昨夜はTBS日曜劇場『下剋上球児』の3回めの放送で、野球部監督を辞退した南雲(鈴木亮平)から彼が教員免許を偽造していたと聞かされ、一度は距離を置こうとした山住(黒木華)が結局それを受け入れて秘密を共有しようと決意するという話を見た当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第21回めの放送を見ましたよ。
鈴子(趣里)は、自分の本当の父母を知らされた。
父は治郎丸(石倉三郎)の亡き息子・菊三郎で、母は西野キヌ(中越典子)だという。治郎丸家はキヌのことをよく思っておらず、かろうじて菊三郎の法事にだけ顔を出すことが許されているという。今は隣村の百姓に嫁いでいる。
真実を知った鈴子はひどく傷つき、そのまま行方をくらました。夜になっても帰ってこなかった。
翌日、鈴子はひとりで隣村の百姓・西村家を訪ねた。そこには、キヌとふたりの男児がいた。
鈴子に請われたキヌは、20年前に鈴子を産んだ時の経緯を話した。
治郎丸家で働いていたキヌは、身籠ったことがわかるや否や追い出されてしまった。実家からも勘当され、行くあてがなくなってしまった。
そんな時、偶然、知り合いだったツヤ(水川あさみ)に再会した。ツヤもお産のため里帰りしていたのだ。ツヤはキヌを自分の家に連れて帰り、そこで世話になりながら鈴子を産んだ。
ツヤは、自分が鈴子を育てることを申し出た。身寄りのなくなったキヌがひとりで育てることは難しいことが明白だったからだ。ツヤは年に一度鈴子を連れて帰り、キヌと会わせることを約束した。キヌが落ち着いて、育てられるようになったら返すというのだ。
キヌはその提案を受け入れた。子育てできるとは到底思えず、そのままでは母子共に生きていけないと思われたからだ。それからしばらくは、年に一度の鈴子の里帰りの際に抱くことで、キヌは生きる気力が湧いたという。
それらは鈴子に物心がつく前のことで、鈴子には全く記憶がなかった。鈴子に物心がついた後は、ツヤは銭湯の仕事で忙しくなり、帰省もままならなくなり、鈴子とキヌが会うこともなかった。鈴子はキヌの話を信じたくなかった。
その時、キヌの幼い子がぐずりはじめた。キヌは子守唄でその子を寝かしつけた。鈴子はその子守唄に聞き覚えがあった。自分の母である証拠のように思えた。
それでもまだ事実を受け入れ難い鈴子は、キヌが席を外したすきに黙って家を出た。
キヌは鈴子を追いかけてきて、懐中時計を手渡した。それは菊二郎の形見だという。高価な品なので、困った時には金に変えるよう言われていたという。しかし、今まで取っておいたという。その形見の時計をどうしても鈴子に渡したいというのだ。
強引に海中時計を握らされるまま、鈴子は何も言わず呆然と歩き去った。
鈴子(趣里)とキヌ(中越典子)が頬に涙を伝わせながら対峙している様子がピリピリするやらもらい泣きするやらでした。
でも、ツヤ(水川あさみ)もキヌと同時期に出産しているはずで、その子がどうなったのか気になって気になって。
あと、キヌが鈴子に懐中時計に握らせるシーン。鈴子の手は真っ白なんだけど、キヌの手は黒いんです。百姓の嫁の手だなぁと、細かいとこちゃんと演出してるなぁと思いながら見てました。