連続テレビ小説「だんだん」 第7回

地方自治法施行60周年を記念して、47都道府県ごとの記念硬貨が作られているそうだ。今日、シリーズ第2弾となる京都府と島根県の記念硬貨の打ち初め式が大阪の造幣局で行われたそうだ(asahi.com: 地方自治60年記念、京都と島根の硬貨打ち初め 造幣局)。
「京都と島根をこの時期に造るなんて、NHKと造幣局の間に事前の申し合わせでもあったのだろうか?」
と、ちょっぴり疑ってしまった当方が、NHK連続テレビ小説「だんだん」の7回目の放送を見ましたよ。

週が明けて、今日からサブタイトルも「一人ぼっちの二人」に変わりました。坂本九の歌らしいのですが、僕はどんな歌なのか知りません。

先週のラストは松江城で主役の二人がライブを行うところで終了。松江に住むめぐみ(三倉茉奈)は、京都の のぞみ(三倉佳奈)と一緒に歌えたことをたいへん喜ぶ。一方で出生の秘密を知りかけている舞妓・のぞみは手放しに喜べない状況。竹内まりやのナレーションは、そんなのぞみの心境をパンドラの箱になぞらえながら、「知りたいのに知ってはいけない予感」を上手く表現していました。


週明けのそんな展開の中、松江のめぐみが、「歌もバンドもやめる!」という突然の宣言。これまでの伏線も、心情の変化に関する描写もなかったので、一視聴者の当方は大きくズッコケる。いくら松江を飛び出す推進力が欲しい(この後、彼女は京都に進学することが予告でわかっている)としても、急にそれはないんじゃない?さらに、祖母から「看護婦が似合うと思う」みたいな、ほぼその場の思いつきと言っても過言ではない一言に納得し、そうすべしという家族内合意があっという間にできてしまったり。その軽はずみな進路選択に、ヒロインの今後の生活(もしくは、シナリオの唐突さ)に不安を覚えてしまいます。

一方、自分の出生の秘密を知りかけている のぞみ は祇園に帰り、母親にカマをかけて情報を引き出そうとします。しかし、そこは手練の祇園芸妓である母親(石田ひかり)なので、18の小娘の口車に乗ることはなく、あっさりとかわします。
「そうだよな、そんなに簡単に本人が秘密を知ってしまったら、山場もクソもねぇよな」
と、当方が油断して見ていると、思いがけない伏兵登場。主人公の二人を取り上げた産婦人科医(伊武雅刀)が酔った勢いで、のぞみ に対して松江の「めぐみ」の名を使ってしまうという大失態。これで、のぞみは自分の出生の秘密に確信を持つに至る。なんのヒネリもない真相暴露を目の当たりにし、なんとなく気まずくなってくる一視聴者の当方。ビシッとしたビジネススーツで決めた女性のストッキングに、大きな伝線を見つけてしまったときのような気まずさと言うか、何と言うか。このシナリオ、視聴者として本当に見続けてよいのだろうか?

今後、前半の山場として、松江のめぐみが真相を知るくだりでは、あっと驚くような仕掛けを用意して欲しいなぁと思いつつ、明日からの放送を楽しみにします。

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