日本を代表する城といえば、やはり大阪城だろう。
天下を手中に収めた豊臣秀吉が贅沢を尽くして作った大坂城。
大坂冬の陣で豊臣が敗れたため、徳川によって外堀どころか内堀まで埋められてしまった大坂城。
鳥羽・伏見の戦いで徳川慶喜が逃げ出した後、混乱で焼けてしまった大坂城。
昭和に入り、市民からの寄付で大阪のシンボルとして復興された大阪城。
自宅からもっとも近い位置にある城にもかかわらず、今まで地方の城に行ってばかりで、大阪城は未踏だった。
今回、勝手に「大阪・秋の陣」と名乗って、大阪城を攻めてきた。
もちろん、目指すは茶平工業の記念メダルである。それを手中に収めて、はじめて城を攻略したことになる。
大阪城、今からお前を攻め落とす!
これまで多くの城攻め、というか記念メダル作成を行ってきた歴戦の勇者である当方に言わせれば、「敵は天守閣にあり!」である。
たいていの城は、天守閣の展望台の一角にお土産コーナーがあり、その横に記念メダルの販売機と刻印機が設置されている。
となれば、攻略法はただひとつ。ひたすらに天守閣を登ることである。
大阪城天守閣のサイト
大阪城の天守閣入場料は、大人600円(中学生以下無料)である。
大阪城へのアクセスは、わりと選択肢が広い。地下鉄・谷町線/中央線/長堀鶴見緑地線、JR・大阪環状線/東西線、京阪線と、都合6つの路線でアプローチできる。しかし、そこで油断して、持久戦に持ち込まれると旗色が悪くなるので気をつけよう。いずれの路線を使っても、最寄り駅から天守閣入り口まで歩いて20分はかかる。かなりバテる。
休憩所もほとんどないので、プチ強行軍であった。途中、外堀にロープを渡して、大阪府警の機動隊がロープ渡りの訓練をしていた。「暑いのにご苦労なこったなぁ。ていうか、祝日にこんなに派手に訓練するってのは、興行の一種か?」とか思いながら、他のギャラリーと一緒に眺めながらしばし休憩した。ここでやっと道のりの半分。
内堀を超えて天守閣に向かうには、国の重要文化財にも指定されている「桜門」をくぐる。
暑かったのでボーっとしながら歩いていると、向こうからやって来たおっちゃんに馴れ馴れしく声をかけられる。さすが、大阪のおっさんだ。こっちの都合はお構いなしに立ち話を始める。
「アンタ、どっから来たんや?京都?そーか。ええか、あれが桜門や。秀吉さんがつくらはって、重要文化財や。ええか、よー覚えときや、重要文化財やで。京都の人やったら、それを覚えて帰えらなアカン。外人さんにもそういって聞かせてるんや、京都のアンタが覚えんでどうする?ええな、覚えたな?」
と、妙に桜門のことを僕に覚えさせて、立ち去っていく。
他の人には声をかけてないぽかったのだが、どうして僕にそんなに桜門のことを教えたかったのか。そんなに、桜門をないがしろにする人間に見えたのか?
なんか、悔しかったので、ここに桜門のことを詳しく書いた次第なり。
さて、そんな道中があったり、なかったりしたが、ついに天守閣にやってきた。
外見は古い城郭なのだが、内装は完全に現代風でビックリする。壁、床、天井はコンクリートで固められているし、照明はバンバン明るいし、大型ディスプレイがバリバリはめられていたりして、ちょっとした博物館に来たような雰囲気。先日、二条城に行った際には、昔のままの鶯張りの板廊下(歩くとぎーぎーいうやつ)を靴を脱いで歩いたりしたので、その落差にちょっとがっかりする。完全に、近代ビルディングになっている。
あまりに面白くないので、写真は一切取らなかった、俺。
で、天守閣に到着。展望台の眺めはいいのだけれど、それを見る前に記念メダルの販売機を探す。
・・・ない。天守閣にメダル販売機がない!
なんのために、8階まで階段であがってきたのか。
もう、やるせなくなって、失意にさいなまれながら、再び階段を下りていく。
がっかりして1階まで降りてきたとき、階段のすぐそばから、あの懐かしい
「ガチン! ガチン! ガチン!」
という音が聞こえてきた。
見ると、1階の出口そばに記念メダル販売機&刻印機が設置されているではないか!
しかも、大人気だ(中国からの観光客の人々に)!
早速買おうと思っても、次から次へと買い求める人々(中国から観光に来た人々)に阻まれ、なかなか買えない。
今まで、僕が刻印機を鳴らしていると、それに引かれて人が集まってきたことはあったけれど、先客がいたのは初めてだ。
なんとか人がいなくなったタイミングで、満面の笑みで刻印を行う俺。
#サングラスを忘れたので、手書きグラスでお送りしております。
さすがは、茶平工業のお膝元の大阪である。
通常、記念メダルは金色だけなのだが、大阪城では銀色のメダルも売られていた。
デザインは、秀吉の旗印の千成瓢箪だ。縁起がいい。
これで、大阪城は我が手中に落ちたも同然。
帰りは、ニコニコと天守閣前広場の土産物屋を冷やかしながら帰る。
すると、そこにも記念メダル販売機を発見!
もしかして、わざわざお金を払って、しんどい思いをしなくても大阪城の記念メダルはゲットできたのか!?
しかし、よく見ると天守閣内で販売されているものとデザインが違う。その上、銀色のメダルも売られていない。
ここの売店で売られているデザインは、千成瓢箪の替わりに、騎馬武者が描かれているのみだ。しかもご丁寧に漢字で「武者」と書かれている。
ダセェ。
やっぱり、大阪城のメダルは天守閣に入って買うのが一番だ。
わいも大阪城行くで!
以降、尾御差化!!!!!!