く、声の大きな彼女は目立つ存在だった。

ただし、彼女の歌声は全く褒められたものではなかった。大声でがなりたてるばかりで、曲想や情緒を全く考慮に入れずに歌うばかりだからだ。

朝の両親は北海道の過疎地の開業医である。父・門山周通(佐藤B作)は、医師のいなかった町に移住し、熱心に当地の医療を一手に引き受けている。
彼は、今でこそ一人娘の朝が東京で声楽を学んでいることを許しているが、近い将来には婿を取らせ、病院のあとを継がせることを望んでいる。婿として児玉久興(本多力)に白羽の矢を立て、翌年の春には結婚させるつもりである。。児玉もすでにその気になっており、足繁く周通のもとに通っては、治療の手伝いをしている。

朝は、東京で母方のおじ・井上宏(高田純次)の家に下宿していた。そこへ児玉の見合い写真と釣り書が送られてきた。
女同士として、おば・えつ(八木亜希子)が事情を説明することになった。えつ自身は、早急に結婚することもないという意見だった。北海道で医者の妻になることは並大抵の苦労ではないし、なによりも朝がオペラ歌手になりたいという夢を叶えてやりたいと思うからだ。
朝自身も結論を保留した。

そんなある日、帝都交響楽団が年末に『第九』のコンサートを行うという話が伝わってきた。合唱に参加する音楽学校生を集めるのだという。
帝都交響楽団のコンサートマスターを務めているのは、バイオリニストの黒柳守綱(山本耕史)であった。
最近は、クラシック音楽の仕事が少なく、歌謡曲の伴奏ばかりやらされていた。好みではない音楽である上、ギャラも少ないので、楽団員たちの間に不満が広まっていた。そこで、学生を参加させる『第九』コンサートを企画したのだ。学生が歌うとなれば、その縁者たちがこぞって聞きに来るので、入場券の売れ行きも良好になると企んだのだ。

そのような事情を知る由もなく、朝はこれに参加することにした。

コンサートマスターの黒柳は、女学生たちのあこがれの的だった。黒柳と同じステージにあがれるということで参加した女学生も少なくなかった。
しかし、朝は黒柳の名前すら聞いたことがなかった。

黒柳がリハーサル室に入ってくるや否や、女学生たちは黄色い声をあげた。
朝も、容姿端麗な彼に見とれた。一瞬目があったような気がして、朝は胸がドキリとした。

しかし、そのことはすぐに忘れて、朝は合唱に取り組んだ。やはり、色恋よりも歌への興味が勝ったのだ。いつものように誰よりも大きな声で歌った。

一通りリハーサルを終えると、黒柳が一直線に朝のところへやって来た。
彼は、皆の前で朝にダメ出しをした。無神経な大声で歌うものだから、演奏が台無しになったと言うのだ。

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