NHK『ゲゲゲの女房』第71回

 前日の猫画像に引き続き、「図書館の画像ください」(ハムスター速報)を見て現実逃避し、神々しく幻想的な書棚の画像の数々に清澄な心持ちになった当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第71回めの放送を見ましたよ。

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「連合艦隊再建」

 茂(向井理)と戌井(梶原善)は連れ立って、只野(片桐仁)を訪ねた。浦木(杉浦太陽)によれば儲かっているということだったが、只野の住まいは今にも壊れそうなボロ屋で、部屋の中も陰気で埃だらけだった。只野の風貌も怪しく汚らしく、貧乏神に取り憑かれていた。彼は一つの原稿を異なる業界新聞に掲載させることで効率良く儲けることができると主張しているが、傍目にはまったく儲かっているように見えない。また、只野は新聞漫画は単なるオマケに過ぎないと卑下している。茂らの理想とはほど遠い姿に、仕事の話を進めることなく帰るのだった。

 他人には頼れないとわかったふたりは、自分たちで状況を打開することにした。中味は茂のタッチそのものなのだが、読者が手に取りやすいように、表紙だけは見栄えの良い美男美女を配した本を作ることにした。
 茂は新たな原稿に取り掛かった。時代漫画と銘打って、表紙用に映画スターのような人物の絵を描いた。それは布美枝(松下奈緒)も惚れ惚れとするような素敵な絵柄だった。しかし、本篇はいつもの通り怪奇漫画であった。

 未払いのままだった『悪魔くん』の原稿料を受け取るために、布美枝は戌井の家へお使いへ行った。あいにく戌井は留守で、待つ間に戌井の妻(馬渕英俚可)と貧乏暮らしについて愚痴を言いあった。しかし、ふたりとも、漫画に全てを注ぎ込む夫のことを諦めると同時に、心の底から応援しているという共通点があった。貧困を嘆きながらも、笑顔の絶えないふたりだった。
 しかし、結局、戌井は帰宅せず、その日も金を受け取ることができなかった。いよいよ村井家の金が尽きた。

 家に帰り着くやいなや、布美枝は倒れ込んでしまった。

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 現在、冬(おそらく、12月くらい)です。金のない村井家は、暖房も節約しているし、衣類も薄手のセーターである。布美枝は寒風の吹く中、農家から分けてもらった半端物の大根を外で洗って干している。とても寒そうだ。
 今日の放送中、布美枝は頻繁にくしゃみをしていた。そして、放送のラストあたりで、顔が紅潮するメイクまで施されていた。
 「こりゃ、倒れて寝込むな」っつーのがとてもわかりやすかった。

 わかりやすいのがいい。体調の悪くなっていく過程がきちんと表現されていたのが良かった。くしゃみが伏線になって風邪で寝込むっつーのはよくあるパターンだけれど、ほっぺたまで赤くするのは、少なくとも僕はあまり見たことがなかったので、唸ってしまった。

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