フォーチュンクッキーってどうしてあんなに美味しくないんだろう、中に占いが入っているという点に力を入れすぎて味の改善を怠っているのではないかと思う当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第82回めの放送を見ましたよ。
結婚の決まったふゆ(清原果耶)には別に好きな人がいるらしい。そして、そんなふゆに対して亀助(三宅弘城)が片思いをしている。
そのふたりのことを思うと、あさ(波瑠)は胸がドキドキした。自分は幼い頃から許嫁が決められており、誰かに恋をすること現在に至った。だから、恋をするとはどういうものかわからず、そのせいで無性に動悸がするのだ。
新次郎(玉木宏)が辻占煎餅を買ってきた。新次郎には女難の相、あさには家中に争いありという占いが出た。
自分とは違って、いろいろと恋をして来たらしい新次郎に女難の占いが出たことで、あさはイライラするのだった。
亀助は自分の思いをふゆには伝えられないものの、彼女の幸せは願っている。せめて結婚前に新次郎との思い出作りをさせてやりたいと思った。そこで、新次郎にふゆを連れてどこかに遊びに行って欲しいとお願いした。
新次郎もふゆが自分に思いを寄せていることに気付いていた。新次郎にしてみれば面倒なことにならないようにふゆとは距離を置きたかったのだが、亀助の剣幕に押されてしまった。
乗り気ではない新次郎ではあったが、ふゆと一緒になると心底優しく、楽しそうにした。神社で子ども相撲の見物をしたり、茶屋でぜんざいを食べたりした。ふゆもたいそう楽しんだ。
ふゆは自分の育った境遇を話した。
父(上杉祥三)を見てきたせいで、子供の頃は男が苦手だったという。父は母やふゆたち姉妹にすぐに手を上げたり、酷い言葉を投げつけたりするのだという。まさに勝手気ままな乱暴者であり、男は全てそうであると信じ込んでいた。
しかし、あさの実家やはつ(宮﨑あおい)の嫁ぎ先、そして加野屋などで奉公をしているうちに、その認識が大きな誤りであることに気付いたのだという。
自分のような取り柄のない女であっても、男は優しくしてくれることもあるのだとわかり、幸せな気持ちで働けたと話した。
ふゆにとって、男に対する認識を覆した張本人は新次郎であった。ただし、そのことだけは話さないでいた。
気温がぐっと下がり、雪がちらついてきた。新次郎は家に帰ることを促した。
しかし、ふゆは帰りたくなかった。新次郎のそでを掴み、もう少しだけ一緒にいて欲しいと頼んだ。
そして、ふゆは新次郎の妾でもいいからそばにいたいと述べ、自分の恋心を打ち明けた。
しかし、新次郎はきっぱりと断った。
ただし、ふゆを嫌って言うのではなく、ふゆの幸せを願ってのことだった。
新次郎が見るに、ふゆは自分を卑下してばかりいる。もっと自分に自信や誇りを持つべきだと助言した。
妾の地位に甘んじるようなことはすべきではないと伝えたのだ。
新次郎は、泣き出したふゆに自分の羽織をかけてやった。そして、茶屋に彼女を残して、新次郎は一人で大急ぎで帰宅した。
家に着くや否や、新次郎は亀助に襟巻きを持たせた。そして、急いで茶屋まで行けと命じた。亀助は言われるままに駆けつけた。
亀助は、震えながら泣いているふゆの首に襟巻きを巻いてやった。
ふゆは涙声で新次郎との一件を亀助に打ち明けた。
亀助はふゆの勇気を讃えた。気持ちを伝えられてよかったと言うのだった。