NHK『カーネーション』第9回

栗山千明様にはいつも「様」を付けてお呼びさせていただいているのだが、本まとめ記事でも栗山千明様にだけは敬称をお付けするべきであろうと思ったり、思わなかったりしている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第9回目の放送を見ましたよ。

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第2週「運命を開く」

糸子(尾野真千子)は働くことを通して、大人の自覚が芽生え始めている。もう朝寝坊はしなくなったし、往来を颯爽と歩くよう気をつけたりした。けれども、それにつれて、女学校がますますつまらなく思うようになった。学校に通うよりも、パッチ屋を手伝ってミシンを使うほうが楽しいのにと思うのだった。

パッチ屋の主人(トミーズ雅)も、糸子の働きと熱意を高く評価した。女学校を卒業したら店で働いてくれと頼むのだった。糸子も喜び、そうするつもりになった。それどころか、今すぐにでも学校を辞めて働き始めたいと思うほどだった。久しぶりに、幼なじみの勘助(尾上寛之)と話す機会があり、糸子は気軽な気持ちで学校を辞めたいと打ち明けるのだった。

一方で、糸子がパッチ屋に出入りしていることが町の噂になり始めた。小原呉服店は娘を他所に働きに出すほどだと景気が悪いと陰口を叩かれているのだ。妹の静子(柳生みゆ)がそれを聞きつけ、家族には内緒にしたまま、糸子に真偽を確かめた。ところが、糸子は少しも悪びれたところがなかった。その様子を見て、静子は父・善作(小林薫)の耳に入ったら大変なことになると心配するのだった。

実際、善作の呉服店は調子が良くなかった。「小原呉服店は品揃えがよくない。少し遠出してでも、心斎橋の呉服屋で誂えたほうが良い」などと陰口まで言われる始末だった。大地主・神宮司(石田太郎)の娘が嫁入りすることになったことを受けて、料理店・吉田屋の主人(鍋島浩)もそのように勧めた。神宮司に呼び出された善作は、部屋に入る直前に、ふたりがそう話しているのを耳にしてしまった。しかし、人前では気の小さい善作は、卑屈な作り笑いを浮かべて聞かないふりをするしかなかった。

ところが、神宮司は娘の嫁入り衣装一式を善作に任せると行って来た。善作との古い付き合いであることはもちろん、善作の商売が苦しいこともよく承知していた。だからこそ、善作を助ける意味でも依頼したいのだ。善作はたいそう喜び、張り切って仕事をすると請け負った。

ある日、糸子の母(麻生祐未)方のおじ・松坂正一(田中隆三)が訪ねてきた。母方の祖父(宝田明)は神戸で紡績会社を経営しており、おじもそれを手伝っている。繊維産業が盛んな岸和田にはよくやって来るし、その度に糸子の家も訪問するのだ。
けれども、義理の兄を苦手にしている善作は、正一の姿を発見すると、見つかる前に逃げ出してしまった。

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本日の大きな話の流れとしては、糸子が学校を辞めたいと考えるようになったということのみです。
それ以外は、幼なじみの勘助との関係がどうなっているか(糸子が姉御肌を吹かせている)とか、善作の商売が非常に苦しいことであるとか、奈津(栗山千明様)が勘助の兄・泰蔵(須賀貴匡)に惚れたままであるとか、周囲を彩る人々の様子を丹念に描いた回だと言えましょう。

さらに、パッチ屋の店主に「うちに来ないか」と誘われ、糸子が嫁入りだと勘違いするというくすぐりもなかなか決まっていました。お笑い芸人であるトミーズ雅が、ビックリしてお茶を吹くタイミングもばっちりで、ものすごく笑いました。

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