NHK『おかえりモネ』第17回

短パンやパンイチが好きではなく基本的に四六時中長ズボンを履いているのに、気付いたら左足のふとももに虫刺されのようなものができており、衣類が擦れたり触ったりすると痛いやら、数センチ大で赤く腫れているわ、腫れているところがカチカチに固くなっているわで、ものすごく意気消沈している当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第17回めの放送を見ましたよ。

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第4週『みーちゃんとカキ』

未知(蒔田彩珠)は水産高校の2年生だが、カキの卵を孵化させて養殖する自由研究に取り組んでいる。通常カキの養殖家は幼生を業者から購入するが、自家生産することができれば大きなコスト削減になるのだ。
無事に孵化に成功し、カキ養殖を行っている祖父・龍己(藤竜也)と共に幼生を養殖場に投入した。海水にある程度浸けた後、適切なタイミングで一度引き上げなければならない。浸ける時間が短すぎれば幼生が盤に定着しないし、長すぎれば不純物が付着してカキの育ちが悪くなる。
そのタイミングの見極めは難しいものであるが、ひとまず無事に海水に浸けたことで安堵した。

その日の夕食は、庭でバーベキューを行うことになった。祖父・龍己のカキを焼いて食べるのだ。実家の寺を継ぎたくなくて逃げ回っている三生(前田航基)と百音が昼のうちから準備に駆り出された。

百音(清原果耶)は薪小屋へコンロの燃料を取りに行った。以前の百音なら全く気にしなかっただろうが、今の百音はスギやクヌギなど何種類かの薪があることに気づいた。木の匂いもまた百音の心を落ち着かせた。

そこへ祖父・龍己が顔を出した。クヌギは優れた薪なので、今日はそれを使えと命じた。
龍己によれば、昔の漁師は木材にも詳しいのだと話した。燃料や漁具など、漁師はあらゆる局面で木材を使用したのである。より良い木材を求めて、山主と良好な関係を築いてきた。登米のサヤカ(夏木マリ)もそんな一人なのだという。

その日はとても天気が良かったが、龍己は翌日は雨が降ると予想した。
翌朝、テレビで朝岡(西島秀俊)の天気予報を見ていると、全国的に天気が下り坂だと報じられていた。

午後になって雨が降り出した。
龍己は明るいうちに種ガキを引き揚げ作業をするべきだと未知を誘った。
しかし、未知はもっと長く浸けておきたいと強い口調で反対した。自分の研究だから自分で決めると啖呵を切った。

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NHK『おかえりモネ』第16回

ギターアンプで有名なマーシャルのビールが発売されると知り、アンプ(8本入)やスピーカー(16本入)を模したケースに入っているらしいのだけれど、ちょっと高くて手が出ないなと思っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第16回めの放送を見ましたよ。

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第4週『みーちゃんとカキ』

百音(清原果耶)の家に泊まりに来た幼馴染たちは朝早くに帰っていった。
ただし、寺を継ぎたくなくて逃げている三生(前田航基)だけはしばらく百音の家で匿ってもらうために残った。百音の父・耕治(内野聖陽)は三生を居候させる代わりに、龍己(藤竜也)の下でカキ養殖の仕事を手伝うことを命じた。小さいときから龍己のことを知っている三生は、彼が厳しい人であることを知っており、おそれをなしたが従う他なかった。
朝食後、早速養殖場に出かけた。その日の作業は、カキを湯に浸けて付着物や雑菌を取り除く温湯処理であった。たいへんな重労働であったが、三生も一生懸命働き、龍己から褒められた。

未知(蒔田彩珠)は実家の離れに作った研究室に籠もって自由研究を行っていた。研究テーマは種ガキの繁殖である。
カキの養殖家は種ガキを生産者から購入して育てる。そのため種ガキを自家生産できれば大きな経費削減になるのだ。加えて、3年前の東日本大震災も種ガキの生産に打撃を与えた。石巻と松島を中心に、宮城県は全国の種ガキの8割を生産している。それが津波で大きな被害を受けたのだ。未知は日本のカキ養殖を守るためにも種ガキ生産の研究が重要だと考えていた。

その日、未知が研究室で大声を上げた。皆が驚いて集まると、予定していた数の幼生が育ったのだという。大きな成果であった。

次は、その幼生をカキ棚に植え付けるタイミングを決めなければならない。
風が吹いて潮の流れが早くなれば流されてしまうし、海水温が高くなると魚が活発になり食われてしまう。今後の気象状況を読んで決断しなければならない。未知は気象データを元に来週まで待つのが良いと考えていた。しかし、龍己は長年の勘から今日こそが植え付けの絶好のタイミングだと助言した。来週まで待つと風が強くなり、海水温も上昇するというのだ。ふたりの丁々発止のやりとりから生半可な自由研究ではないと知り、百音と三生は驚くのだった。

結局、決断を迫られた未知は祖父の助言通り、今日すぐに植え付けをすることに決めた。

みんなが研究室を出ていった後、百音は研究室を見渡した。
ここでも気象情報が活用されていることに驚いた。天気は昔から身近にあったはずなのに、自分が気象に興味を持ち始めてから一層目につくようになったのだ。

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NHK『おかえりモネ』第15回

今ではすっかり疎遠になってしまったけれど、中学生時代の仲良し男女7人とはよく浜辺で青春してたなぁと思い出す当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第15回めの放送を見ましたよ。

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第3週『故郷の海へ』

幼馴染たちが泊まった夜、百音(清原果耶)は眠れずにいた。明日美(恒松祐里)から百音が音楽をやめてしまった理由を聞かれたのをきっかけに昔のことを次々と思い出すのだった。

2011年3月11日、百音は高校の音楽コースの合格発表を見るために耕治(内野聖陽)と共に仙台に来ていた。そこで東日本大震災に遭った。
耕治の運転する自動車で気仙沼に戻ろうとしたが渋滞に巻き込まれ、気仙沼に到着したのは翌日の夜明けだった。高台から街を見ると、津波の被害がありありと分かった。家のある亀島の様子も見えたが、到底安心できる状況ではないとわかった。百音は言葉を失い、涙を流すばかりだった。

島への定期便も当然欠航となっていた。数日後、有志が船を出してくれて、やっと島に戻ることができた。百音の家族も友人たちもみな無事だった。

しかし、それから百音はふさぎ込みがちになった。大好きだったサックスに二度と触れることはなかった。
数ヶ月経って少し落ち着いた頃、耕治から久しぶりにサックスを吹くことを誘われた。大変なときこそ音楽が大切になるだろうというのが耕治の誘い文句だった。しかし、百音はそれを断った。音楽なんてなんの役にも立たないと言い捨てるのだった。

百音は相変わらず眠れずにいた。ぼんやりと縁側に座っていると、及川亮(永瀬廉)も起き出してきた。亮の提案により、みんなを誘って夜明けの浜に行くことになった。

みんなは久しぶりの海にはしゃいだ。
特に大はしゃぎしていたのは、実家の寺を継ぎたくないと言ってちょっとした騒動を起こしている後藤三生(前田航基)であった。彼は「自由がない」と言うばかりであるが、幼馴染たちはきっと何か別に理由があるのではないかと推測した。たとえば、大震災の時に悲惨な状況を目撃したのかもしれない。寺の息子なら、他の人々が見ていないような光景を見たのかもしれない。それが関係しているのではないかと思われた。

亮は空を見上げ、今日の天気を予想した。彼によれば、雲は多いが雨は降らないという。島の山に雲がかかっていないことや、風向きなどからわかるという。そして、漁師をやっている亮にとっては風向きや天気を読むことは大事なことだと話した。
百音は、自分が気象予報士のテキストで勉強したことと照らし合わせながら話を聞いた。また、自分は昨夜の月にかかる雲の様子を見て予想していたが、亮は違う観点だったのでそれにも感心した。

そして百音は、自分が海も風も朝日も大好きだったことを思い出した。

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NHK『おかえりモネ』第14回

つい最近、ジョン・フィリップ・スーザという100年くらい前のアメリカの作曲家のことを知り、『星条旗よ永遠なれ』(米海兵隊楽団の説明と演奏)とか『ワシントン・ポスト(マーチ)」()とか聞き覚えはあったけれど同じ人が作ったとは知らなくて驚いた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第14回めの放送を見ましたよ。

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第3週『故郷の海へ』

幼馴染たちは百音(清原果耶)の家に泊まった。男女別室で、女性の部屋には百音と明日美(恒松祐里)、そして妹・未知(蒔田彩珠)がいた。他のみんなが寝静まった中、百音と明日美だけが起きていて、ぽつりぽつりと小さな声で話を始めた。彼らが家に泊まるのは中学生の時以来であり、百音は嬉しかった。
ふたりの話し声で未知は目を覚ましたが、寝たふりをしながら耳を傾けていた。

明日美は、仙台の大学を卒業しても、島に帰って来ないつもりだ。それで及川亮(永瀬廉)のことも忘れようとしていたが、久しぶりに亮に会ったらその気持が揺らいでしまったと話した。だからといって、もう告白するつもりはないと言う。
明日美は、百音にも仙台に来てほしかったと話した。しかし、百音は大学は全部落ちたので叶わなかったと答えた。今は、登米で新しいことに挑戦し始めているとも話した。

明日美は、百音が音楽をやめてしまった理由を尋ねた。けれども、百音はその問いを無視した。眠ったふりをして答えなかった。

百音は、明日美の質問をきっかけに、自分の来し方を思い出した。

百音は幼児のころから音楽が好きな子だった。生まれたばかりの未知が泣いていたら鼻歌であやしてやったり、父・耕治(内野聖陽)の吹くトランペットを見て自分もやりたがった。耕治を中心に、家族も百音の音楽好きと才能に期待を持った。
小学生になるとサックスを始め、父に付き添われて夜遅くまで本土のレッスンに通った。

中学校に進学すると、廃部同然の吹奏楽部を百音が復活させた。当初の部員は百音ひとりきりであったが、自分でみんなに声をかけて部員を増やした。
すでにバレー部に入部していた及川亮であったが、百音に頼まれると二つ返事で応じてくれた。彼に思いを寄せている明日美もそれをきっかけに入部した。他の幼馴染である後藤三生(前田航基)と早坂悠人(高田彪我)も協力してくれた。こうして5人で活動が始まった。

初めて5人で人前で演奏した時はヒドい有様だった。落ち込む5人だったが、父・耕治は応援してくれた。彼が自ら指導役に就任し、百音は親が出てくることを恥ずかしがったが、彼の指導で部員たちは腕を上げていった。学校での練習はもちろん、百音の家にも集まって楽しい時間だった。
未知が中学校に進学すると、クラリネットが足りないという理由で未知を誘った。嫌がる未知であったが、亮におだてられると入部を決めた。その頃には他の部員も増え、総勢20人ほどになっていた。

中学3年生になった百音は、もっと音楽を続けたいと思った。それで、音楽コースのある仙台の高校への進学を考え始めた。しかし、百音は音楽受験の特別なトレーニングを受けているわけではないし、仙台の寮生活で実家を離れることにも迷いがあった。しかし、父・耕治の強い後押しもあり、受験することとした。

合格発表の日、百音は耕治と一緒に仙台まで見に行くことにした。その日の午後2時半ころからは中学校の吹奏楽部の最後の練習予定となっていたが、朝から出かければじゅうぶんに間に合うスケジュールである。
しかし、張り出された受験番号の中に百音の番号はなかった。不合格だったことに百音は落ち込んだ。

指導者として百音と一緒に午後の練習に参加しなければならない耕治であったが、百音を励ますために仙台で少し羽根を伸ばすことにした。耕治が学生時代に通っていたジャズバーで、名物のピザを食べさせてやることにした。確かに美味しいピザで、百音も少し元気が出てきた。

食事を終えて帰ろうとした時、店内演奏の準備が始まった。予定では14時半から演奏が始まるという。後ろ髪を引かれる百音であったが、遅刻してでも吹奏楽部の練習に出るべきだと思い去ろうとした。
けれども、女性サックスプレイヤーが登場すると見とれてしまい、そのままライブ演奏を聞いていくことにした。

ライブ1曲めの演奏が終わったのは14時46分だった。

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NHK『おかえりモネ』第13回

今日の『あさイチ』に永作さんがご出演していることに気づかず、最後の10分くらいしか拝観できなかった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第13回めの放送を見ましたよ。

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第3週『故郷の海へ』

幼馴染の後藤三生(前田航基)が百音(清原果耶)に匿ってほしいと頼ってきた。法事で読経した僧侶・秀水(千葉哲也)の息子であるが、父とは顔を合わせたくない事情があるようだった。
法事客がまだ居残ってる中、百音は彼らの目を盗んで三生を自室に連れ込んだ。そして、スマホのメッセンジャーで他の幼馴染たちに連絡し、みんなが百音の部屋に集まった。

三生は耳にピアスを付け、金髪頭になっていた。実家は創建1120年になる由緒ある寺であり、跡を継ぐために仙台の仏教系大学に進学したものの、自分で自分の道を決められないことが不満なのだと言う。音楽をやりたい、僧侶にはなりたくないと打ち明けた。
幼馴染たちは三生に考え直すよう迫るが、百音だけは三生の気持ちがわかると同意した。今すぐ進路を決める必要はないのではないか、自分も同じだと話した。

三生はまだまだ駆け出しだが、大学にはほとんど行かず、ギターの練習をしているという。バンドも結成したわけではないが、仙台にはたくさんのライブハウスがあるので出演したいと夢を語った。
音楽の話を発端に、話題は自分たちの中学時代の思い出に移った。彼らは中学時代にブラスバンドで一緒に演奏していた。初公演はボロボロだったが、それを見ていた百音の父・耕治(内野聖陽)が指導役を買って出て、彼らは腕を上げていった。自分の父親と一緒にやるなど、百音にとっては恥ずかしいことであったが、今ではいい思い出である。

そうやって盛り上がっていると、耕治が部屋に顔を出した。それで三生がいることがバレてしまった。
話を聞くと、耕治には三生の気持ちがわかるという。自分も仙台の大学に行ったのをきっかけに、家業の漁師を継ぐのをやめた経験があるからだ。耕治は、三生が父に思いを打ち明けることを応援すると約束した。ふたりは意気投合した。

耕治にバレたことから、百音の家族全員に知られることとなった。
母・亜哉子(鈴木京香)は急遽みんなを家に泊めてやることに決めた。三生のことについても何も言わなかった。
幼馴染みたちは大はしゃぎで喜んだ。中学生のブラスバンド時代、よくみんなで百音の家で合宿をしていたのだ。当時のビデオを見たりして、楽しい夜になった。

世辞に抜かりのない亜哉子は、それぞれの家に電話で宿泊の連絡をした(三生の実家を除く)。もちろん幼馴染の親たちも喜んだ。

亜哉子が最後に電話をかけたのは、及川亮(永瀬廉)の父・新次(浅野忠信)だった。亜哉子にとって彼に電話をかけることはどこか気が重かった。
電話に出た新次は素っ気なく、それでいて無礼にならない程度の受け答えをした。亜哉子が最近の様子を尋ねても、やはり素っ気なく簡単な答えが返ってくるだけだった。

電話のみだったので亜哉子から姿は見えなかったが、新次は仮設住宅で酒を飲み、覇気のない様子だった。

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NHK『おかえりモネ』第12回

『「おかえりモネ」ヒロイン妹役は?凜とした存在感の美少女・蒔田彩珠に注目』(シネマトゥデイ)をじっと読んでいる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第12回めの放送を見ましたよ。

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第3週『故郷の海へ』

百音は祖母・雅代(竹下景子)の初盆のために気仙沼の亀島に帰省した。朝のうちに到着し、休む間もなく法事の準備を手伝った。祖母の法事には、地元の人々が大勢集まる予定だった。
昔、百音の家は祖母・雅代が中心となって民宿を営んでいた。母・亜哉子(鈴木京香)はその時のことを思い出しながら料理の準備をし、にぎやかになれば雅代も喜ぶだろうと話した。百音が登米から持ち帰った山の幸を中心とした惣菜も振る舞うことにした。味見をした亜哉子はその美味しさとともに、百音がみんなに大事にされているとわかり感激した。
祖父・龍己(藤竜也)は物置から盆棚の部品を持ち出して組み立てようとしていた。盆棚とはこの島独自の風習で、先祖を迎え入れる祭壇である。しかし、龍己はうっかりと部品を壊してしまった。困った龍己であったが、百音が登米から持ち帰ってきた木材で新調することができた。派手好きだった祖母のことを思い出しながら、百音は盆棚を派手に飾り付けた。

その夜、雅代に縁のある人々が集まった。
地元の人々が集まると、百音の生まれた日についてからかわれるのが常だった。その日は、台風が接近していて、本土への船を出すのは危険だった。そんな中、漁師・及川新次(浅野忠信)が無茶を承知で船を出し、無事に百音が生まれた。その話が出るたびに、百音が地元の人々に深く頭を下げて感謝するのが決まりごととなっていた。

ただし、今日、当の及川は出席していなかった。
その代わり、及川の息子・亮(永瀬廉)は参加していた。彼は父の様子を聞かれると、元気にしていると一言答えるだけだった。

その亮は百音と同い年の幼馴染である。その他にも、同い年の野村明日美(恒松祐里)と早坂悠人(高田彪我)が来てくれた。百音は再会をとても喜んだ。

野村明日美は仙台の大学に通っており、とても都会風に垢抜けていた。百音は彼女の変化を嬉しく思い、憧れも抱いた。
明日美は、保育園に通っていた頃から亮に思いを寄せていた。以来、毎年必ず亮に告白しては振られていたというのは周知のことだった。ただし、今でも幼馴染としてふたりは仲良くしている。高校2年生の夏、ごく短い間だけふたりは正式に交際したという。けれども、疎い百音はそのことに全く気づいていなかった。

早坂悠人は仙台ではない大学に通っており、最近彼女ができたという。スマホで自慢気に写真を見せた。幼なじみたちは大いに盛り上がった。

百音の幼馴染には、もうひとり、後藤三生(前田航基)がいた。しかし、彼は顔を出さなかった。
彼は寺の跡取り息子で、今は仙台の大学に通っている。彼の父親・秀水(千葉哲也)は、まさに今日の法事で読経した僧侶である。本当は、今日の法事を三生に任せる予定だったが、大学の夏休みは他所の寺で修行することになったので来れなくなったのだという。
明日美は三生と同じく仙台に住んでいるが、片道2時間ほど離れているという。そのため、明日美は三生とメールで連絡を取り合うだけで、直接会うことはないという。詳しい事情は知らないようだった。

法事の後の宴会も一段落し、僧侶・秀水は帰路についた。
彼を見送った後、百音はひとりで空を見上げ月の写真を撮った。そして明日は雨が降るかもしれないと予想した。

するとそこへ、金髪頭の三生が現れた。彼は、匿ってほしいと頼むのだった。

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NHK『おかえりモネ』第11回

気仙沼で渡し船に乗りながらカモメに餌をやると言えば勝手に観光協会の『哀愁っちゃナイト』だなと思う当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第11回めの放送を見ましたよ。

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第3週『故郷の海へ』

百音(清原果耶)は気象の独学をはじめた。
気象予報士・朝岡(西島秀俊)から海と山と空は水を介して繋がっていると教えてもらったこと、そして気象を知ることは命を守ることに繋がると経験から思い知ったからである。

早速、テキストを購入して眺めてみたが、難しい数式がたくさん出てきたことに百音は怖気づいた。
しかし、できることから始めようと思い、様々な雲の名称を覚えることにした。ちょっとした時間には必ず空を見上げ、スマホで雲の写真を撮影した。それらをテキストと見合わせ、プリントアウトして名称を記入して壁に貼り出した。2ヶ月の間にたくさんの写真が集まった。

そうしているうちに、盆休みの時期になった。
祖母・雅代(竹下景子)の初盆であり、サヤカ(夏木マリ)ら周囲の人々の後押しもあって、百音は実家に帰省することにした。

百音が帰省するという噂を聞きつけた医師・菅波(坂口健太郎)は、いつものように皮肉交じりで百音に話しかけてきた。一般的に言えば、里帰りは嬉しいことだが、中には地元では居心地が悪い思いをする人がいるかもしれないというのだ。
それに対して、百音は明確に否定も肯定もしなかった。家族に会うことは楽しみであるとだけ言って、それ以上は口ごもった。

そして、いよいよ百音の帰省の日になった。朝早く、登米の野菜や木材など、両手いっぱいの土産を持って気仙沼行きのバスに乗り込んだ。
沿岸部の鉄道は3年前の大震災で被害を受け普通になっていた。そのため、代替交通として沿岸部にはバスが走っているのだ。約1時間半の道中、百音は複雑な思いをしながら海を眺めていた。

気仙沼に着き、実家の亀島に向かう船着き場に行くと、ちょうど父・耕治(内野聖陽)と妹・未知(蒔田彩珠)が船から降りてきた。父は職場へ、妹は夏休み中のインターンで水産試験場へ向かうところだった。しばしの再会を喜びつつ、入れ違いに百音は船に乗り込んだ。
懐かしい潮のにおいを嗅ぐと、百音の心は落ち着いた。

実家に到着すると、母・亜哉子(鈴木京香)が出迎えてくれた。百音はなによりも先に仏壇の前に座り、手を合わせるのだった。

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NHK『おかえりモネ』第10回

トイレの電球が切れた問題は、結局昨日1日はトイレのドアを開放して通路の明かりを取り入れ、アマゾンでLED電球を注文し今日の午前中に到着予定となった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第10回めの放送を見ましたよ。

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第2週『いのちを守る仕事です』

山中で雷雨に見舞われ、小屋に避難した百音(清原果耶)と圭輔(阿久津慶人)のところへ医師・菅波(坂口健太郎)から電話がかかってきた。子どもは低体温症になりやすく、意識を失った後。心停止になる場合があるという。実際、圭輔は眠ったような状態になっていた。百音は、菅波の指示通り圭輔の体と温め、彼が眠らないように話しかけ続けた。なんとか圭輔は目を覚ました。
その様子を確認すると、菅波はスマホのバッテリーを節約するためと言って一方的に電話を切った。どんなに百音が不安がっても、菅波はそれ以上聞き入れなかった。

その夜、百音と圭輔は無事に森林組合に戻ってくることができた。菅波は、圭輔の足の捻挫と低体温症の診断をしたが、大事には至っていないようだった。しかし、念のため病院で検査をするため救急車で運ばれることとなった。
圭輔の父(猪俣三四郎)は、命が助かったのは百音のおかげだと言って深く感謝した。

圭輔ら親子が去った後、菅波は、百音のおかげで助かったと思ってはならないと釘を差した。
百音は、気象予報士・朝岡と医師・菅波から電話で指示に従っていただけで、自分の判断では何をしたわけでもない。森林組合の一員として、危機にも対応できるプロにならなければならないと叱った。
加えて菅波は、百音が父・耕治(内野聖陽)と話すのも見ていた。百音がこれからここで自分の道を見つけたいと言っていたことをたしなめた。森林組合に正式採用してもらったのに、まだ何か別のものを見つけたいなどというのは、組合の人々に失礼だと言うのだ。
百音は甘えているというのが菅波の見解だった。

その夜遅く、百音はもう一度山に向き合おうと勉強をしていた。しかし、菅波の言葉が気になって身が入らない。
そんな時、気象予報士・朝岡から電話がかかってきた。百音は、翌日落ち着いてから電話するつもりだったと謝ったが、朝岡の意図は別のところにあった。
朝岡はまだ職場におり、今日の登米の天気の急変について検証したいのだという。朝岡によれば、予測できなかった時こそ入念に検証しなければ予報の精度が上がらないという。自然が相手のことだから絶対ということはない。しかし、少しでも確からしい情報を得ることが大事だなどと朝岡は話した。

さらに朝岡は、海と山と空は水が循環することで互いに繋がっていると話した。百音は気仙沼で育ったので海のことはよく知っている、今は登米で山の勉強をしている。できれば、海や山と関連する空のことも勉強してみてほしいと話した。それは面白いことだという。

翌日、百音は書店で気象予報士の本を手にとった。合格率は5%であるという記述が最初に目に留まり、怖気づいて書棚に戻した。
しかし、勇気を出してもう一度開いてみると「気象予報士は、命を守る仕事です」という記述が見えた。
百音はなにかを感じた。

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NHK『おかえりモネ』第9回

最近体質が変化したのか酒を飲むと翌日腹がくだり気味になるようになってしまい、昨夜缶ビール2本飲んだせいか今朝も腹の調子が悪くトイレにこもりがちになり、そんな日なのにトイレの電球が切れてしまったし、雨だから外に出るのも億劫だし、頑張って近所のショッピングモールに電球を買いに行っても緊急事態宣言の自粛で売り場が閉まってるかもしれないと思うとますます出かける気がなくなって、暗いトイレでどうすればいいんだと気分まで暗くなっている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第9回めの放送を見ましたよ。

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第2週『いのちを守る仕事です』

小学生たちの林間学校の引率中、雷雨に見舞われた。急いで下山する際、小学生の圭輔(阿久津慶人)が列から離れてしまった。彼を保護するために百音(清原果耶)も列を離れた。
運悪く圭輔が足をくじき、雷雨も激しくなり、ふたりは身動きがとれなくなった。
百音はスマホで森林組合の関係者と連絡をとるが、荒れた天候のせいですぐに救援を送ることができないという。

百音は、藁にもすがる思いで天気キャスター・朝岡(西島秀俊)に電話をかけた。先日、彼から名刺をもらっていて電話番号を知っていたのだ。
朝岡は、百音に山中での雷雨の避難方法を的確に指示した。その上で現地の気象状況を分析した。
分析の結果、しばらく後に一時的に雷雨がやむと予測した。その間に最寄りの避難小屋へ逃げ込むべきだと指示した。そのチャンスを逃すと再び激しい雷雨に鳴り、日が暮れるまでやむことがないと言う。猶予は10分程度で、それを逃すと危険だという。

朝岡によれば、雷雨の収まるタイミングは風向きの変化によってわかるので逃さないよう注意した。風音に変化があるので、耳の良い百音ならば必ず聞き分けられるはずだと応援した。さらに、一時的に空も明るくなるので間違うことはないだろうと話した。

百音は集中して耳を澄ました。すると、風音の変化がわかった気がした。そして、朝岡の言う通り空が明るくなった。
百音は、足をくじいて動けない圭輔を背負い、避難小屋を目指した。はたして、無事に小屋に到着し、雨をしのぐことができるようになった。

一安心している百音のもとへ、診療所の菅波医師(坂口健太郎)から電話がかかってきた。彼は圭輔のことを心配していた。子どもは雨に濡れることで低体温症になりやすく、ひどい場合には意識混濁を経て死に至ることがあるという。
百音が見ると、圭輔はじっと動かずに眠るような状態になっていた。菅波は、乾いたもので包み、ストーブを付けて圭輔の体温を上げるよう指示した。

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NHK『おかえりモネ』第8回

清原果耶さんはダンスが上手いと知った当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第8回めの放送を見ましたよ。

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第2週『いのちを守る仕事です』

百音(清原果耶)を実家に連れ戻そうとしていた父・耕治(内野聖陽)であったが、百音が楽しそうに仕事をしている姿を見て考え直した。百音の好きにさせることにして、耕治は家へ帰った。

その翌日、引き続き百音は小学生たちの林間学校の対応をした。前日は森林組合の事務所での木工細工体験であったが、今日は山に出かけて実際の森の様子を見学したり植樹体験を行う。

課長・佐々木(浜野謙太)は、木材として利用される以外にも木にはそれぞれの役割があると説明した。一部の木だけを残し、それ以外は小さいうちに切り倒されてしまう。そうすることによって、日光がよく届くようになって残された木が大きく育つ。もちろん、間引かれた木も様々な用途に利用される。広葉樹は材木としてはあまり利用されないが、山に雨水を溜め込んだり、落葉が土の栄養となるのだと説明した。

百音は、幼い頃に祖父・龍己(藤竜也)から聞かされた話を思い出していた。山の葉の栄養が雨で川に運ばれた後、海に流れ込む。その栄養によって、龍己の育てるカキやホタテが美味しくなるのだという。百音は、あらためていろいろなものが互いに役になっていると思うのだった。

その日、雨の予報ではなかったが、空は雲で覆われていた。元々、昼までには下山する予定であったが、課長・佐々木は念のため少し早めに帰ることに決めた。実際、その直後に雷が鳴り始めた。

歩みを早めようとしていたとき、参加児の圭輔(阿久津慶人)が竹とんぼで遊びはじめた。それは前日の木工細工体験で作成し、よく飛ぶことから彼のお気に入りだった。その竹とんぼが思いの外遠くまで飛び、道をそれて落ちてしまった。圭輔はそれを取りに行こうと列を離れた。
子どもたちの引率は佐々木に任せ、百音が彼を追いかけた。

圭輔は無事に見つかったが、百音は彼を叱った。山で道を外れると、命に関わることがあるのだ。
ふたりは無事に正規の山道まで戻ることができ、百音は無事を知らせる電話をかけた。電話で一瞬目を離したすきに、圭輔は足を滑らせた。山道から外れ、斜面の途中に留まっているのが百音から見えた。

その時、突如激しい雨が降り出した。

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