NHK『てっぱん』 第2週「18歳の決断」

 前回のまとめ記事で「『てっぱん』の日々まとめは今日で終了」と宣言したことのミソは「週刊にしてみてはどうだろうか」という意味だったとネタばらしする当方が、NHK連続テレビ小説『てっぱん』の第2週放送を見ましたよ。

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第2週「18歳の決断」

【7】
 大阪の初音(富司純子)にトランペットを押し付け、あかり(瀧本美織)は尾道に帰ってきた。ところが、初音に尾道の家族を大事にしろと言われたことが心に引っかかっていた。

 翌朝、なんと兄の鉄平(森田直幸)が初音のところからトランペットを取り戻してきていた。彼はあかりの後を追って大阪に行っていたのだ。あかりが楽しそうにトランペットを吹いていたという話を大阪で聞き、トランペットはあかりが持っているべきだと判断したのだ。

 うろたえるあかりであった。そして彼女は、音楽で生きていくことは諦め、高校卒業後は尾道に残って就職すると言い出した。

【8】
 家族はそれぞれに悩んでいた。それを取り繕い、以前と同じように明るく振舞った。しかし、どこかちぐはぐな雰囲気が漂っている。

 ある日、あかりと真知子は一緒に買物に出かけた。真知子は唐突に旧フェリー乗り場に向かった。18年前、真知子が千春(木南晴夏)と初めて出会った場所だという。千春は妊娠6ヶ月の体で、トランペットケースを抱えてベンチにうずくまっていた。

【9】
 当時、真知子は千春を家に連れて帰った。腹ペコだと言う千春にお好み焼きを振舞った。その食べっぷりに、真知子はいっぺんで千春のことを好きになったという。
 産みの母親の話を唐突に聞かされ、あかりは頭に来た。真知子を残して、一人で家に帰って行った。初音と出会ってから、人生の歯車が狂ったと苛立たしく思うのだった。
 ところが、夕食の準備をする頃には、あかりはすっかり平常心に戻っていた。すぐに怒るところは父親似、楽観的なところは母親似だなどと明るく話し始めるのだった。

 あかりは本格的に就職活動を始めた。何社も面接を受けたが、なかなか尾道での採用には繋がらなかった。本人も周囲も焦り始めてしまった。1ヶ月以上、面接を受けては不採用の連続だった。

 いよいよ、あかりの高校生活最後の演奏会の日になった。
 真知子はあかりの髪を結ってやった。今日くらいは就職活動のことを忘れて、楽しく演奏してくるようにと言って送り出した。

 ところが、あかりは演奏会場へは向かわなかった。
 演奏会と同じ日程で採用面接が行われることになっていたのだ。あかりは誰にも相談せずに、採用面接へ行ってしまった。

【10】
 錠と真知子はあかりの最後の演奏会を見に来た。しかし、あかりの姿が見えないことに驚き、落胆してしまう。

 あかりが帰宅した。あかりも家族も、互いに腫れ物に触れるかのような態度をとっていた。
 その中で唯一、真知子だけは激しい態度であかりに向き合った。大阪に行ってから様子がおかしいと指摘し、初音に変なことを言われたのではないかと問いただした。
 あかりは、みんなの前でこそ強がって否定した。しかし、ひとりになると全て初音のせいだと、彼女を恨むのだった。

 翌朝。真知子の姿が消えた。
 真知子は誰にも告げずに、一人で初音を訪ねた。

【11】
 真知子は、初音があかりに何かおかしなことを言ったのではないかと問い詰めた。しかし、初音は心当たりがないと答える。その代わり、自分の行動がきっかけで、あかりが出生の秘密を知ってしまったことを謝罪し、深く頭を下げた。

 真知子はその日があかりの18回目の誕生日だと伝えた。それはすなわち、千春が母親になった日でもある。真知子は小さなケーキを2つ差し出した。

 その時、真知子の所在を探しているあかりから電話がかかってきた。真知子に頼まれ、彼女は来ていないと答えた。
 そして、電話を切る間際に、尾道に残って両親に恩返ししろと言った。

 それを聞いていた真知子は反発を覚えた。自分は親として当然のようにあかりを育てた。恩返しを強制するのは筋違いである、と。そう言い残して真知子は尾道に帰った。

 初音は2つのショートケーキを仏前と自分とで分けて食べた。

 夜。真知子は大きなケーキを用意して、あかりの誕生日を祝った。

 どうして尾道での就職にこだわるのかと聞かれたあかりは、自分には引け目があるのだと正直に打ち明けた。自分はよその親から生まれた子供であり、尾道や村上家とは明確な絆がない。自分がこの家の娘であるという証とするため、尾道に残りたいのだという。

 それを聞いていた真知子は、恩返しのつもりか。自分は見返りが欲しくて育てたわけではないと怒りを顕にした。「恩返し」というキーワードは、あかりと初音しか知らないはずだった。あかりには真知子が大阪に行っていたのだとわかった。

 あかりは、どうして自分を育てる気になったのか聞いてみた。
 真知子が答えた。錠が初めて赤ん坊のあかりを抱いたとき、とても優しい顔で「かわいいのぉ」と言った。自分の子供として育てるのには、その一言で十分であったと答えた。

 あかりは突然、大阪で就職することを決めた。尾道ではさっぱり仕事が見つからないが、大阪ならばいくらでも就職口があるからだ。
 そして、それよりも大きな理由があった。初音に自分は尾道でした生きていけないと言われたのが悔しかった。大阪に乗り込んで見返してやろうと決意した。

【12】
 大阪での就職が決まり、あかりは無事に高校を卒業した。

 明日はいよいよあかりの出発の日だというのに、父は素っ気無い態度である。翌日は進水式に参列することになっており、あかりの見送りに行くことができないと言う。尾道で過ごす最後の夜も、進水式の準備のために家に帰ってこれないという。

 次兄・鉄平は高校卒業後も仕事が決まっていなかった。この日、父に頭を下げて弟子入りすることになった。長男・欽也(遠藤要)は信用金庫に勤め、融資担当として進水式に出席することになっている。ふたりの兄たちも進水式の手伝いに行ったまま帰ってこなかった。
 あかりは、真知子とふたりっきりでお好み焼きを食べて最後の夜を過ごした。

 出発の日、真知子から真新しい携帯電話を手渡された。父からの贈り物だという。以前に携帯電話をねだった時、就職するまで必要ないと断ったことを錠は覚えていたのだ。そして、その約束を果たしたのだ。あかりが大阪で就職することには猛反対で、見送りにも来なかったが、ちゃんと門出を祝福しようという気持ちは持っていたのだ。

 真知子と鉄平に見送られて渡船に乗り込んだ時、新しい携帯電話が鳴り出した。出てみると、父の声が聞こえた。彼は自分の娘の旅立ちを祝福するスピーチをしていた。

 推進式で、錠はスピーチを頼まれた。不慣れな錠は舞い上がってしまい、自分の子供達の話を始めてしまった。ふたりの息子について話した後、あかりに言及した。呆れ始める列席者であったが、欽也は自分の携帯電話からあかりに電話をかけ、錠のスピーチを中継した。

 前後の分からなくなった錠は、あかりのために「瀬戸の花嫁」を歌い出した。その歌声を聞きながら、あかりは大阪へと旅立っていった。

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本日の『てっぱん』(7) 萌ポイント

 まとめ記事の連載をやめることにした当方が、NHK連続テレビ小説『てっぱん』の第7回めの放送を見ましたよ。

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 朝。洗顔を終えたばかりのあかり(瀧本美織)は首にタオルを巻き、Tシャツに膝丈ジャージというラフな格好。大阪から買ってきた冷凍たこ焼きを電子レンジで温めている。
 電子レンジのブザーが鳴り、調理が終わったことを知らせた。

 その時のあかりのセリフに萌えた。

「あ、たこ焼きできた!食べよ♪ 食べよぅ♪」

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映画『大奥』(男女逆転)を見た

♪バババーン バンバンバン バーーン

 ちゃーららーん ちゃらーららーん ちゃらららららーん
 ちゃーららーん たらーららーん たーららららららーん
 ちゃーらー ちゃちゃちゃちゃーらー ちゃらーちゃらららー
 ちゃーらー ちゃちゃちゃちゃーらー たーらーたらーららー

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NHK『てっぱん』第6回

 山瀬まみが朝ドラに出演することはあるだろうかと考え、年齢や容姿的にヒロインは絶対に無理っぽいので、せめてヒロインの母親役はどうだろうか、ヒロインの母役っつーのはいつもわりと意外な女優がやっていてそれはそれで楽しみだしな・・・などと思うのだが、芸能界におけるキャラ/立ち位置的にあと10年くらいは山瀬まみにドラマの仕事が回ってくるとは思えず、それだけ経てば山瀬まみも50歳を超えてしまうので、母役っつーよりは祖母にキャスティングされてしまう可能性が高く、それを見てみたいような見たくないような気がするのだが、冷静に考えれば「ヒロインの近所に住む、噂好きで何かと口うるさく、お節介なおばちゃん」役が山瀬まみにぴったりっぽいよな、みんなもそう思うよね?・・・とつらつら考えた当方が、NHK連続テレビ小説『てっぱん』の第6回めの放送を見ましたよ。

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第1週「ばあちゃんが来た!」

 遺品のトランペットを吹くことは、自分の産みの母親(木南晴夏)のことを認めることになる。逡巡するあかり(瀧本美織)。
 しかし、腹をくくって演奏を始めた。

 トランペットを吹きながら、あかりは尾道の育ての家族の顔が次々に思い出された。それはとても不思議な感覚だった。
 そして何よりも、演奏することが楽しくて仕方なかった。

 初音(富司純子)も同じだった。あかりの吹くトランペットの音色を聞くと、死んだ娘のことばかりが思い出された。その音は、まさしく死んだ千春の音だった。
 あかりはその音色を会ったことのない母親の音だと感じるのだった。

 1曲終わると、初音は背中を向け急ぎ足で立ち去ってしまった。

 演奏会の打ち上げはお好み焼き屋で行われた。
 あかりは大阪のお好み焼きを見て驚いた。広島地方では具とタネを別々に焼いて重ねる食べ方が主流だ。しかし、大阪では具と小麦粉を最初によく混ぜあわせてから焼くらしく、初めての経験に興味津々だった。

 いよいよ食べ始めようという時に、バンドの顧問の音大講師・岩崎(柏原収史)から声をかけられた。使用したトランペットとあかりの相性は抜群だという。演奏中のあかりはとても気持よさそうだった。楽器の方も気持ちいいと思っている、もっとあかりに吹かれたいと思っているに違いないと言うのだった。
 その話を聞いて、あかりは居ても立ってもいられなくなった。焼きあがったお好み焼きには手をつけず、慌てて店を飛び出してしまった。

 あかりは一目散に初音の家に向かった。初音と顔を合わせると、胸を張って「トランペットを吹いた!」と叫んだ。遺品のトランペットを吹いたことで、モヤモヤしていた気持ちは全て吹っ切れたと言う。
 あかねは自信満々にトランペットを初音に突き出した。返すというのだ。

 初音が受け取るのを躊躇していると、あかりの腹が鳴った。初音はちょうど昼食の用意をしていて、奥からは美味しそうなにおいがする。そういえば、朝早くに尾道を出てきて、まだ何も食べていなかったことを思い出した。
 初音は、ぶっきらぼうな態度は改めなかったが、あかりを家にあげてやって食卓に付かせた。

 あかりは初音の作った親子丼を一口食べて、満面の笑みを浮かべた。その様子を見た初音はこっそりと、かつ、微かにうれしそうな顔をした。
 家のことを聞かれた初音は、自分は親戚縁者がなく、モデルのジェシカ(ともさかりえ)を下宿人でお置いているだけであると話した。夫にも一人娘にも先立たれたというのだ。
 初音は、家出した娘が尾道で孫を産んだことの因果を恨めしく言いながらも、あかりには尾道の育ての家族に感謝しろと説いた。

 腹の膨れたあかりは、すぐさま尾道に帰ることにした。トランペットは丁寧にケースにしまって、初音のところに置いていくことにした。

 立ち去る時、あかりは「最後のお願い」があると言い出した。何があってもトランペットは捨てないで欲しいと懇願した。初音は呆れ顔を作りながらも、最後の願いなら仕方が無いと請け負った。
 あかりは一本とった気持ちで得意になった。

 逆に初音は、食事は美味しかったかと尋ねた。あかりはとても美味しかったと答えた。満腹になったと答えた。
 初音は「音楽みたいなものでは腹は膨れない」と言った。それは、尾道でふたりが最初に出会ったときに、初音があかりに言い放ったのと同じ言葉だった。

 初音は勝ち誇った表情を浮かべ、ピシャリと戸を閉めた。
 あかりは家の前で地団駄を踏んだ。

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NHK『てっぱん』第5回

 明日は山瀬まみの誕生日であるので、壁紙が変わっていたりすることをご了承くださいと言っている当方が、NHK連続テレビ小説『てっぱん』の第5回めの放送を見ましたよ。

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第1週「ばあちゃんが来た!」

 あかり(瀧本美織)は、初音(富司純子)にトランペットを返すために大阪へ向かった。

 無事に初音の家にたどり着いた。しかし、初音はトランペットを受け取ろうとしない。

 あかりは、自分がトランペットを続けてこれたのは、育ての家族の応援が会ったからだと話し始める。しかし、トランペットを好きになったきっかけは、母から引き継いだ血筋かもしれないとも思う。このトランペットを持っていると、育ての親と産みの親との間で心が乱れると言うのだ。

 イライラし始めた初音は、そこまで言うなら一度目の前でトランペットを吹いてみろと言う。娘の千春(木南晴夏)は反対を押し切って音楽をやるために家を出て行った。ずっと反対していたから、トランペットの演奏を聞いたことがないと言う。
 しかし、あかりはこのトランペットを吹くことはできないと答える。それを吹くことは、育ての親を裏切るような気がすると言うのだ。
 話は平行線のままだった。

 その時、モデルのジェシカこと西尾冬美(ともさかりえ)が現われた。彼女は初音の家の下宿人だ。
 ジェシカは商店街のブラスバンド演奏会の司会を頼まれている。しかし、バンドのトランペット担当者が急に来れなくなった。このままでは演奏会が中止になり、ジェシカの仕事もキャンセルになる。
 ちょうど目の前にトランペットがあったので、ジェシカはあかりを強引に連れ出してしまった。

 バンドと合流したあかりであったが、自分の持っているトランペットでは吹きたくないと主張した。そして何よりも、初音との押し問答の拍子にマススピースがはずれてしまっていて、どの道演奏は不可能であることがわかった。

 そこへ、マウスピースに気づいた初音が届けに来た。初音は、トランペットを吹かないなら捨てろ、今ここで吹くなら一生自分のものにしろと告げる。
 そしてそれは、あかりが自分で決断しなくてはならないことだと言った。

 演奏会が始まる直前、あかりは尾道の母・真知子(安田成美)に電話で相談した。具体的な内容は一切明かさず、「寄り道をして帰ってもいいか」と聞いた。真知子も細かいことは聞かずに、自分で決めたことならすれば良い、と答えた。
 それで、あかりはステージに立つことを決めた。

 いよいよ演奏会の幕が開いた。それでもまだあかりは迷っていた。
 客席の背後の商店街に、初音の姿が見えた。初音は演奏会には興味がない素振りで買い物をしていた。
 その姿を見つめながら、あかりは自分自身を奮い立たせた。

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NHK『てっぱん』第4回

 NHKおはよう関西の木南晴夏のインタビューで、彼女が演じる千春と母・初音(富司純子)とのシーンがあると聞いた当方が、NHK連続テレビ小説『てっぱん』の第4回めの放送を見ましたよ。

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第1週「ばあちゃんが来た!」

 あかり(瀧本美織)の進路について、次男・鉄平(森田直幸)は音大に進学することを勧める。あかりにはそういう血が流れていると言うのだが、あかりが今の家族と血が繋がっていないと言われているようで、内心苦しくなった。
 鉄平以外の家族は、あかりの出生については腫れ物に触れるようにしている。長男・欽也(遠藤要)は鉄平と喧嘩をしてしまった。あえてオープンにすることで明るくしようとする鉄平と、何事もなかったかのように今まで通りにすることが一番だと思う欽也との間に意見の対立起きたのだ。あかりが生まれたとき、まだ小さかった鉄平は事情を何も知らなかった。しかし、当時物心のついていた欽也は全て知っていた。欽也は、自分も何も知らなければ、こんなに苦しい思いはせずにすんだのにと捨て台詞を吐いた。

 あかりは、夏休みの吹奏楽部の練習のため学校に向かった。彼女は家族の前では明るく振舞っているが、彼らの態度がどこかよそよそしくなっていることに気づいており、ムシャクシャするのだった。

 部活の仲間で、親友で、音大への推薦入学が決まっている加奈(朝倉あき)から、一緒に音大に進学しようと誘われた。彼女が言うには、あかりの家族の中に音楽の才能のある者はいない。その中であかり一人が音楽好きで、トランペットに一生懸命打ち込んでいるのは、天賦の才があるに違いないと言うのだ。
 事情を知らない加奈の偶然の発言とはいえ、自分と家族との血の繋がりを否定されているようで、あかりは心苦しくなった。

 合奏練習が始まったが、あかりはトランペットを吹くことができなくなった。トランペットを吹くと、今までの自分とは違う誰かになってしまうような気がしてしまうのだ。彼女は急に練習部屋を飛び出して、寺へ向かった。

 人気のない寺でうっぷんを晴らすように叫び声を上げているところを、住職の隆円(尾美としのり)に見つけられてしまった。あかりは隆円も自分の母のことを知っていたのかと詰め寄った。きまりの悪い隆円は、とぼけた素振りを見せながらも肯定した。
 あかりは、自分はこれからどうすればいいかと相談した。すると隆円は鐘を撞けと言う。鐘を撞けば煩悩は消えるのだと言う。半信半疑ながら2度、3度と鐘を撞くと、あかりは確かにスッキリした。

 家に帰ったあかりは、自分がトランペットを好きになったのは今の家族の応援のおかげだと言い出した。血筋は関係ないと胸を張って宣言した。

 自室に篭って、初音(富司純子)からもらったトランペットを丹念に磨き、手入れをした。家族の前では見栄を切ったが、自分が変わりつつあることを自覚していた。これまでは単なるトランペット好きの少女であって、難しいことは考えずに済ませてきたのに、と思うのだった。

 翌朝、あかりは大阪に行ってくると言い出した。初音にトランペットを返しに行くという。このトランペットは、自分の物ではないし、自分の人生とも関係の無いものだ。だから、本来所有すべきである初音に返しに行くのだ。郵送ではなく、直接手渡して返す必要があると言い切った。

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NHK『てっぱん』第3回

 昨日書いた3つの記事は、いずれも「山瀬まみ」にかんして書くというバカっぷりを発揮した当方が、NHK連続テレビ小説『てっぱん』の第3回めの放送を見ましたよ。

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第1週「ばあちゃんが来た!」

 あかり(瀧本美織)は悪夢を見ていた。鬼に追いかけられ、自分が養子であることを責め立てられる夢だ。鬼の形相の初音(富司純子)も現れ、自分の孫だと迫るのだった。

 一夜明けた。
 村上家に泊まっていた初音は、誰にも告げずにこっそりと家を出て帰路についた。彼女の娘・千春(木南晴夏)の形見のトランペットは残したままだった。
 あかりは、そのトランペットは初音が持っているべきだと考え、すぐに後を追った。

 渡船場に来てみると、初音を乗せた船がちょうど出航したばかりだった。船着場から声をかけるあかりに対して、初音はトランペットは捨ててしまえと言う。そして、自分の出生の秘密のことは全て忘れてしまえと叫ぶのだった。

 いつもどおりに明るく振舞い、朝食を摂って学校に向かうあかりであったが、その日はずっと様子がおかしかった。産みの母が別におり、そしてその母親も自分と同じくトランペットをやっていたことに複雑な思いがあった。
 親友の篠宮加奈(朝倉あき)が音大への推薦入学が決まったと聞いた。高校を卒業したら、音大のある大阪へ一緒に行こうと誘われる。しかし、大阪には初音が住んでおり、それを思い出したせいであかりは突然不機嫌になってしまった。加奈にはわけが分からなかった。

 加奈の父・篠宮久太(柳沢慎吾)は造船所の社長である。また、あかりの父・錠(遠藤憲一)とは幼なじみであり取引相手でもある。そのため、錠が篠宮造船に顔を出した。そこへ、同じく幼なじみで、寺の住職をしている隆円(尾美としのり)もやって来た。
 錠は、幼なじみの2人とあかりの秘密を共有しており、力を借りていた。あかりが秘密を知ってしまったことを報告するが、今後のことについて3人にはいい知恵が浮かばなかった。

 学校の帰り道、あかりは母・真知子(安田成美)が花を持って街を歩いているのを見つけた。こっそり後をつけていくと、高台の墓地にたどり着いた。陰から覗き見るつもりだったのだが、ドジなあかりはすぐに見つかってしまった。

 あかりはおずおずと自分の産みの母(木南晴夏)の事について聞いてみた。照れくささと混乱のため、産みの母のことを「写真の人」としか呼べないあかり。それに対して真知子は、ちゃんと「千春」という名前があるのだと諭す。
 そこから、「あかり」の名前の由来の話になった。名付け親は千春だという。千春は尾道の夜景が好きだった。その夜景から「あかり」という名を付けたという。あかりは、船や人の道しるべとなる。どんな人にもそういうあかりがあって欲しいという願いが込められているという。

 母と落ち着いて話すことで、あかりは少しだけ状況を受け入れることができるようになった。

 大阪の自宅に帰った初音は、仏壇の前で亡き娘に話しかけた。「千の春がくるように」と願って千春と名付けたのに、自分より先に死んでしまったことを悔やんでいた。

 夜、自室であかりは進路希望調査用紙に記入しようとしていた。自分の氏名を記入したところで、自分が何者なのかわからなくなってしまい混乱した。状況を打開するために、何かしなければならないと焦り始めるのだった。

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NHK『てっぱん』第2回

 「なんだかんだ言って、『いやよ、いやよも好きのうち』だろ」と自分自身に突っ込んでいる当方が、NHK連続テレビ小説『てっぱん』の第2回めの放送を見ましたよ。

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第1週「ばあちゃんが来た!」

 海でトランペットを捨てていた老婆が村上家を訪れた。彼女は大阪から来た田中初音(富司純子)と名乗る。あかり(瀧本美織)が持ち帰ったトランペット・ケースには「田中千春」と記名されており、持ち主の母だという。
 あかりの母・真知子(安田成美)は、千春の名に覚えがある素振りをした。その様子を認めた初音は、千春がこの家に匿われていると確信し、勝手にあがりこんで探し始めてしまった。

 真知子は初音を落ち着かせ、千春は18年前に尾道で死んだと告げた。手を尽くして千春の親戚縁者を探したのだが見つけることができず、今日まで知らせることができなかったと言い訳した。

 初音が、千春の居場所として村上家を探し当てた理由は、トランペット・ケースの中に入っていた1枚の写真だという。それは村上鉄工所の前で、村上一家と千春(木南晴夏)が一緒に写った写真だった。
 しかし、その写真はあかりにとって不審なものだった。日付を見るとあかりが生まれる直前に撮影されたものなのに、母が妊娠している気配がない。そのかわり、見ず知らずの千春のお腹が大きいのだ。

 あかりは、自分の出生の秘密を知ってしまった。
 そして、千春の母だと名乗る初音こそが、自分の血縁上の祖母だと悟った。

 いたたまれなくなって帰ろうとする初音。しかし、真知子は彼女を押しとどめ、家に泊まっていくことを勝手に決めてしまった。誰かが反対意見を述べる前に、家族全員に宿泊準備の分担作業を命じて追い払い、初音が泊まることを既成事実としてしまった。

 真知子にとって、必ずしも初音は望んだ客ではなかった。しかし、娘の死を知った母親の気持ちを慮ったのだ。18年も前に自分の娘が死んでいたと聞かされて、まともな状態でいられる母親などいない。そんな彼女を一人きりにするには気の毒なので、家に留めておこうというのだった。

 寝具の支度をしながら、ふたりっきりになるあかりと初音。しかし、ふたりの間には、ぎこちなく自分の名前や年齢を知らせ合う以上の会話はなかった。

 あてがわれた寝室でなかなか寝付けない初音は、トランペット・ケースを自分の娘に見立てて、罵倒した。トランペットを吹きたいと言って家出した人間が、尾道のような寂しい街で死ぬとは何事か、と。ケースを殴りつけ、そして、泣いた。泣きながら、子供をあやすかのように、優しくトランペット・ケースを抱いた。

 あかりも寝付けないでいた。彼女は頭が完全に混乱していた。

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『てっぱん』ダンス映像の一般募集

 これは、THIS IS SHIT チームで参加しろってことか!?
 規定では最大8人までなので、オーディション(?)やって5人までメンバー増やせるな。
#THIS IS SHIT のダンサーは3人だった。

連続テレビ小説「てっぱん」 タイトル映像に登場するダンス映像を一般募集

連続テレビ小説「てっぱん」では、番組オープニングタイトル映像に登場するダンス映像および、番組エンディングに紹介するダンスグループ写真を一般募集します。
みなさまのご応募、心よりお待ちしております。
なお、応募多数の場合は選考のうえ、放送させていただきます。ご理解・ご了承のうえご応募くださいますよう、お願いいたします。

 締切りは、2010年12月31日(予定)。

 なお、『てっぱん』のオープニングタイトル映像はこちら。

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NHK『てっぱん』第1回

 散々あちこちで「やらない」と言っていたもんだから、なんだか決まりが悪くて、「これは、ゲゲゲ仕事のボーナス・トラックっつーか、アンコールっつーか、そういうもんですよ」と言い訳から始める当方が、NHK連続テレビ小説『てっぱん』の第1回めの放送を見ましたよ。

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第1週「ばあちゃんが来た!」

 2008年夏、広島県尾道市。
 高校3年生の村上あかり(瀧本美織)は吹奏楽部に所属し、トランペットを担当している。卒業後の進路は未だ決めかねているが、できれば一生トランペットに携わりたいと思っている。漠然と、吹奏楽部のある大学に進学できれば良いと考えている。

 今日は、野球部の地区予選大会の応援団として球場に来ている。しかし、あかりの高校の野球部は弱小チームで、コールド負けまで打者一人となった。チームも応援団も意気消沈してしまった。
 そんな中、あかりは一人スタンドの最前列まで飛び出し、みんなを奮い立たせるように応援曲を吹き出した。それにつられて、一同も元気を取り戻した。

 あかりのようなやんちゃな子のことを、尾道では「がんぼたれ」と呼ぶ。
 結局、試合には負けてしまったが、あかりはみんなで演奏できたことを楽しく思い、応援だけは相手チームに負けていなかったと胸を張った。

 その頃、尾道の古道具屋を謎の老婆(富司純子)が訪れていた。彼女は楽器ケースに付けられたテントウムシのぬいぐるみと中身を確認し、自分の娘が使っていたトランペットであると確信した。すぐにそれを買い求めた。
 ケースの中には、1枚の写真が一緒に収められていた。

 あかりの自宅は瀬戸内海に浮かぶ小島にあり、鉄工業を営んでいる。尾道は造船業が盛んであり、その下請けで部品の作製を行っている。

 渡船で帰宅するために港に向かうと、堤防に見知らぬ老婆(富司純子)が立っているのが見えた。彼女はトランペットを手に持ち不穏な動作をしていたため、あかりの目を引いたのだ。あかりが見ている前で、老婆はトランペットを海に投げ捨てた。
 あかりは海に飛び込んでそのトランペットを拾い上げた。なぜ海に捨てるのかと尋ねるあかりに対して、老婆は明確な理由も述べず、捨てたのだと言いはる。欲しければあかりにくれてやるとまで言った。
 そのトランペットは、あかりの目から見て高価な物だった。自分が普段使っている物より立派なトランペットであると言った。
 その一言を聞き、あかりがトランペット吹きだと知った老婆は、態度を急変させた。ラッパを吹いているようではロクな一生を送ることができないと言い捨てて立ち去るのだった。

 老婆はトランペットを投げ捨てる前に、ケースに入っていた写真だけは手元に残しておいた。彼女はその写真をひとりで見て、何かの決意を固めたようだ。

 びしょ濡れで帰宅したあかりを両親(安田成美遠藤憲一)は工場で出迎えた。あかりの「がんぼたれ」ぶりに、両親は驚くやら呆れるやらであった。
 母・真知子は、あかりが見慣れないケースを持っていることに目を留めた。そして、そこに付いているテントウムシのぬいぐるみに思うところがあったが、その場では何も言わずに見送った。

 その日の村上家の夕食はお好み焼きだった。父・錠が船の廃材をリサイクルして作った鉄板を庭に備え付け、協力してお好み焼きを作るのが一家の何よりの楽しみだった。
 あかりにはふたりの兄がおり、彼らに特に可愛がられて育ったせいか、男勝りの「がんぼたれ」になってしまった。長男の欽也(遠藤要)は地元の信用金庫で堅実に働いている。一方の次男・鉄平は高校を留年し、今はあかりと同じ高校3年生である。

 楽しく団らんをしていると、家の呼び鈴がなった。
 あかりが出てみると、そこには昼間出会った老婆が立っていた。

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