NHK『ブギウギ』第29回

我が最愛の山瀬まみラジオ放送で、皿の上に生の春菊の葉を敷き、その上に白身魚(もしくはタコ)の刺身をのせてポン酢をかけ、さらに煙が出るくらい熱したゴマ油をかけて混ぜて食べたらうまいと言っていたので試してガッテン!したいと思う当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第29回めの放送を見ましたよ。

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第6週『バドジズってなんや?』

鈴子(趣里)は羽鳥善一(草彅剛)の望むように歌うことが相変わらずできなかった。それなのに羽鳥は何度も同じところを歌わせるばかりで、具体的な指示は一切なかった。ただ漠然と、楽しそうに歌えというばかりだった。それがもう何日も続いている。

羽鳥は、鈴子にどんな歌手になりたいのか尋ねた。羽鳥によれば、人気歌手・茨田りつ子(菊地凛子)は確固とした目標を持っていたという。
鈴子は、自分の目標は大和礼子(蒼井優)のようになることだと答えた。しかし、羽鳥はその回答に満足しなかった。鈴子は誰かの真似をするのではなく、鈴子自身が誰とも違う「福来スズ子」にならなければならないと話した。
鈴子が全く楽しそうにしていない様子を見てとった羽鳥は、その日の稽古を早めに切り上げてしまった。

鈴子がイライラしていると、演出家・松永大星(新納慎也)に声をかけられた。鈴子は、羽鳥の言っていることが理解できず、自分に自信がなくなったと正直に話した。
松永は、鈴子をスカウトした理由を話した。正直に言えば、鈴子は歌や踊りがずば抜けて上手いわけではなかった。しかし、鈴子が歌っている姿を見るとワクワクしたのだという。鈴子は歌うことが大好きなのだと伝わってきて、それが良かったと話した。

鈴子は、もう歌うことが嫌いになりそうだと本音を話した。
対して松永は、その苛立ちの気持ちのまま歌えば良いとアドバイスした。自分に正直で素直なところが鈴子の持ち味だと話した。

その夜、鈴子は約束なく羽鳥の家を訪ねた。もっと稽古してほしいと願ったのだ。
急な訪問に羽鳥は躊躇した。羽鳥の妻・麻里(市川実和子)は、うるさいからと言って、夜にピアノを弾くことを禁じているという。彼は妻に頭が上がらないのだ。
しかし、麻里は珍しく機嫌が良く、鈴子がせっかくきたのだからと言ってピアノを弾くことを許してくれた。

こうして稽古が始まったが、鈴子はなかなか歌い出そうとはしなかった。しばらく考え込んでいた鈴子は、羽鳥に対する憎しみが湧いてきた。松永から自分の気持ちに正直に歌えば良いと助言されたことも思い出された。
その結果、鈴子は羽鳥を睨みつけ、怒りの感情を込めて歌った。ヤケになったように歩き回り、飛び跳ねながら歌った。

その歌い方を羽鳥は少しだけ認めた。今までより良くなって、ジャズに近づいたと評した。
上手く歌えた理由を問われた鈴子は、羽鳥を殺すという気持ちで歌ったと正直に答えた。羽鳥は相変わらず笑顔のまま、それを聞いた。

もう一度同じように歌おうとしたところで、羽鳥の妻・麻里が止めに来た。ピアノと歌がケンカしているように聞こえ、近所迷惑だと言うのだ。ちょうど夕食もできたから、稽古は終わりにしろと命じた。羽鳥はそれに逆らえなかった。

夕食は平和な雰囲気だった。
麻里は、羽鳥は音楽以外のことは何もできず、自分がいなければ何もできないと話した。加えて、軍歌などもっと金になる作曲をしてほしいと小言を述べた。それに対して、羽鳥はいつもの笑顔のまま、人には向き不向きがあるのだから、できることだけやっていればいいのだと言い逃れをした。

羽鳥のひとり息子・カツオ(高田幸季)が便所に行きたがり、麻里の命令で羽鳥が連れて行った。
食卓で鈴子とふたりきりになった麻里は、居住まいを正して話し始めた。羽鳥も大阪出身で、東京に出てきたばかりの頃は意にそぐわない仕事ばかりやらされて塞ぎ込んでいたと言う。いつも微笑んでいるばかりで、自分の気持ちを上手く伝えられない性格なのでいっそう苦労することも多いと言う。
しかし、最近の羽鳥はとても楽しそうにしていると言う。家では、ようやくやりたかったジャズができるようになるとか、良い歌手に出会ったなどと話していた。さっきの歌を聞いて、羽鳥の言っていた良い歌手というのが鈴子のことだと分かったという。これからも羽鳥のことをよろしく頼むと話した。

その後、鈴子は羽鳥に送られて帰った。道中の夜道、ふたりは楽しげに歌いながら歩いた。

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稽古場での正規レッスンの時、鈴子(趣里)は大阪時代から使っている白いワンピースの練習技で棒立ちで歌っています。一方、羽鳥(草彅剛)の家を訪問して歌った時は、赤いプリーツスカートを着用し、激しく動き回りながら歌っていました。赤いスカートがヒラヒラと揺れる映像に見入ってしまいました。
赤いスカートの舞う様子が、鈴子の覚醒を象徴しているように感じました。好きな演出。

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