2009年度下半期の『ウェルかめ』については倉科カナの巨乳以外ほぼスルーしていた当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第1回めの放送を見ましたよ。
『ゲゲゲの女房』は、漫画家 水木しげるの妻である武良布枝の自伝を原案にしたドラマ。番組のラストに「このドラマはフィクションです」とある。
実際、松下奈緒が演じるヒロインの名前も「飯田布美枝」とされていた(水木しげるの妻の旧姓は飯塚布枝)。
番組冒頭は、28歳の飯田布美枝(松下奈緒)の家で見合いが始まろうという場面。彼女の父親(大杉漣)は何かと落ち着きが無く、その様子が伝染したのか布美枝もソワソワしている。
一方、後に夫となる、水木しげること、村井茂(向井理)が両親とともに飯田家の前に到着する。息子の39歳という年齢から世間体を気にする両親は、この縁談をまとめることに躍起になっている。しかし、本人は呑気に「座敷わらしが住んでいそうだ」などと独り言を言っている。
いよいよ、二人が顔を合わせる・・・、というところで主題歌。
そして、時間が昭和14年の島根県安来へと逆戻りする。
布美枝7歳の時である。
布美枝は5人きょうだいで、両親と祖母の8人家族に暮らしている。
大家族である上に、声も小さく内気な性格のせいで、彼女は周りからあまり顧みられない。そのことを不満に思うも、なかなか自分で改善できないでいる。
そんな中、唯一自分を可愛がってくれる叔母、輝子(有森也実)のことをふと思い出し、叔母の嫁ぎ先である安来の港まで6kmの道のりを徒歩で尋ねていく。やっとたどり着いたものの、忙しそうに働く叔母を垣間見るだけで、声をかけることもできず帰路につくのだった。
林の中をひとり心細く歩いていると、背後から何者かの足音が聞こえてくるのだった。
布美枝はまだその存在を認めていないが、それは妖怪の足音だった。
布美枝の背後を妖怪が追いかけているというシーンで1回目の放送は終了。
上記あらすじでは割愛したが、彼女は物置に一人で味噌を取りに行った時にも、小屋の奥の方に何かの気配を感じ取っている。今後、どのようにストーリーに絡んでくるのか今の時点では分からないが、どうも彼女は霊感が強い少女として描かれているようだ。水木しげるといえば妖怪マンガなので、その霊感が彼の作品にインスピレーションを与えるとか、そういう展開になっていくのだろうか。
水木しげるの妖怪は、主題歌のアニメーション等にふんだんに出てくる(鬼太郎や目玉のオヤジ、ねずみ男などなど)。今日の放送のラスト、布美枝を追いかける妖怪も水木タッチのアニメーションで実写映像に描き込まれていた。
正直、妖怪の描き込みは、少々雰囲気がそぐわないように感じられた。そこだけ妙に浮いている感じと言おうか。
安来の街並みなど、昭和初期の田舎のセットはよくできていた。最近のNHKの朝の連ドラのショボさ下限と比較すると「ほほぉ~、気合入ってるなぁ」と感心するほどのできだった。建物も市場の人達も、すごく活き活きとしていた。
そんな風景の中に、突然のっぺりとしたアニメーションが挿入されるのは、興醒めに感じてしまった。
主題歌のアニメーションはまぁ我慢するとして、本編がずうっとこの調子で行くなら、目が慣れるよりも先に、ドラマに飽きるんじゃないかとちょっと懸念するところである。
それ以外は、とても落ち着いた作りだし、スタッフも役者も本当に良い仕事をしていると思う。
そんなに華のある女優じゃないのに、どういうわけか90年代のトレンディドラマに引っ張りだこだった有森也実が、魚問屋の女将で割烹着姿っつーのが個人的なツボだった。そうなんだよ、彼女は華やかな役じゃなくて、こういう枯れた役どころが似合うんだよ。うん。
主人公の母役の古手川祐子や、水木しげるの母役の竹下景子あたりも僕のツボ。これだけで、しばらく真剣に見ようという気が昂ります。
一方、ヒロインの松下奈緒は、やっぱり僕のストライクゾーンを外れっぱなしだなぁ。
冒頭に登場して、顔のアップになって、いきなり三白眼っつーのはどうなんだろう・・・。その怖い目に、思わずビクッとしてしまいました。
とはいえ、少女時代を演じる菊池和澄ちゃんはなかなかカワユイので、明日も見ます。