再度山・大龍寺: 西国愛染明王ツアー(5)

大龍寺の愛染朱印

先日、テレビでキリスト復活を検証するという、BBC制作の番組を見まして。その番組によりますと・・・

仏教徒の模範であるべき大龍寺の住職に、いきなり他宗教の、しかもかなり重要な位置を占める教義について話を伺うことになるとは。
今しがた、とても立派な寺で朱印状を書き上げていただき、冷たいお茶も出してもらった。お茶はまだ半分残っているし、それよりも大切なこととしては、僕はまだ朱印状の代金(300円)を支払っていない。こんな状況では、そそくさと逃げ出すわけにも行かない。
なぜ俺は仏教徒からキリスト教の話を聞かなきゃならんのかと思いながら、その不可解さと緊張感が顔に出ないように慎重に表情をつくろい、興味深そうな眼差しで話の続きを聞く。

・・・であるからしまして、キリスト教の教えの中心には “愛” があるわけです。仏教も似たような概念がありまして、それを “慈悲” といいます。他人をいつくしみ、思いやることです。

ああ、なるほど。キリストをマクラにして、ちゃんと仏教の話に繋げるわけか。
なかなかの話上手ですな。

しかし、仏教では基本的に “愛” そのものは扱いません。そのような仏教の教義の中で、愛染明王は独特で、”愛” そのものに踏み込もうとしていらっしゃる明王なのです。

そして、ちゃんと僕が愛染明王以外に興味が無いということも見抜き、そこにフォーカスして話をしてくれる。
なかなかのやり手だ。

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摩耶山天上寺: 西国愛染明王ツアー(4)

天上寺の愛染朱印

愛染さんスタンプラリーの第4弾は、神戸市灘区、摩耶山頂にある天上寺

道の両サイドにアジサイ長くて曲がりくねった道(ここで Paul McCartney の歌声が聞こえた人、気が合うね)を、半分車酔いしそうになりながらズンズン登る。当方のシャア専用 WiLL CYPHA の1300cc のエンジンも苦しそうだし。
ヘアピンカーブの連続で、ほとほとイヤになって引き返そうかと思った矢先、道の両サイドからアジサイが目に飛び込んできた。沿道に延々とアジサイが植わっていて、ちょうどシーズンで美しかった。想像力を少々働かせれば、アジサイのじゅうたんの上を走っているような錯覚も得られる。
右の写真は天上寺へ歩いてる途中の写真。アジサイが少ないのが残念。運転中はもっと密度の高いところも通ったのだけれど、さすがに写真は撮れなかった。

そしてまた、神戸の町が見下ろせるので、夜景で釣って女の子を連れ込むのも良さそうだなぁと、邪なことで頭がいっぱいになったり。
昼はアジサイ、夜は夜景。最強じゃないか。

そんな邪念を抱きつつ寺に参拝していいものかと思わないではないが、当方の目的は愛染明王の見仏である。愛染明王といえば、愛欲を追求することを通じて悟りを開こうとする明王だ。むしろ雑念でいっぱいになりながら参拝した方が、好都合ってもんじゃないか。

そんなわけで、いつかデート(デート?デートなのか!?)でここに来ようと思った。

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独鈷山・鏑射寺: 西国愛染明王ツアー(3)

鏑射寺の愛染さん御朱印

愛染さんのスタンプラリーの第3弾として、神戸市北区道場町にある鏑射寺へ。

冒頭の御朱印写真が暗いのは、薄暗い本堂の中で、愛染明王の目の前で撮影したから。そういう意味では、霊験あらたか・・・かもしれない。
西国愛染十七霊場の朱印帖は専用のものが用意されていて(たしか、2000円くらい)、各霊場のページが用意されている。見開きの右側に寺の名前や詠歌が印刷されていて、左側のページに貰い受けた朱印を貼り付けるようになっている。添付用の朱印状は、その場で書いてくれる寺もあるし、事前に書いて用意してあったものに日付だけ書いてくれる寺などもある。後者は、ちょっと興ざめだ。
鏑射寺では、イケメンの住職さん(みうらじゅん用語で「イケ住」)が目の前でサラサラと書いてくださった。その立ち居振る舞いも優美なのに、文字は力強くて感動した。

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松泰山・東光寺(門戸厄神): 西国愛染明王ツアー(2)

東光寺の愛染朱印

午前9時半に家を出発、のんびりと車で2時間弱かけて兵庫県西宮市まで来た。
理由は、西国愛染十七霊場の御朱印集め(通称:愛染さんのスタンプラリー)。西は岡山県から東は三重県まで、近畿地方で愛染明王が奉られている寺を巡るという趣旨。
必ず番号順に巡らなければならないと定められているわけではないが、なんとなく気持ち悪いから番号順に周ることにした当方。

そんなわけで、2番霊場の松泰山・東光寺へ。
この寺は通称「門戸厄神」と呼ばれている。阪急今津線にその名を称した駅があることは知っていたのだが、訪れるのは初めて。

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俺の死活問題

「就活」、「婚活」の次は何か?
少子化だなんだと言われている時代なので、出産育児に関する活動として「産活」、「育活」なんて言葉が世の中で多用されるんだろうなぁ・・・なんて考えていたら、本当に「産活」はあった。

産活now(読売新聞)

「育活」はまだみたいなので、その道の第一人者になりたい人は、今がチャンスですよ。

さて、「育活」のさらに次は何かと考えたら、高齢者を対象にしたものだろうな。就活、婚活、産活のどれをとってもせいぜい30代までしかカバーしない活動だから。
今日の高齢社会において、人口比の多さはもちろん、たくさんの資産を持っているのも彼らだ。彼らを焚きつけて、お金を使ってもらおうという動きは当然出てくるだろう。

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Java applet でエスカレーターのシミュレーション

エスカレーターで片側を空ける、つまり、停止したまま乗る人は一方の端に並び、他方の端は歩行しながら乗る人が使うという利用法は、日本中でわりと広く見られる集合現象だ。

ただし、このような利用方法には反対意見もあるようだ。
一つには、エスカレーターにかかる重量が不均衡になることで、機械の損傷が早まるからやめるべきだという意見。機械のことはよー知らんけど、関東では左空け、関西では右空け(あれ、逆だっけ?)と傾向が分かっているのだから、メーカーがそれにあわせて重量のかかる方を補強しておけばいいんじゃないかと思ったりもする。
二つ目には、歩行者による振動や、事故による急停止による将棋倒しの危険性。立ち止まって手すりに掴まっていれば踏みとどまることができる場合でも、手放しで歩く人々は滑落して危険であるという主張。確かに、エスカレーターの使用法掲示や放送案内では立ち止まって手すりに掴まることを命じているし、これは頷ける。

エスカレーターで歩行すべきでない三つ目の理由として挙げられているのは、輸送効率の問題。
つまり、左右2列になって全員が立ち止まって輸送される方が、片方だけ立ち止って他方を歩く場合よりも、一定の時間内に運べる人数が多くなるという主張。一人ひとりが急ぎたくなる気持ちをグッとこらえて、おとなしく立ち止った方が、結局は全員がすばやく移動できるのだと言っている(急がばまわれ?)。

ただし、その前提として、エスカレータ上に並ぶ人々の「間隔は停止者は狭く、歩行者は広い」というものと、「歩行者の速度はそれほど速くない」ということを仮定しないといけないようだが。
ちゃんと計測したことは無いけれど、確かに、実際の人々の流れを見ていても、歩行者側の速度はそれほど速いものでもなさそうなので、この前提はそれほどおかしくないかもしれない。

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「殺人を依頼されました。引き受けると答えました。」

殺人を依頼されました。引き受けると答えました。: 精神科Q&A

あなたの対応は基本的に正しいと思います。というより、最善の対応をされていると思います。お書きになっているように、彼女に話を合わせつつ時間を稼ぎ、その一方で医学的な治療をすすめ回復を待つ。また、治療にあたっている病院には、あなたの立場からの情報を提供する。これは、妄想などの思考障害を持っている患者さんに対しての最善の対応です。

右翼の政治結社に所属する男性のもとに、見ず知らずの女性から電話がかかってきた。女性の依頼は、自分たちの家族をなぶり殺しにして欲しいという内容。電話を受けた男性は依頼を受けたフリをしながら、巧妙に女性を精神病院に誘導したそうだ。

この男性のように、博愛的でありながら、機転の利く人間になりたいものだ。

トニー・ホーアの「科学と工学の違い」がクールな件

Zopeジャンキー日記で知ったのだけれど、計算機科学者のTony Hoare(クイックソートの発明者だそうだ)の “The Science of Computing and the Engineering of Software” という講演がクールだ。

講演のPowerpoint ファイルがダウンロードできるのだが、その大胆なほどにシンプルでありながら、論旨がクリアなプレゼン・スタイルに感激した。
そして、講演のメインテーマである「科学と工学の違い」に関するメッセージも、明瞭かつ的確に述べられていて分かりやすい(要点の日本語訳は、Zopeジャンキー日記にある)。

ちょうど1週間前、広島に旅立つ前にこれを見ていたら、もっとマシなトークができただろうに。(仮定法過去)
表現スタイルに関しても、話題の内容に関しても。

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NTTとセレゴ・ジャパンが業務・資本提携

NTTとセレゴ・ジャパンの業務・資本提携について

  日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:三浦惺、以下NTT)と、セレゴ・ジャパン株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:アンドリュー・スミス・ルイス(共同創立者)、以下セレゴ・ジャパン)は、日本におけるネット教育サービスの展開について、業務提携することで、本日合意しました。
 あわせて、NTTの100%子会社であるNTTインベストメント・パートナーズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:渡邊大樹、以下NTT-IP)は、本業務提携の関係強化を目的として、セレゴ・ジャパンの親会社であるCerego LLC (本社:カリフォルニア、代表取締役CEO:エリック・ヤング(セレゴ・ジャパン共同創立者))と合意の上、セレゴ・ジャパンに対する出資を行うことを決定しました。

セレゴ・ジャパンのオンライン無料言語学習サービス smart.fm(旧 iKnow)は、当方も利用させてもらっている。
#最近は、サボり気味だが。

セレゴ・ジャパンは、もともと有償で企業へ英語学習キットを販売しており(参考記事)、そこで培ったノウハウと財力で無料オンラインサービスを始めたといういきさつがある。

ただ、素人目に見ても、「このサービス、今後の運営はどうなるんだろう。どっかに身売りすることを考えているのかなぁ」なんて思わせぶりなところがあったわけだが。

そうですか、NTTですか。
NTTとしても、物理的な通信回線は強いとしても、その回線で流すデータやコンテンツの脆弱さ(市井の人々が電話やメールでやり取りするくらいでは、回線の設備投資が回収できない)がよく指摘されたり、反省していたりするところだから、ネット・サービスの寵児の一つであるセレゴ・ジャパンと仲良くやりたくなったという気持ちはわからないでもない。

そんなわけで、当方の大人の事情ももちろんあるが、smart.fm は良いサービスだと思うし、両社の提携が成功することを祈念してやみません。

嬉しさのあまり、文章を取り乱してしまう日

ごく私的な記録なので、多くの人にとってはあまり興味の湧かない話題であることを先にお断りしておきます。

先週末、先々週末と2週連続で結婚式にご招待いただいた当方。
親しい人々の結婚式に列席することほど嬉しいことは無いのだが、さすがに賛美歌493番が頭にこびりついて離れなくなってしまいましたよ。

ただし、僕の場合は、「♪や~わらか頭よ~ や~わらか頭~」という歌詞に変換されていますが(下ビデオの5:45あたり参照)。

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