「美人すぎる運転手」なんてのがブームになって、カメラ小僧が駅に集結、僕も野次馬にいくという夢をみた当方が、 NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第11回めの放送を見ましたよ。
インスタントラーメンの実演販売で大失敗した布美枝(松下奈緒)は、普段お得意さんを相手にするだけの家事手伝いしかしておらず、そのために見知らぬ人々を相手に慣れていないことが原因だと思い込む。そろそろ家を出て働くことも必要ではないかと考え始める。
元気なく家に帰ると、電気冷蔵庫と電気洗濯機が導入されていた。家事の中心的役割を果たしている自分にまったく相談がなかったことで、布美枝は人知れず悲しい思いをする。家を継ぐのは兄夫婦だから問題ないと疑わない家族の中で、兄嫁(桂亜沙美)だけは布美枝の気持ちをわかっていた。
ある日、にわかに布美枝の見合い話が持ち上がった。相手の村井茂(向井理)は鳥取出身で東京に住んでいる貸本漫画家だという。見合い写真は普段着で自転車にまたがっている飾らない写真であった。その上、戦争で左腕を失くしているという。
母(古手川祐子)や幼馴染のチヨ子(平岩紙)はこの縁談にあまり乗り気ではない。しかし、なぜか父(大杉漣)は強く進める気になっている。
そして誰よりも、布美枝自身が何かの予感を感じて、見合いに乗り気になった。
そんな時、久しぶりに母校の学園祭の見学に来た布美枝は、急に校内放送で呼び出され、家へ飛んで帰ることになった。
今日も昭和懐かしモノのくすぐりがたくさんありました。初めてインスタントコーヒーを飲んでみるとか、実家の酒屋の片隅で古いパッケージのタバコ(「わかば」とか)が売られていたり、洗濯機・冷蔵庫・テレビは「三種の神器」だとか。
特に冷蔵庫に関しては演出のこだわりが見えた。もちろん、布美枝の実家での居所がなくなりはじめるというストーリー上のアイテムでもあるのだが、昨日の放送では一瞬だが非電気冷蔵庫(氷を入れて冷やすタイプ)が写っていた。ストーリー上は、布美枝と兄嫁の料理が被ってしまい、気を利かせた兄嫁が料理を冷蔵庫に隠すというシーンであった。しかし単なるストーリー展開だけではなく、高度成長で生活がどんどん変わっていく様子を2日かけて、さり気なく描かれていることに感心した。
このドラマ、細かいところまでよく作られてる。
たんなる賑やかしの似非ノスタルジーじゃなく、よく考えてある。偉い。
しかし、松下奈緒の外見にはまだ見慣れない。