『カラースケッチも3分』 山田雅夫

当方の絵心のなさは、一部ではよく知られている。

小学校の図工で自画像を描いていたとき、あまりのヘタさ加減をクラスメイトにバカにされ、机に突っ伏して本気で泣いたのが小学校2年生のとき。
画家の息子と友達になり彼の家に入り浸っていた時分、「木公君も絵を描いてみないか?」とそこのお父さんが声をかけてくれたのに「僕は絵を描くのが大嫌いです」と言い放ち、彼をガッカリさせたのが小学校5年生の時。
美術の先生が学級担任となり、彼との面談で嫌いな科目は何かと聞かれ、「はっきりいって、美術です」と胸を張ってこたえ、気まずい1年間を過ごしたのが中学1年の時。

そんな僕なのだが、いつかちょっとしたイラストが描ける人間になれたらいいなぁ、とは思っていた。
そしたら、本屋でたまたま『カラースケッチも3分』という本が平積みされていたので、つい買ってしまった。
中身をほとんど見ずに、ほぼジャケ買い。

気分は、管理職になったばかりで、不慣れな部下の扱いに困っているおじさんが「1日10分の努力で部下の気持ちを掌握する!」とかなんとかいうハウツー本を買うようなものか。
「口説ける!誘える!ヤレる! –オンナはこうやって落とせ」という本を買うような気分と言ってもいいかもしれないし、だめかもしれない。

とにかく、1週間後には自作カラーイラストが、当blogにバンバン載るような状況を想像しつつ1ページ目を開いた。

はじめに

本書のタイトルを見て、「あれ?」と思った方はいらっしゃるでしょうか。本書は『カラースケッチ3分』であって、『カラースケッチ3分』ではありません。というのも、本書は2006年11月に発売された『スケッチは3分』の続編であるがゆえ、このようなタイトルになっているのです。
・・・(中略)・・・
(なお、本書では、カラースケッチの過程のうち、色塗りの部分を中心にお話をしています。線描について、くわしくお知りになりたい方は、『スケッチは3分』をお読みください)。

う、「あれ?」とは思わなかった。慌てて、表紙を見直すと、確かに「」だ。
俺がくわしくお知りになりたかったのは、線描の方法だよ!

・・・やられた。
とりあえず、『スケッチは3分』を追加で買ってきて、そっちから先に読んでみることにしよう。

しかし、本書『カラースケッチも3分』は、パラパラとイラスト例を眺めるのも楽しいといえば、楽しい。
往年のテレビ番組「ボブの絵画教室」を見て、感激するのと同じくらいの楽しさ。

※最後、ネタが仕込まれてるけど、「ボブの絵画教室」ってこんなやつ

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コメント (1)

  1. alm-ore

    喜田村純 95歳展

    苫小牧在住で、数え年95歳の画家・喜田村純が個展を開いているらしい。

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