「果報は寝て待て」という言葉の好きな当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第43回目の放送を見ましたよ。
善作(小林薫)は「小原呉服店」の看板を下ろし、糸子(尾野真千子)とハル(正司照枝)以外の家族を連れて家を出た。
善作は、地元の名士の紹介で、隣町の質屋の店主に収まった。そこは家付きの店なので家族を引き連れて移ったという。善作は自分が糸子の将来の邪魔をしていることを理解していた。また、糸子の稼ぎで食わせてもらうばかりの状態も辛く思っていた。そこで、一念発起して自分の人生を立て直そうとしているのだ。
糸子にとっては寝耳に水だった。家族がバラバラになってしまうことが悲しくて仕方なかった。自分が洋裁をやりたいと言い出したことがこの様な事態を招いたのだと、激しく後悔した。
夜遅くに、母(麻生祐未)が様子を見に来てくれた。母の顔を見るや、安堵と悲しみで感情が爆発した。母の胸でいつまでも泣き続けるのだった。そんな糸子を、母は優しく慰めてくれた。家族は誰も糸子のことを恨んでいない、糸子は自分のできることを精一杯頑張れと言って励ましてくれた。
それから2ヶ月ほど経った、昭和9年(1934年)4月。善作の置き土産である「小原洋裁店」の看板を店頭に掲げた。いよいよ糸子は自分の店を始めた。近所の人々が集まって祝福してくれたのはもちろん、家族も全員やって来て一緒に喜んでくれた。
糸子は満面の笑顔で新しい人生をスタートさせた。
しかし、商売は必ずしも順風満帆ではなかった。以前からの知り合いを中心にポツポツと客は来てくれたが、少しも繁盛しているわけではなかった。
そんなある日、神戸のおじ(田中隆三)が訪ねてきた。家で茶を出そうとするが、おじはそれを断って、糸子を近所の喫茶店に連れて行った。すると、そこには川本(駿河太郎)がいた。川本は開店祝いだと言って、カーネーションの大きな花束を贈ってくれた。
開店を祝ってくれたことはとても嬉しかった。しかし、神戸のおじと川本という奇妙な取り合わせに、糸子は緊張するのだった。
糸子の障害になっていることを自覚し、善作が家を出て行きました。
確かに、善作が塞ぎこんで、酒を飲んでばかりという描写は何度もありました。しかし、糸子や自分の再就職のために何かをやっているという描写がほとんどなかったので、なんだか唐突な感じがして違和感です。
善作達の転居後の生活も特に描かれず、急に2ヶ月の時が流れ、喜び勇んで糸子の開店祝いにやって来るなど。これまでの脚本に比べれば、とても薄っぺらいっつーかなんつーか。ちと残念。
で、今週は、洋裁方面はお休みで、川本との結婚話に注力しそうな雰囲気が出てきました。