NHK『カーネーション』第20回

モテ要素としての料理男子はすでに普及しすぎているので、裁縫男子というニッチで戦ってみようかと考え始めた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第20回目の放送を見ましたよ。

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第4週「誇り」

糸子(尾野真千子)は近所で行われていたミシンの実演販売を遠巻きにうっとりと眺めた。
実演終了後、勇気を出して販売員の根岸(財前直見)に洋裁を教えて欲しいと声をかけた。ところが、岸和田での実演販売は今日までなので応じかねるという。その代わり、明日からは大阪の心斎橋でミシン教室が開かれるので、そこに顔を出すといいと誘ってくれた。

翌日、家の中の雰囲気が少し悪かった。洋装を見慣れない祖母のハル(正司照枝)は、根岸のことをけばけばしく品のない女だと陰口を言っていた。それに対して、根岸のことを気にいった善作(小林薫)が弁護し、ちょっとした親子喧嘩の様相を呈した。それに加えて、善作は心斎橋など若い娘が一人で行く所ではないとブツブツ言っている。
糸子は、根岸を訪ねて心斎橋に行くとは言い出せなくなった。仕方ないので、家族に黙って出かけることにした。

心斎橋のミシン教室は大盛況だった。会場に準備されているミシンの数よりも、明らかに生徒の数の方が多かった。それでも、3年間のミシン経験がある糸子は、上級者として自分が優遇してもらえるだろうと考えていた。

ところが、開始早々、糸子の期待は裏切られた。この教室は、ミシンを購入した初心者向けのものであり、購入者しかミシンに触れられないという。それ以外の者は周りで見学することしか許されないというのだ。当然、糸子は見学するのみだった。また、教えられる内容も初歩中の初歩で、糸子の役に立つことは一つもなかった。
それでも、翌日には高度な内容に進むだろうと期待し3日続けて通った。けれども、少しも初心者の域を出ず、糸子はがっかりする一方だった。

我慢の限界を迎えた糸子は、講習会終了後に根岸に声をかけた。自分はミシンの基本操作は全て習得しているので、高度な洋裁の技術を教えて欲しいと直談判した。しかし、根岸の返答はつれないものだった。自分はミシン購入者に基本操作を身に付けさせるために来ている。糸子が望むような高度な内容を一足飛びに教える訳にはいかないというのだ。
これ以上交渉しても無駄だとわかった糸子は、帰宅の途についた。

心斎橋をしょぼくれて歩いていると、神戸に住む祖母の貞子(十朱幸代)といとこの勇(渡辺大知)にばったりと出くわした。家族に内緒で来ている糸子は逃げ出そうとするが、貞子らも内緒で心斎橋に来ているのだと説明し、互いの秘密を守ることを約束し合流した。貞子は孫が可愛くて、勇に様々なものを買い与えている。そのせいで家族に批難されているのだ。
高級喫茶店でお茶を飲みながら、糸子も自分が心斎橋に来ていた理由を全て話した。孫に甘い貞子は、ミシンを買ってやる、購入者として堂々と洋裁の講習を受けろと言ってくれた。しかし、いきなりミシンを手に入れても、家に持って帰っては善作が激怒するに決まっている。まずは善作と話し合いをするから、その後に買ってくれと頼むのだった。

店内を見回すと、女たらしで有名な若手歌舞伎役者・中村春太郎(小泉孝太郎)が来ていた。連れの女性について、中村に騙されるなんてバカな女だとヒソヒソ話していると、なんとその相手は奈津(栗山千明)だった。

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善作と話をしている姿はフレンドリーで、親切そうに見えたミシンの販売員・根岸でしたが、糸子には冷たい感じでした。
糸子がミシン経験があると言っているにもかかわらず、内容をよく説明せずに初心者向けのミシン教室の案内をしました。教室3日目に糸子が話しに行った時も、岸和田で「経験あり」と行ったことを覚えていなかった様子でしたし、それどころか岸和田で会ったことも覚えていたかどうか怪しい様子に見えました。

糸子が憤慨してもいいような状況にも見えましたが、彼女はおとなしく引き下がりましたね。乱暴者でズケズケとモノを言う糸子なのですが、それは家族や同級生などの顔見知りに限られたことで、他所様にははっきりとものが言えない性格ってことなんでしょうか。いや、善作の代わりに集金に行く時には策を巡らせたり、かなりズケズケとしたタイプに見えたけれど。

とすると、根岸の威光にすっかりほだされ、萎縮してしまい、彼女に対してはあまりはっきりとした物言いができなくなってしまっているということなのだろうか。根岸に弱いというところは、父の血を引いてるってことか?そんなもんが遺伝するのかどうかしらんけど。

あと、奇妙な所で奇妙な歌舞伎役者と奈津が登場しましたが、これが本筋にどう絡むのか。

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