東京は夜の七時: 東海道五十三クリング(11) -1日目-

いや、僕の場合は朝の7時だったけど。

日本橋から西を見る

朝7時に東京・日本橋に立った。
そこから西を見た。この道が京都まで続いていて、僕はそこをたどっていくのだ。そう思うと気分が高揚した。

実際には、僕は「旧東海道」を通ることにしたので、時おり国道1号線からは外れるのだが。

日本橋の下には一応川が流れている。けれども、川に沿って真上を高架道路が走っているので、まったく川の雰囲気がない。朝早かったせいなのか、渡る人も自動車もまばらだ。時代劇や古い版画で見る日本橋は、江戸の目抜き通りで、絶えず活気がある。そういうものを想像していると、まったくアテが外れることになる。

けれども、ここはれっきとした日本の道の起点である。

橋の真ん中(車道だよ!)に、「日本国道路元票」というプレートが埋め込まれている。
車の往来が少ないのをいいことに、その写真を撮りに行った。

日本国道路元票

それを出発式に代え、僕は東海道五十三クリングの旅に出た。

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