岡本玲の2022年カレンダーを買うかどうか悩んでいる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第107回めの放送を見ましたよ。
近年の気候変動の影響で、気仙沼近郊の海水温が上昇している。それに伴い、地元の漁師たちは漁獲量の減少に頭を抱えていた。
百音(清原果耶)は気象情報サービスを売り込むチャンスだと捉え、足繁く漁業組合に通った。既存の気象情報サービスとは異なり、地元の操業海域に特化した詳細な分析を行うのがセールスポイントだとアピールした。
しかし、手応えはまったくなかった。組合長・太田(菅原大吉)によれば、気象概況は既存のもので十分であり、そこから先のことは漁師の長年の経験と勘が何よりも勝るというのだ。
ベテラン漁師(平野貴大)も不機嫌そうに応じた。百音は今後の状況が悪くなると言うばかりで、具体的な対応策が全く無いというのだ。
百音は何も言えず、引き下がるしかなかった。
ある日、地元でほうれん草やネギを栽培する農家の女性・村越(村越ずる)が百音のことを聞きつけて相談に来た。近年、村越の畑の周辺だけ雨の量が減ってしまったというのだ。そのせいで作物のできが悪くなり困っているという。
百音は過去数年の気象データ分析や現地の視察を行った。その結果、風向きに変化があり、それが原因で降雨量が減っているらしいことがわかった。この傾向は今後も続くというのが百音の結論だった。
しかし、百音にはその対応策を提示することはできなかった。暗い先行きを聞かされただけで、村越は肩を落として帰っていった。
百音は、漁師にも農家にも力になれないことを思い知らされた。
サヤカ(夏木マリ)と電話で話した時、焦りは禁物だと釘を刺された。時間をかけて「この人の言う事なら信じられる」と思ってもらうことが先決だというのだ。実際、百音がテレビ出演していた時は、どうやって自分たちのコメントを信じてもらうかが課題であり、それを克服した。その時と同じ状況であるのだ。
百音は頭ではそのことを理解していた。しかし、なかなかうまく行かず全てが空回りしているように思われた。
菅波(坂口健太郎)から電話がかかってきた。
しかし、百音はどうしても電話に出る気になれなかった。そのうちに電話は切れてしまった。