NHK『あまちゃん』第91回

次の週末から映画『シャニダールの花』が公開になるわけであり、当方の大好きな黒木華をはじめ、綾野剛刈谷友衣子伊藤歩などなど当方の好物な役者ばかりでニヤニヤしていたわけだが、実は主要キャストの中に山下リオも含まれていて、ちょっと前までは「誰、その女優?」状態だったわけだが、今では「徳島出身のGMTメンバー、宮下アユミちゃんだ!」と答えることのできる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第91回めの放送を見ましたよ。

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第16週「おらのママに歴史あり2」

2009年の12月、アキ(能年玲奈)は初めてのドラマ撮影でNGを連発したり、国民投票で散々な結果になるなどし、落ち込んでしまった。それで、2010年元日に北三陸市に帰ってきた。地元の人々はみな暖かく迎えてくれた。

ただし、ユイ(橋本愛)との関係だけはギクシャクしていた。ユイはアキを見かけても無視するのだった。そんな中、アキは夜遅くにユイからメールで呼び出された。待ち合わせ場所は無人の海女カフェだった。

アキが海女カフェに行くと、ユイはステージに腰かけていた。そのステージは、アキとユイが潮騒のメモリーズとして歌った場所の一つであり、アキにとっては大切な思い出の一つでもあった。呼び出しておいて黙っているユイに対して、アキは明るい様子でその時のことを明るく話しかけた。しかし、ユイは白けた態度だった。それどころか、イベントのことを消したい過去だなどと言い出す始末だった。

アキは東京でのことを話した。人々がどんなにユイの上京を待ち望んでいるかと話して聞かせた。しかし、その話に対してもユイは冷ややかだった。アキがケータイで写真を見せると、それを感情的に払い飛ばすほどだった。

ユイは、もうアイドルなどやりたくないと話し始めた。父・功(平泉成)の病気や母・よしえ(八木亜希子)の蒸発で仕方なく田舎に留まっているのではなく、アイドルそのものに対する熱が冷めたのだという。むしろ、男相手に媚を売るアイドルという存在そのものがダサいと言うのだ。そんなものに憧れていた自分を恥ずかしく思うし、アイドルのまね事をしていた自分を知っている人に会うのすら恥ずかしいと吐き捨てた。

それまでは大人しく聞いていたアキだったが、ついに堪忍袋の緒が切れた。アイドルがダサいということはアキもわかっているという。しかし、ユイと一緒にいるのが楽しいし、ユイの夢の実現のためだと思って活動を続けていたのだ。それを一方的に反故にされたことでアキも感情を爆発させた。

アキ自身も東京で深く傷ついたのだ。誰に会っても、アキではなくユイに対して期待を抱いているのがわかった。その度にアキは劣等感に苛まれ、自分じゃなくてユイが東京に来るべきだったと思い知らされたのだ。

アキは、自分とユイの立場が逆だったらどんなに良かったかと口走った。その一言がユイの感情の火に油を注いだ。ユイは、自分の置かれた境遇が軽々しく扱われたことに怒った。父が病気で倒れ、母まで蒸発するという事態の深刻さをアキが全く理解していないと思ったのだ。そして、家族の応援があり、なんでも自由にすることのできるアキの境遇を羨んだ。

ユイは、それまで大事に持っていた東京行きの切符を取り出した。そして、アキの目の前で破り捨ててしまった。

アキの気持ちも収まらないままだった。自分の東京で苦しみながら頑張っていることを否定されて腹がたった。そして何よりも、北三陸で育んだユイとの友情や思い出まで踏みにじられることに我慢がならなかった。

その夜、ふたりは険悪なまま別れた。

アキの前では強がってみせたユイだったが、自己嫌悪に陥っていた。駅舎で列車を待っていると、春子(小泉今日子)に声をかけられた。ユイは、アキを傷つけてしまったと言い、春子に抱きついて泣くのだった。

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暦の上では海の日ですが、朝から雨模様の京都府南部です。おはようございます。
そんなどんよりした天気の中、どんよりした展開で今週の『あまちゃん』が始まりました。

父(功)が倒れ、母(八木亜希子)が蒸発したことで夢を諦めざるを得なくなったユイ(橋本愛)。不憫でなりません。
彼女は「アイドルはダサい」と言っていますが、それが本心なのか強がり(もしくは諦観)なのかはよくわかりません。ただ、アキ(能年玲奈)のことを口では攻撃しても、心の中ではアキとの関係を大事にしているらしいことは、ラストの春子(小泉今日子)への告白でわかるようになっていました。

地味で暗い展開ですが、少女たちの葛藤物語として、今日の放送はなかなかの名作。

そういうどんよりとした展開の中で、ユイの父・功が妙に明るい。周囲は、よしえが蒸発したことを伏せていたのですが、功はとっくに気づいていたと打ち明ける。その時の明るく飄々とした話し方がグッと来るわけです。こればかりは、僕のキーボードでは表現できないので、本編を見てもらうしかない。
深刻な話を笑い飛ばすという、感情のギャップというか「振れ幅」はグッと来るよね。

『あまちゃん』ヒストリー(時系列表)
『あまちゃん』 つづく

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