『カーネーション ドラマガイド Part2』(amazon)の表紙が、ドラマのオープニングみたいで、かわいくて仕方のない(もちろん注文した)当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第92回目の放送を見ましたよ。
北村商会の開店の日。
糸子(尾野真千子)は周防(綾野剛)に愛の告白をした。周防も全く同じ気持だった。ふたりは工場で抱き合った。
糸子は周防の鼓動を聞いた。それはミシンのように速く打っていた。糸子は、周防の言葉に偽りはないと確信した。
北村(ほっしゃん。)がその様子を外から伺っていた。頭に来た北村は、大きな物音を立てて去っていった。それに気づいたふたりはすぐに離れた。
しかし、一部始終が北村に知れてしまったようだ。外の方に顔の向いていた周防は、北村が覗いていたのと目があったほどだという。
糸子は北村に申し訳ないことをしたと思った。大事な開店の日に、幹部である糸子と周防が揃って仕事をサボっていることを、経営者として北村が怒ったと思ったのだ。糸子はすぐに店に行って北村に謝り、仕事を手伝おうとした。
しかし、周防がそれを止めた。自分がよく謝っておくと約束し、糸子を家に帰した。もともと糸子は工場を手伝うだけで、店に出る義務はなかったからだ。
家に帰ると、糸子が洋服を着てフルメイクしていることに、家中の者が驚いた。驚きつつも、洋服がよく似あって綺麗になった糸子のことを皆が褒めてくれた。
糸子は素直に嬉しかった。それからは毎日洋服を着るようになった。
また、毎晩、自分のために洋服を作るようになった。思い返してみれば、糸子が自分の洋服を作ったのは、子供の頃に見よう見まねで初めてアッパッパを作った時以来だ。
周防の気持ちを聞いてから、糸子は毎日心がざわめいた。その気持に突き動かされて、次々に洋服を作るのだった。
1948年(昭和23年)5月。
北村商会の開店から一月ほど経ったある日、糸子は三浦(近藤正臣)に呼び出された。
三浦によれば、糸子と周防が組んで北村から金を巻き上げたという噂が業界に流れているという。周防は北村商会をクビになり、悪い噂のせいで再就職口も見つからないという。三浦の下で働くよう手をさしのべても、三浦に迷惑をかける事を心配して断ったという。今は日雇いの仕事をしている。
糸子は根も葉もない噂だと否定した。北村がウソを付いているに違いないと主張した。ただし、自分たちに落ち度があることも認めた。大事な開店の日に、周防と一緒に仕事をサボっていたことを打ち明け、北村が怒るのも無理はないだろうと思った。
三浦は、糸子が状況を理解していないことを悟った。そこで、北村が糸子に惚れていたということを知らせてやった。それは糸子にとって寝耳に水だった。
三浦は、周防と北村のそれぞれからじっくりと話を聞いたという。そして、糸子と周防の恋愛感情についても全て知っていた。
三浦は周防の気持ちを確かめたという。周防は妻子持ちの男である。けれども、糸子に対する気持ちは一時の浮気心や遊びではなく、真剣なものだとわかったという。
三浦はそれから先をしゃべるのを躊躇した。しかし、三浦が自分の胸だけにしまっておくには大きすぎて、どうしても糸子に聞いて欲しかった。糸子も周防のことをもっと知りたかった。
周防は糸子のことを心の底から愛している。しかし、今の妻とは絶対に別れることができないでいるのだ。
周防の妻には長崎の原爆の後遺症があるというのだ。責任感の強い周防は、一生をかけて妻の面倒を見ていかなくてはならないと思っている。しかし、時折、その重責に耐えられなくなることがある。そんな時には必ず糸子のことを思い出すというのだ。
糸子は、周防の身の上を聞いてしまったことを後悔した。泣きながら後悔した。糸子にはどうすることもできなかった。
三浦はなんとか糸子を落ち着かせようと努力した。そして、今はまともな働き口のない周防のことを、三浦が必ず守ると約束した。さらに、なんとか軽口を言って、糸子を泣き止ませようと手を尽くした。
その時、組合事務所に周防が入ってきた。糸子と鉢合わせになった。
本日は絶句とさせていただきます。これ以上キーボードに向かうと、書くべきではないことを書いてしまいそうです。