「ネットでの評判を見ると、同じ関西弁でも岸和田と神戸の方言が使い分けられているらしいが、俺には聞き分けられねぇや」とひとりごちている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第4回目の放送を見ましたよ。
糸子(二宮星)は神戸の洋館で見た外国人達の着物のことが忘れられなくなった。岸和田へ帰宅してからも、ずっと夢うつつだった。
料理屋の娘の奈津(高須瑠香)に話したところ、「ドレス」という言葉を教えてもらった。
父・善作(小林薫)は、押しの弱い自分の代わりに、またしても糸子を集金に行かせた。しかし、だんご屋の主人は子供が相手だと思って、やはり代金を支払おうとはしなかった。一方の糸子は、金をもらうまでは絶対に店先から動かない覚悟だった。
そうして粘っていると、幼なじみの勘助(吉岡竜輝)ら悪ガキたちがだんごを買いに来た。彼らはだんご1本分の金で2本のだんごを持って逃げた。店を離れられない主人に代わって、糸子が彼らを追いかけ、だんごを取り返した。
糸子の行動に感謝と根負けをした主人は代金を支払ってくれた。
金を持って帰る途中、糸子は人数の増えた悪ガキたちに取り囲まれた。だんごの仕返しをするために集まったのだ。初めは相手にする気のなかった糸子であったが、「女だからといって容赦しない」などと自分の性別について言及されたことに堪忍袋の緒が切れた。河原でガキ大将と取っ組み合いの喧嘩を始めた。
喧嘩は糸子の優勢だった。しかし、川の中でもみ合っているうちに、集金したばかりの金が流れてしまった。それを取り戻そうとしたが、ついに糸子も溺れて流されてしまった。
その時、たまたま騒ぎを聞きつけた大工(かつ、勘助の自慢の兄)の泰蔵(須賀貴匡)が川に飛び込んで糸子を救助してくれた。金は失ってしまったが、全員身体は無事だった。
家に帰ると、糸子は父に金を失ったことを謝った。
善作は金のことは何も言わなかった。その代わり、女が男に張り合ったことについて、怒鳴り声と張り手で叱責した。女が男に敵うはずがないというのが、善作の一貫した態度なのである。
やべぇっス。チョーおもしれぇ。
糸子(二宮星)が喧嘩を売られたのに対抗して、口汚く啖呵を切るシーン。眉をしかめ、顔をうつむき加減にしつつ上目遣いで睨みつける。下唇を突き出しながら、軽い巻き舌で相手を罵る。
すげぇらしくて笑えるし、立派に演じてる子役だなぁと感心することしきり。
そういう男勝りのシーンだけではないのも、このドラマのよくできているところ。
外国人の輪に入るシーンでは、頭にカーネーション(ドラマのタイトルやね)を挿してもらって喜ぶという女の子らしい姿もあったり、せっかく取り返してきただんごなのにすでにかじられた後であるというクスグリもあったり。
見所満載。
都合よく泰蔵(須賀貴匡)が通りがかって、溺れる糸子を助けるのはあまりに都合が良すぎると思ったが、そんなの気にならなくなるくらい、とても良くできていると思います。
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