NHK『あまちゃん』第48回

次の朝ドラ『ごちそうさん』について「今秋朝ドラヒロインの杏、収録2日目で早くも手応え (ORICON STYLE)」という記事を見つけたわけだが、ヒロインのにはほとんど興味はないものの、助演の宮嶋麻衣(『ちりとてちん』でヒロインの親友を演じたり、『カーネーション』でヒロインの最初の客となる芸者役)やロケ地となった奈良女には興味津々な当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第48回めの放送を見ましたよ。

* * *

第8週「おら、ドキドキがとまんねぇ」

北鉄25周年記念イベントのお座敷列車運行まであと1週間にせまった。人々は一丸となって最後の追い込みに取り組んでいたが、陰では小さな波乱がいくつもあった。

春子(小泉今日子)のことを一途に思う大吉(杉本哲太)は、彼女が正式に離婚したのを機に、ますます積極亭なアプローチをするようになった。恋多き女である美寿々(美保純)は、新たに街にやって来た水口(松田龍平)に熱をあげている。アキ(能年玲奈)から相手にされないヒロシ(小池徹平)は、同僚の栗原(安藤玉恵)といい仲になっている。それぞれがそれぞれの恋愛模様を繰り広げていた。

アキとユイ(橋本愛)は、歌と踊りのレッスンに余念が無い。ユイから遊び半分でやらないで欲しいと言われたアキは、心を入れ替えて真剣に打ち込んだ。しかし、ユイにはアキに言えない秘密があった。

アキとユイはレッスンの休憩中に東京のことを話した。ユイは高校を卒業したら、アイドルを目指して上京するつもりである。アキはそもそも東京が嫌いで、北三陸市に住むことにした。けれども、最近は少しだけ東京のことが気になるのだと言う。なぜなら、心を寄せる種市(福士蒼汰)がこの春から東京に行くからである。アキは自分が種市と付き合っていると錯覚している。そして、春から遠距離恋愛になることが不安なのだ。

アキが種市の話を始めると、ユイの態度が急によそよそしくなった。帰りのバスまでまだ時間はあるはずだが、ユイは帰ると言い出した。そして、種市とちゃんと話し合うべきだと助言して去って行った。

その言葉に従い、アキは学校で早速種市を呼び出し、好きだから正式に付き合って欲しいと告白した。しかし、種市はその申し出を断った。種市は好きな人がおり、その人と交際しているのでアキとは付き合えないと説明した。

種市の交際相手というのはユイだった。種市は、アキが北三陸市にやって来る前からユイのことが好きだったのだという。1年移譲前、通学列車の中でユイを見かけ、一目惚れしたのだという。自分から声をかける勇気もないので、単に彼女の姿を見ているだけの思いであった。アキが潜水土木科に編入した前後から、ユイとも頻繁に顔を合わせるようになった。それでもなお、自分は東京で就職することが決まっていたから、ユイのことは心に潜めておくつもりでいた。

ところが、ユイからアキの気持ちに応えるよう説教されているうちに、自分の正直な気持ちを抑えておくことができなくなった。それで、ユイに交際を申し込んだのだ。アキの親友であるユイは、その申し出を即座に断った。しかし、直後に考え直し、ユイは交際を受け入れてくれたのだという。ただし、アキには内緒にしておくことと、種市が東京に行ってから正式に付き合い出すというのが条件だった。それは、アキと種市が車庫に閉じ込められた日の出来事であり(第46回)、結局トラブルでうやむやになったが、本当はその日にアキに話すつもりだったのだという。

アキはこれ以上無いショックを受けた。まさか種市に好きな人がいるとは考えもしなかったし、ましてやその相手がユイであるとはこれっぽっちも想像していなかった。アキの初めての失恋だった。アキは自転車で闇雲に暴走し、港から海に落ちた。

* * *


ユイ(橋本愛)が種市(福士蒼汰)と付き合うことに応じた理由は、彼本人が好きなのではなく、彼が東京の人になるからであると思われます。即座に断った後、ユイは一瞬考え込みます。そして、種市の住処を聞きます。彼の会社の寮はお台場にあるとのことです。「お台場」という地名を聞いた途端、ユイは得心したような表情で交際を受け入れました。
自分がアイドルになる夢を実現するためなら地元を利用する(ミス北鉄になったり、イベントを手伝ったり、テレビに出たり)と人前で堂々と宣言するユイですから、種市のことも自分の東京進出の足がかりの一歩と考えているのでしょう。したたかな女です。

『あまちゃん』ヒストリー(時系列表)
『あまちゃん』 つづく

このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です