NHK『カーネーション』第63回

本日めでたくも、連載回数が『だんだん』の62回を超える当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第63回目の放送を見ましたよ。

* * *

第11週「切なる願い」

糸子(尾野真千子)は、神戸の祖母・貞子(十朱幸代)のモンペに目を留めた。それは、高級な大島紬の着物をモンペに仕立て直したものだった。大胆な再利用に、糸子は驚いた。
貞子の言い分は、辛気臭い思いをしていると寿命の縮まる思いがする。辛気臭いモンペこそ、上等な生地で作って晴れやかな気分でいたいというものだった。

その言葉に、糸子は重苦しい雰囲気を一気に払拭することができた。忙しくて後回しになっていたのを反省し、自分の身だしなみを整えた。寝てばかりいる善作(小林薫)とハル(正司照枝)の寝室の空気を入れ替え、布団も干してやった。
冬の冷たい空気が入り込んで来るので、寝ているふたりは見を震わせたが、糸子はお構いなしだった。全身大やけどの善作は相変わらず寝ているほかできなかったが、それを契機にハルは元気を取り戻した。起き上がって台所の監督ができるようになった。

それから糸子は、店のテコ入れを始めた。衣料切符の制度が変わり、客足が遠のいているからだ。
縫い子の仕事量も減っているので、まずはりん(大谷澪)を子守専属にした。彼女は居眠りをして、もっとも暴れん坊の直子(心花)から目を離してしまうこともあったが、それでも糸子が子供に付きっきりになるよりは仕事がはかどった。

次に、着物をモンペに仕立て直す教室を始めることにした。貞子の言葉を受けて、女はお洒落をしてこそ輝くということを広めたいと思ったからだ。国はモンペを女性の正装だと決めてしまった。夫や息子の出征や、慶事にもモンペで出席しなくてはならない。そういう時にお洒落をしてこそ、女は元気を取り戻すことができると信じているのだ。

静子(柳生みゆ)や昌子(玄覺悠子)らと研究を重ね、着物からモンペへ、またはその逆を可能とする裁断法と縫い方を編み出した。早速、有料でモンペ教室を開いた。
階下から聞こえる女たちのにぎやかな声を、床に伏せる善作は嬉しそうに聞いていた。

モンペ教室の初回定員は8人だったが、生徒は5人しか集まらなかった。
しかし、そこに集まった5人はいずれも強者揃いだった。岸和田の中でも若くて元気いっぱいで、お洒落好きの女性たちが集まった。彼女らは負けん気も強く、持参した着物で互いに張り合った。互いをライバル視し、教室が始まる前からピリピリした雰囲気が漂っていた。
生徒の中には、糸子の親友のサエ(黒谷友香)もいた。

けれども、教室が始まると、生徒たちはみな熱心に耳を傾けた。肝っ玉の強い女たちばかりなので、高級な着物にも躊躇することなくハサミを入れていく。糸子はその姿を気持ちよく見ていた。
初めは互いに険悪だった生徒たちだったが、次第に作業を助けあうようになった。モンペが完成する頃には、全員が打ち解けて仲良くなった。帰りには、みんなで冗談を言い合いながら寄り道をするまでになった。

お洒落を通じて明るく元気になる女たちを見て、糸子は嬉しく思った。
日本の将来も明るいと心の底から思うのだった。

* * *


今日は底抜けに明るい回で、見ていて楽しかったです。ひたすらに気分が良かったです。

糸子が窓を開けたせいで寒さに震える善作とハルの演技も愉快でしたし、お洒落モンペの研究や作成に熱中する女たちの様子も楽しそうでしたし、終始いい顔だった糸子も気持ちよかったです。

縫い子のりんが子守専門にされてしまいましたが、これに何か意味があるのかどうかは、よくわかりません。今のところ、ストーリー上特に重要なポジションにあるようには思えませんし、単に「かわいい要員」のマスコットとして画面に写っているだけのような気がしないでもないです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です