NHK『あさが来た』第92回

今日はとにかく冷える日で、朝は起きれなかったし、夕方も家に帰って来たらそのまま寝てしまおうとしてしまい、危うくまとめ記事のことを忘れてしまうところだった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第92回めの放送を見ましたよ。

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第16週『道を照らす人』

今や大阪に残っている両替商はほとんどなかった。
当主の榮三郎(桐山照史)も加野屋もいよいよ銀行になる時期に来たと感じていた。

榮三郎は雁助(山内圭哉)を説得した。
雁助は両替商の番頭としての矜持を持ち、暖簾分けしてもらうことを夢見ていた身としては忸怩たる思いであった。しかし、時代の変化を認めざるを得なかった。また、加野屋の存続のためにも両替商に固執することは誤りだと理解している。雁助は渋々ながら銀行設立を承諾した。

加野屋が銀行になると、経営方法が変わる。これまでの家族経営ではなく、会社組織にならなければならない。
家族経営では、番頭や女中たちを家に住まわせ、寝食をともにし、実の家族のようであった。会社組織になると、彼らは給料を貰って決められた時間だけ働く身分になる。住まいや食事は各自で準備し、他人のような関係になる。

加野屋の使用人たちは動揺した。
よの(風吹ジュン)もこれまで家族として生活してきた者たちと離れがたかった。そこであさ(波瑠)に、しばらくの間は使用人たちが通いと住み込みを自分で選べる形式にするよう提案した。
あさは素直に応じた。会社組織を作ることに頭がいっぱいで、働く者たちの気持ちを全く考えていなかったことを反省した。

うめ(友近)が深刻な顔をしてあさに話しかけてきた。
うめは雁助がどうなるか心配なのだという。雁助は先代の時代から加野屋のために身を粉にして働き、もう少しで暖簾分けを受けるという所まで来ていた。それなのに、会社ができてしまうと「暖簾分け」という制度そのものがなくなってしまう。雁助が可哀想だというのだ。
あさは、雁助を一番大きな支店の店長に任命し、大いに実力を発揮して働いてもらうつもりだと説明した。しかし、うめはどうにも納得がいかない様子だった。
話はそれで終わったが、あさはうめの態度に驚いた。うめが仕事のことに口出しするのは初めてだったからだ。

うめはひとり台所で働いていた。そこへ雁助がふらりとやって来た。
雁助は、気がついたら時代が変わっていたとボヤいた。「会社」というものはなんだか冷たい感じがすると言う。もう自分が必要とされる時代ではないのではないかと弱音を吐いた。

そして、一緒に家を出ようとうめに告げるのだった。

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NHK『あさが来た』第91回

先週まで家が寒くて寒くて意気消沈していたのだけれど、エアコンのフィルタを掃除したら暖房性能が復活し、一足先に初夏がやって来た感じになって元気を取り戻した当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第91回めの放送を見ましたよ。

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第16週『道を照らす人』

あさ(波瑠)の主導する探鉱事業はますます拡大していた。
新しい炭鉱が売りに出れば、あさは直接視察して吟味し、良い物件であれば買い付けと現地指揮をとった。それらは全て大成功を収めているのだ。

加野屋の当主は、白岡家の八代目である榮三郎(桐山照史)である。しかし、大阪の町の人々の間ではあさの評判ばかりがあがり、中にはあさが社長だと思い込む人も出てきた。榮三郎は、自分はあさには敵わないので、それも仕方のないことだと納得していた。

しかし、大番頭・雁助(山内圭哉)はこの状況を苦々しく思っていた。
雁助は加野屋に忠誠を誓っているが、その主な対象は先代・正吉(近藤正臣)であった。ゆえに正吉の嫡男である榮三郎と加野屋の伝統である両替商を第一に考えているのだ。雁助には、あさの事業がそれらを蔑ろにするにしているように思えてならないのだ。

あさは、炭鉱で稼いだ資金を元手に新たな事業を開始したいと思っていた。
それを実行する前に新次郎(玉木宏)の意見を聞きたいと思ったが、商売に興味のない新次郎はなかなか応じてくれない。
あさが新規事業を本格化しようとしている素振りに気づいた雁助は面白くなかった。

あさは久しぶりに大阪商工会議所で五代(ディーン・フジオカ)に面会した。
北海道の官有事業払い下げに関するスキャンダルで失脚しかけた五代であったが、地元の人々の応援で復帰していた。応援を受け、生涯をかけて大阪の町に尽くすと誓った五代は、以前にもまして精力的に仕事をしていた。
最近では、神戸の港に桟橋を作る事業に集中しており、大阪に滞在する時間も少なかった。そのため、あさと会うのも久しぶりのことであった。

あさは、五代の顔色が悪く、痩せていることが気にかかった。酒を飲み過ぎないようにと注意した。

五代の体調が悪いことは事実であった。しかし、五代はそのことを知られないようにごまかした。
体調が悪いのではなく、忙しく働いているせいで一時的に痩せているだけだと話した。むしろ元気が余っていて、やりたいことがたくさんあるくらいだと言うのだ。
自分が死んでも、自分が造った大阪は残る。そのような仕事をするために休む暇はないと話すのだった。

あさは五代の言うことを素直に聞いていたが、胸の内に小さな不安が生まれた。

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NHK『あさが来た』第90回

マンガを貸してあげたら、いつも律儀にお菓子をつけて返してくれるポスドクちゃんがかわいいなと思う当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第90回めの放送を見ましたよ。
『荒野のグルメ』とポップコーン

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第15週『大阪の大恩人』

時代はどんどん変わっていた。
国会や日本銀行が設立され、日本は近代国家としての体裁を次々に整えていた。

あさ(波瑠)は時流に取り残されないよう、商人仲間と活発に議論し、これからの展望を語り合った。
また、九州で買い増した炭鉱にも出かけ、これまでの経験を活かして作業現場での細かい指示を怠らなかった。その甲斐もあり、新しい炭鉱からは以前の炭鉱以上の採掘量が得られた。あさの投資は大成功だった。

一方で、あさは娘・千代(中川江奈)をほとんど構ってやれなかった。

千代は千代で、不平不満を言わない聞き分けの良い子に育っていた。
以前は「自分の両親は普通と違う。なぜ母が外で働き、父が家にいるのか」などと聞いてばかりいたが、最近は表立って言うことがなくなった。
また、姑・よの(風吹ジュン)や義妹・さち(柳生みゆ)、そして夫・新次郎(玉木宏)が千代の面倒をみてくれていたので、あさはすっかり任せきりにしていた。

七夕の季節になった。
千代は短冊に「ラムネを飲んでみたい」という願いを書いていた。子供らしい願い事であり、あさは微笑ましく思った。

その直後、義妹・さちが保管していた前年の七夕飾りを見せてもらった。
1年前の千代は「おかあさんと いっぱいあそべますように」と短冊に書いていた。

あさは強いショックを受けた。
この1年間で、千代は自身の欲求を抑圧する子どもになってしまったようなのだ。自分の態度がそれを招いたと思うと、あさは反省すると共にたいへん悲しくなった。
あさは人知れず千代に謝り、大粒の涙を流すのだった。

晴花亭で酒を飲んでいた五代(ディーン・フジオカ)が発作を起こし、倒れこんだ。
女将・美和(野々すみ花)は助けを呼ぼうとするが、五代は他言しないように頼むのだった。

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NHK『あさが来た』第89回

左手薬指を深爪して思うようにギターが弾けなくてイライラしている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第89回めの放送を見ましたよ。

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第15週『大阪の大恩人』

政府が1500万円を投資した北海道開拓事業を五代(ディーン・フジオカ)にたった39万円で払い下げられるということで日本中が大騒ぎになった。
五代に乞われ出資した大阪商人たちも激怒した。五代が密かに私腹を肥やそうとしているのだと思い、裏切られたと感じたからだ。

五代は大阪商工会議所の会員を集め謝罪した。
しかし、ただ頭を下げ、商工会議所会長を辞任すると述べるだけで、事件の真相については何も話さなかった。その態度がますます商人たちを怒らせた。

あさ(波瑠)も真相を知りたかった。他の商人たちが怒鳴る中、あさだけは幾分冷静だった。みんなが納得するよう説明するよう諭した。
けれども、五代は頑なに黙っているばかりだった。

そこへ、商工会議所にはめったに顔を出さない新次郎(玉木宏)がやって来た。

新次郎は北海道開拓事業に関する政府資料を調べたのだという。本来それは機密文書であったが、五代の秘書である三坂(中川浩三)が事態を収拾さえるために見せてくれたのだという。
その写しを大阪商人たちに配布した。

資料によれば、政府の北海道開拓事業はここ10年間失敗ばかりで、全く利益が出ていなかった。しかし、ここで手を引いては投資が全て無駄になる。そこで、政府の方から商売上手な五代に託したのだわかった。
要請を受けた五代も利益が得られる見込みがあるかわからなかった。そこで精一杯投資できる額が39万円だったのだ。それで政府も合意し、払い下げられることとなった。
つまり、五代は儲かるとわかっている事業を安く買い叩いて密かに私腹を肥やそうとしていたのではなく、むしろ逆に損失を出す覚悟で臨んでいたのだ。

儲けが確実ではなかったと知り、大阪商人たちはますます騙された気になり、怒気を強めた。

それをなだめたのは榮三郎(桐山照史)だった。実は、新次郎に政府資料を調べるよう指示を出したのも彼だった。
榮三郎は、五代が自分たち大阪商人が日本一の商売上手だと信じて仕事を任せてくれた期待に応えるべきだと話した。自分たちは、その期待に答えられないばかりか、今まで世話になった五代の初めての失敗に手のひらを返すほど白状だとは恥ずかしいことだと説得した。

その話に商人たちは反省し、溜飲を下げた。五代をもう一度信じ、共に商売をすることを誓った。
五代に大阪商工会議所の会長を続けるよう要請し、一致団結した。
五代もそれを受け入れ、これ以後も大阪商人たちと共に多くの事業を手がけることとなった。

騒動が落ち着き、あさは家に帰った。
千代(中川江奈)は人形遊びをしていた。人形を子供に見立て、千代は母親の役をしていた。彼女は世間一般の母親のセリフを言っているのだ。

あさは自分が普通の母親と違う理由を説明した。
自分は商売が好きである。みんなで力を合わせて困難を乗り越え、世の中を良い方向へ変えていくことが好きでたまらない。だから普通の母親とは違うのだと話した。

あさは、千代には理解できない話だと思っていた。
しかし、意外にも千代はすんなりと受け入れた。千代の物分りのよさに、あさは胸が打たれた。

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NHK『あさが来た』第88回

昨夜は微熱があったのだけれど、たっぷり寝たら熱も下がって持ち直した当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第88回めの放送を見ましたよ。

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第15週『大阪の大恩人』

あさ(波瑠)は九州で新たな炭鉱を視察し、問題ないとわかったので現地で購入契約を交わしてきた。
東京や名古屋からも購入の申し出があったが、所有者はあさの到着を待ってくれていたという。加野炭鉱の爆発事故への対応を見ていて、加野屋が真摯に炭鉱業へ取り組んでいることを知っていたからだ。それで他でもない、加野屋に売ろうと思っていたのだという。

大阪に帰ってきたあさは、当主・榮三郎(桐山照史)に事後報告をした。
借金が増えたことで榮三郎が怒ると予期していたが、当の榮三郎は平気な顔をしていた。榮三郎は炭鉱のことはあさが一番良く知っており、彼女の能力を信頼している。あさが問題ないと言うなら、その判断に間違いはないと思うからだ。
また、雁助(山内圭哉)の態度も榮三郎の後押しとなった。雁助はあさに小言を言っているが、きっぱりと止めはしなかった。彼も心の底ではあさの鉱山に対する見識を認めているのだ。彼が認めているなら、榮三郎も止める理由がなかったのだ。

それと前後して、五代(ディーン・フジオカ)のスキャンダルが新聞で叩かれていた。
政府は1400万円(当時の国家予算の20%)をかけて北海道の開拓事業を整備した。それをたった39万円で五代の会社に払い下げると報道されたのだ。政府には薩摩出身の役人がおり、同郷の五代と癒着していると言って激しく批判されたのだ。
全国で五代が悪徳商人だと呼ばれるようになった。

大阪商人たちの間にも動揺が広がった。
五代に事情を聞こうにも、彼は姿をくらましており会うことができなかった。大阪商人の多くは五代の会社に出資しており、混乱していた。
ついには、五代に協力していたという理由で、大阪商人たちも新聞で叩かれるようになったのだ。

そして、新聞での批判を受けて、五代の会社への官有物の払い下げが取り消しになった。

五代は視察と雲隠れを兼ねて、北海道にいた。
払い下げの取り消しを受け、混乱の収拾のために大阪へ帰ることを決意した。大阪商工会議所の会長を辞任するというのだ。

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NHK『あさが来た』第87回

気温が低くて手足が冷えるのに加えて、微熱まで出て、意気消沈している当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第87回めの放送を見ましたよ。
2016-01-13 20.51.27

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第15週『大阪の大恩人』

あさ(波瑠)は炭鉱事業を拡大しようと考えていた。
そこで、九州の加野炭鉱に赴任した亀助(三宅弘城)に手頃な鉱山がないか調査させていた。すると、加野炭鉱の近くに売出し中の鉱山があるとの報告が届いた。

あさは加野屋の重役を集めて鉱山買収の計画を相談した。
現在の加野屋には一括で購入するだけの資金はない。だから借金をして購入することとなる。昨今は石炭事業が注目されており、鉱山の価格も上がり続けている。一日でも早く購入することが重要だから、借金してでも買いたいというのだ。
また、鉱山というものは、どれほどの埋蔵量があるかは事前にはわからない。だから、大金をはたくことは大きな博打である。しかし、目をつけている鉱山は加野炭鉱から距離が近い。地勢的に加野炭鉱と同程度の埋蔵量があると読んでいるのだ。

あさの提案に真っ向から反対したのは大番頭の雁助(山内圭哉)である。彼は、加野屋の本業は両替商だと思っている。だから、炭鉱業に入れ込むことには反対なのだ。
それどころか、雁助は加野屋の両替商としての伝統を守ることが何より重要だと信じている。だから、次々に新しいことを始めようとする あさのことが気に入らないのだ。あさは両替商を旧い商売だといい、加野屋を銀行に変えようとしていることもあって、ますます あさのことを腹に据えかねている。

実は雁助は、一度は店を辞めようと思ったこともあるのだ。
雁助は炭鉱事業などやりたくなかったが、先代・正吉(近藤正臣)に頼み込まれて九州に赴任した。その間に、正吉が亡くなった。雁助は正吉こそ唯一の主人であり、恩人であると考えているのだ。彼が亡くなった以上、加野屋に留まる理由もなくなったのだ。
しかし、正吉の実子で跡継ぎである榮三郎(桐山照史)のことも心配だった。彼を盛り立てて、加野屋の暖簾を守るためには、自分が手伝う必要があると思いとどまった。それで今日に至るのだ。

そんな思いを胸に秘めている雁助なので、あさが借金を作ってまで炭鉱業を拡大すると言いだしたことには腹を立てた。

一方で、あさの炭鉱業で加野屋が助けられていることも認めざるを得なかった。
雁助は、不承不承ながら あさの好きにさせることにした。ただし、失敗したとしても二度と自分は手を貸さないという条件をつけた。

翌日、あさは早速九州へ行くことにした。
迷って時間を浪費する間に、他人に鉱山を買われてしまうのではないかと心配だったからだ。自分の目で確認して、問題がなければすぐに契約してくるつもりだ。

あさと新次郎。
また九州に行く。迷っていたら、他の人に買われる。自分で見て、よいと思ったらすぐにはんこを押してくるつもりだ。

そんな矢先の1881年(明治14年)7月、五代(ディーン・フジオカ)の醜聞が全国の新聞で大きく取り上げられた。
薩摩出身の政府役人が同郷の五代と癒着し、北海道の官有事業を五代に安く払い下げていると書かれたのだ。
五代が北海道の開拓事業に乗り出したのは事実であったが、新聞に書かれていることは寝耳に水だった。

大きな騒ぎになった。

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NHK『あさが来た』第86回

来週1月18日から始まるフジテレビの月9ドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(出演: 有村架純高良健吾)が我が故郷であるところの苫小牧市でロケが行われたという噂を聞いて俄然興味を持ったわけだけれど、先ほどあらすじを読んだところ「幼いころに女手ひとつで育ててくれた母を亡くした杉原音(有村架純)は、(中略)北海道のさびれた町で暮らしていた。」などと書かれていて、「なにぃ?さびれた町だと!」とプリプリした当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第86回めの放送を見ましたよ。

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第15週『大阪の大恩人』

ままごとで母親役をやっていた千代(中川江奈)は、あさ(波瑠)のように家事をせずに外で働く真似をした。その素振りを友達(かわさき鈴乃細川凛乃)から笑われた。普通の母は家にいて家族の世話をするのが当たり前だと言うのだ。

千代は、あさが普通の母親とは違うのだと知らされた。それで、なぜ普通の母親と違うのかと、あさに直接質問した。
聞かれたあさは困惑し、うまく答えることができなかった。

千代が気にしていると知って、あさは自分が悪いことをしているのではないかと落ち込んだ。
新次郎はそんなあさを励ました。確かに、九州の炭鉱や大阪商人の寄り合い所に出かけてばかりで、ほとんど家にいない。家にいたとしても、店で算盤を弾いてばかりいる。しかし、それがあさの良い所なのだから、今さら気にしても仕方がないと慰めた。
そう言われると、あさも少し気が晴れた。

その頃、大阪商人たちは炭鉱業に進出するものが続出していた。あさが加野炭鉱を始めて10年経っていたが、やっと周囲が追いついてきたのである。あさは商人たちから炭鉱業についての説明を乞われると、喜んで説明した。

あさは幼い時から、疑問に思ったことはなんでも人に聞く質だった。多くの人はそんなあさに辟易していたが、祖父・忠政(林与一)だけは熱心に答えてくれた。そしてまた忠政は、いつかあさが人から尋ねられる立場になったらきちんと説明しなくてはいけないと教えられていた。
あさは、今こそ自分が人に説明をする時だと思い、炭鉱業について親切に話しているのだ。

ただし、あさは「普通の母親と違うのはなぜか?」という千代の質問にだけは答えられないでいた。それだけはずっと心に引っかかっている。

五代(ディーン・フジオカ)が加野屋を訪れ、久しぶりにあさと面会した。
加野屋の銀行経営について尋ねると、五代は今は時期ではないと回答した。確かに今は雨後の筍のように銀行設立が相次いでいる。しかし、その殆どは貴族や氏族が莫大な財力に任せて作ったもので、銀行経営の基本をわかっていない。それらは遅かれ早かれ、潰れていくだろうと予言した。加野屋は出遅れていることを焦る必要はないと諭した。
一方で、昔ながらの両替商が時代の変化の中で消滅していくという あさの考えは正しいと認めた。今は、じっと資金を貯めて将来に備えるのが良いと助言した。

近頃の五代は、北海道の開発を手がけているという。政府が北海道開発を進めているが、結果は芳しくない。五代に協力するよう要請があったという。北海道は農業や漁業、畜産、石炭など多様な資源があり、発展が期待できるため、五代も注力しているという。ぜひ加野屋にも手伝って欲しいというのだ。

あさは、千代のことを思った。ただでさえ、九州と大阪の往復で留守にしていることが多い。その上、北海道にまで出張することになると、ますます不在が増えることになるからだ。
しかし、あさは「大阪一の女商人」だと認められたことも嬉しく思った。千代のことを頭から追い払い、五代の北海道開発に協力することを約束した。

加野屋からの帰り道、五代は誰かにつけられていることに気付いた。

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NHK『あさが来た』第85回

今日は休日なので思いっきり寝つぼった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第85回めの放送を見ましたよ。

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第15週『大阪の大恩人』

1880年(明治13年)。
榮三郎(桐山照史)と結婚した さち(柳生みゆ)が加野屋にやって来た。
さちは生花が得意でまだ若く、あさ(波瑠)と違っておしとやかな女性だった。加野屋の面々は、やっと普通の嫁が来たと言って喜ぶのだった。

1年経ち、1881年となった。
あさの娘・千代(中川江奈)は数え6歳となった。

幼いころのあさは、木登りをしたり、男の子と相撲をとったりするなど、おてんば娘だった。
幸い、娘・千代はそのような性質を引き継がなかった。女の子らしい言葉遣いで、近所の女の子たちとままごとをして遊ぶような子供に育っていた。その様子に新次郎(玉木宏)も満足気だった。

ただし、少々おかしな点もあった。
ままごとで母役をやっていたのだが、家の用事を済ませると「炭鉱に行く」と言って家を出て行ってしまうのだ。あさを見て育った結果であるが、新次郎は呆れてしまった。

この頃、九州の加野炭鉱の復興は順調に進んでいた。
亀助(三宅弘城)の働きもあり、採掘が再開され、わずかであるが利益も出るようになっていた。

あさは銀行設立の希望を捨てていなかった。
しかし、大番頭・雁助(山内圭哉)は猛反対しており、あさと雁助は店先で人目もはばからず口論ばかりしていた。そして、いつもあさがやり込められ、銀行設立の準備は全く進んでいなかった。

また、同じ頃、五代(ディーン・フジオカ)が大阪に商業講習所を設立した。
大阪の若い商人たちを集め、近代的な商売のやり方を伝授する学校である。受講者たちも熱意に溢れており、将来の大阪経済を担う人材が着実に育っていた。

あさは頼もしく思う一方、自分が若かった頃にしっかり勉強できていれば今頃はもっとたくさん稼ぐ事ができただろうにと残念にも思うのだった。
また、講習所には男性ばかりであることも気にかかった。女性にも教育が必要だと思うのだった。

季節は七夕である。
千代は、七夕飾りの作成に熱中していた。

その時、千代は急にあさに質問をした。
あさは、どうして普通の母親とは違うのかと訪ねるのだった。
あさはどう答えていいものかわからず、困惑してしまった。

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NHK『あさが来た』第84回

今日は年に一度のあの日(察してください)にしようと思っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第84回めの放送を見ましたよ。

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第14週『新春、恋心のゆくえ』

加野屋を臨時休業にして、亀助(三宅弘城)とふゆ(清原果耶)の結婚式が行われた。

あさ(波瑠)と新次郎(玉木宏)は夫婦として初めての仲人である。
ふたりは自分たちの結婚式の日を思い出した。新次郎は式をすっぽかして紅葉狩りに行ってしまったり、男に慣れていないあさは寝室で新次郎を投げ飛ばして初夜に失敗したことなど、互いの失敗を指摘しあった。
始まりは失敗ばかりで先行きが不安だったが、今では夫婦として形になったと言ってふたりで笑い合うのだった。

うめ(友近)がふゆの支度を担当した。ふゆはとても綺麗な花嫁になった。
うめは、女中の先輩として、自分は独身のままふゆを送り出す立場になった。それでもうめは後悔したり、卑屈になったりすることはなかった。自分は色恋や結婚に縁はないものと決めているので、それでよいと言うのだ。時々誰かを思うと心が少しだけ暖かくなる。自分にはそれで十分だと話した。

九州で炭鉱を監督している雁助(山内圭哉)が、亀助の結婚式のために帰ってきた。
うめは表立って声をかけることはしなかったが、陰から雁助の姿を見て心が少しだけ暖かくなった。

こうして、亀助とふゆの結婚式は無事に終わった。

それから数日後、亀助とふゆは九州の炭鉱に赴任したいと願い出た。
亀助は、ふゆに加野炭鉱を見せ、あさがどうやって鉱夫たちの心を掴んだのは話してやりたいという。ふゆも、九州の女たちが強く頼もしいという噂を聞くので、身近で学びたいと言うのだ。
その申し出は受け入れられ、雁助と入れ替わることになった。

早速、雁助は店の帳簿をあらためた。
現在の加野屋の商売の主流は明らかに炭鉱事業になっており、本来の商売である両替商とは扱う金額の桁が違うことがわかった。

あさは、そろそろ銀行業を始めたいと話した。大阪に国立銀行が設立されることとなり、地元での銀行業が発展していく状況に乗り遅れてはならないと思うのだ。
しかし、雁助はきっぱりと反対した。

あさは面白くなかったが、ふと脇においていた算盤が目に留まった。幼いころ新次郎からもらったもので子供用であるが、今でも使い続けている算盤である。それを見ると心が落ち着いた。

寝室であさは新次郎に話した。
自分はこれまで誰かに恋をしてドキドキしたことがなかったと思っていた。自分には親の決めた許嫁がいて、そのまま結婚したからだ。
しかし、その記憶は誤っていたというのだ。小さいころ、新次郎から算盤をもらった時にドキドキした。あれが自分の初恋であり、その時から現在までずっと新次郎に恋をしていたのだと思いだしたという。

新次郎も同じだと答えた。しかも、あさに恋をしたのは一度きりではなく、何度も惚れなおしていると言うのだ。
何度も惚れなおす点はあさも同意した。

ある日、よの(風吹ジュン)と新次郎(玉木宏)は榮三郎(桐山照史)を茶屋に連れ出した。榮三郎の許嫁に引き合わせるというのだ。

榮三郎はまったく乗り気ではなかった。しかし、許嫁・さち(柳生みゆ)は、よのに顔の似た可愛らしい女だった。
榮三郎は一目で気に入ってしまった。

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NHK『あさが来た』第83回

PHPをVer.7(10年ぶりのメジャーバージョンアップらしい。現在の主流は Ver.5)にするとシャア専用くらい速くなるという噂を聞いたのだが、うちのブログでは記事が表示されないという不具合が発生し、とりあえず導入を見送ることとした当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第83回めの放送を見ましたよ。

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第14週『新春、恋心のゆくえ』

ある日、ふゆ(清原果耶)の父・日野彦三郎(上杉祥三)が、ふゆの婚約者・山本(山本浩司)と共に加野屋へ怒鳴りこんできた。

先日、山本が町を歩いていると、ふゆを見かけた。後をつけていくと新次郎(玉木宏)と寄り添って逢引きしていたというのだ。さらに、新次郎が帰ったかと思うと、入れ替わりに番頭の亀助(三宅弘城)がやって来た。ふゆは亀助の袖にすがって泣いていたという。
それを見た山本は、結婚を破談にすると言いだしたのだ。特に、ふゆの尻の軽さに失望したという。

ふゆは奥から出てくると、必死に頭を下げて謝った。
しかし、彦三郎は頭ごなしに怒鳴り、彼女を殴った。昔から何の取り柄も無かったのに、男に媚を売ることばかり覚えたふしだらな女になったとなじった。

ふゆが殴られたことで、亀助は辛抱できなくなった。

亀助は、まず山本の軟弱さを批判した。
ふゆが目の前で殴られているのに、山本は傍観しているだけだったのだ。亀助は、男というものは一度惚れた女のことは全力で守るものだと話した。親であれ誰であれ、手をあげさせるようなことはしない。その覚悟ができていないかぎり、山本はふゆはもちろん、他の女を嫁に取る資格もないと避難したのだ。

続いて、彦三郎に向き直った。
亀助にとって、ふゆは自分の店の大事な身内である。一方、必死に頭を下げて謝っている女を殴る者は、その女の親でも身内でもない。故に、彦三郎はふゆと縁のない者になったのだから、今すぐに帰れと迫った。

しかし、そう言われておとなしく聞いている彦三郎ではなかった。
彦三郎は座敷で亀助に殴りかかり、亀助も応戦した。ふたりは取っ組み合いの喧嘩になった。

彦三郎らは帰ったが、亀助はこっぴどくやられた。それをふゆが手当した。

ふゆは山本との結婚が破談になって良かったと微笑んだ。
一方で、もう加野屋にはいられないと言う。これまでさんざん世話になり、結婚準備まで整えてもらったのに、大騒ぎを起こし恩を仇で返すことになったからだ。

ふゆは、亀助が自分のことを「大事な身内」と言ってくれたことは嬉しかったという。その言葉の思い出があれば、自分はどこへ行ってどんなことがあってもやっていけると話した。全て亀助のおかげだと言って感謝した。

亀助は、突如ふゆに結婚を申し込んだ。
自分は顔も悪いし、家も持っていない。しかし、ふゆを思う気持ちだけは誰にも負けないと誓った。

ふゆは、自分などは亀助にふさわしくないと思い、一瞬躊躇した。
しかし、すぐに思い直し、亀助の申し出を受け入れた。

あまりのことに一番驚いたのは当の亀助だった。腰を抜かしてしまった。

こうして、亀助とふゆの結婚が決まった。
あさ(波瑠)と新次郎は、夫婦として初めて仲人を務めることになった。

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