NHK『カーネーション』第41回

「心の旅」、「なごり雪」、「木綿のハンカチーフ」は”汽車と別れプレイリスト”に登録され、脳内iPodで何度も繰り返し再生されている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第41回目の放送を見ましたよ。

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第7週「移りゆく日々」
糸子(尾野真千子)の働きにより末松商店は大繁盛した。さらに、洋服のデザインの説明用に即興で絵を描いたところ、それがまた評判を呼んだ。生地の裁断サービスだけではなく、デザイン画も描いてもらえるということで、入店を断るほどまで客が殺到した。

店は確かに繁盛したが、糸子は商売人としての勉強は何も進んでいないことを自覚した。毎日、裁断と絵を描くばかりで、それは以前から身に付けていた技術に他ならないからだ。自分は以前と同じ事をしているだけなのに、店は繁盛する。その理由はなんなのか、糸子なりに考えた。

その結果、自分が変わったのではなく、周囲の状況が変わったのだと気づいた。岸和田にも洋装が浸透し始めているのだ。今こそ独立の絶好の機会だと思った。父に何と言われようが、これ以上商売について学ぶ必要はない。時代の波に乗ることこそが重要だと決意した。

今日はクリスマスだ。仕事帰りにクリスマス・ケーキを買って帰った。善作(小林薫)はまだ帰宅していなかったが、家族たちはケーキに喜び、大はしゃぎした。
そこへ、いつものように善作が酔っ払って帰ってきた。家族は少し緊張した。

糸子は前置きもなく、末松商店を年内で辞め、年明けからは家で洋裁店を始めると宣言した。それは、善作に有無を言わせないという態度を隠さない言い方だった。自分は2軒の店を繁盛させた、給料もほぼ全て家に入れた、家族に扇風機やクリスマスケーキを買ってくる甲斐性もある。
今では、善作に代わって自分が一家の大黒柱だ。善作に口出しされる筋合いはないと啖呵を切った。

その主張に、当然ながら善作は激怒した。糸子を張り倒し、家族が楽しみにしていたケーキをひっくり返し、家を出ていってしまった。

残された家族は全員泣き出した。楽しかったはずのクリスマスケーキが台無しになったことと、糸子の境遇が不憫なことに涙が止まらなかった。家族はみんな糸子の味方だった。泣きながらも糸子の働きに感謝し、善作に翻弄されていることを慰めるのだった。

しかし、糸子の気持ちはとうてい収まらなかった。これ以上善作と顔を合わせたくないと言い、夜遅いにも関わらず、糸子は神戸の祖父母宅(宝田明、十朱幸代)に向かった。

しかし、糸子の予想に反し、祖父母宅にも自分の居場所はなかった。あんなに温かいと思っていた神戸の家が、今ではすっかり変わってしまっていた。東京の大学に進学したイトコの勇(渡辺大知)は、すっかり東京弁を話すようになっており、距離を感じた。おじ(田中隆三)夫婦も洗練された洋装をし、優雅かつ堂々とした立ち居振る舞いで、糸子はどこか近寄り難さを感じた。
糸子の最大の庇護者であった祖父母は第一線から退き、奥の部屋でひっそりと暮らしていた。以前なら糸子に会っただけで大はしゃぎしたものだが、今は特に感情の動きもなく、ぼんやりしていた。代替わりをして、すっかり覇気がなくなってしまっていた。

店に何も言っていないので仕事のことが心配だと言って、糸子は一晩過ごしただけで岸和田に帰ることにした。
しかし、糸子にとって本当の心配事は店のことではなかった。今まで自分を守ってくれた人も場所もすでになくなっていることに気づいたのだ。これからは自分が祖父母を守る立場になるのだ、いつまでも彼らに甘えてはいられないと自覚したのだった。
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しんみりしますね。

今日のテーマは、代替わりということでしょうか。神戸の祖父母宅ではすっかり息子(おじ)が主人になっているという様子が描かれる。それと同じように、善作から糸子への代替わりの時期にもあるわけです。

番組プロデューサーが講演会で語った内容として、善作が糸子のことを殴るのは第7週が最後であるというものがあります(NHK連続テレビ小説「カーネーション」ネタバレスレのこの投稿で読んだ)。おそらく、今日がその最後のシーンでしょう。今週を境に、小原家でも代替わりが起きるんでしょうね、きっと。

なお、上のプロデューサーの発言の中では、尾野真千子と小林薫との間で手加減せずに本気で殴るという取り決めがあったそうです。そう言われて放送を見ていると、尾野真千子の頬にしっかりと張り手の痕がついているのが確認できました。痛そう。

メイクなのかもしらんが、そこは夢を壊さずに、小林薫の手形だと思っておきましょう。

メイクといえば、ケーキがひっくり返された後、飛んできたクリームであろうか、正司照枝の右眉あたりにずーっと付いたままだったのも、メイクかもしらんが芸が細かくてよかったですね。

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