迷シーンの1つとして、テレビ出演したジョニー(浅利陽介)が女の子の黄色い声の中カッコつけて「みんなぁ、今年はお花見に行ったかぁい?・・・僕は行ったよ。(キリッ)」と呼びかけるシーンが挙げられるわけだが(第122回)、それと全く同じノリで「みんなぁ、昨日は山親爺のCMソングを歌ったかぁい?・・・僕は歌ったよ。(キリッ☆)」と呼びかける当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第137回目の放送を見ましたよ。
糸子(夏木マリ)の新ブランドの準備が始まった。
糸子と店の職人・水野(小笹将継)が中心となって、夜遅くまでデザインの検討を行った。水野は辛抱強い性格で、糸子の気まぐれで向こう見ずな注文にも文句ひとつ言わずに付き合った。
生地問屋・河瀬(川岡大次郎)や呉服屋の若旦那・吉岡(茂山逸平)が持ち込んだ和服用の反物を使ってシルバー向けのドレスを作ることになった。和服用の反物には大きくて複雑な柄があるため、どのように縫製するかを決めるのが難しかった。みんなは諦めかけるが、糸子は水野を使って粘り強く工夫し、なんとか形になりそうだった。
一方、経理や企画・宣伝などを任された2人はトラブル続きだった。商社のビジネスマン・高山(藤間宇宙)は矢継早に難しいことをまくし立てる。オハラ洋装店という商店街の店の経理しか行ったことのない孝枝(竹内都子)はそれについていけなかった。孝枝の飲み込みの悪さに高山は苛立ち、孝枝の方も我慢ができなくなって感情的になって泣き出してしまった。2人は全く歯車が噛み合っていなかった。
他に避ける人材もおらず、糸子は2人をなんとかなだめすかせて仕事をさせるほかなかった。
それでも、夕食時になるとみんなは和気藹々とした。里香(小島藤子)が食事係となり、みんなにカレーを振舞った。その時ばかりは皆の緊張がほぐれるのだ。
里香は確実に変化していた。外見も態度も、以前のような不良少女とは異なっていた。デート(デート?デートなのか!?)したことのある男子高校生・神山(榎田貴斗)と商店街で出くわしても気づかれないほどだった。里香と神山の関係に嫉妬していた不良少女達も、里香のことを神山の妹だと思って見過ごすほどだった。
糸子はますます仕事に邁進した。
骨折した時に家に設置した介護用ベッドは、邪魔だからといって撤去させた。通常の杖1本で歩き回れるようになり、誰よりも忙しく働いた。高山と孝枝の関係は冷え切ったままだったが、2人とも感情は抑えるようになり、ゆっくりとだが必要な業務も進んでいった。
ところが、無理がたたって、糸子はめまいで倒れてしまった。糸子は仕事で無理をして倒れることだけは、いくつになっても直らないと自嘲するのだった。
高山は新ブランドの宣伝として、糸子の3人の娘たちに協力してもらうことを提案した。有名な3人に手伝ってもらえば、認知度が一挙に上がるという魂胆だ。また、そうでもしなければ、事業を軌道に乗せることはできず、すぐに計画が頓挫するというのだ。
糸子は猛反対した。自分の実力を信じているので誰の力を借りる必要もないし、ましてやライバルである娘たちの力などは借りたくないと思うのだ。
しかし、高山は一切耳を貸さない。半ば強引に娘たちの協力を得る方向で話を進めた。
糸子は傲慢な高山に対してひどく腹を立てた。孝枝に助けを求めたが、孝枝は自分も耐えたのだから糸子も耐えろ、と言って無視するのだった。
糸子は高山に押し切られんばかりだった。
里香役の小島藤子って笑うとエクボができるんですね。かわいいね。うん、かわいい。