NHK『ブギウギ』第84回

異性を好きになるきっかけとして「今まで意識してなかったのだけれど、夢に出てきたから好きになった」みたいな話をちらほら聞くわけだけれど、昨夜の僕の夢の中にも今まで異性として意識していなかった女性が出てきたりして、ここはひとつこれをきっかけに告白してみようかなと思ったわけなんだけれど、問題は3人出てきたので誰にしようか、どう選ぼうかがわかんなくて困っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第84回めの放送を見ましたよ。

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第18週『あんたと一緒に生きるで』

1947年(昭和22年)5月。
『ジャズカルメン』公演が終わって3ヶ月が過ぎた。そして、鈴子(趣里)の出産予定日まであと10日ほどとなった。
いつもどおり村西医師(中川浩三)の診察を受け、母子ともに順調であることが確認された。

しかし、鈴子は気が沈んでいた。
『ジャズカルメン』を必ず見に来ると言っていた愛助(水上恒司)は一向に東京へ戻ってこない。相変わらず頻繁にハガキは届くが、たいてい一言二言しか書かれていない。いつも同じように「具合は良くなってきた。もうすぐ帰れる」などと書いてあるのみである。

実のところ、愛助の病状はほぼ末期状態だった。ベッドから体を起こすのも一苦労で、母・トミ(小雪)が見舞いにきてもうわ言のように鈴子の名を呼ぶばかりだった。
秘書・矢崎(三浦誠己)は、愛助と鈴子を会わせるべきだとトミに進言した。鈴子に会うことで愛助の体調が持ち直すかもしれないというのだ。

トミもそれを仕方ないと思いかけたが、当の愛助が猛反対した。
今の自分の姿を見たら鈴子は心配のあまり気がおかしくなってしまうかもしれない。鈴子には安心して出産してほしいというのが愛助の願いだった。だから、くれぐれも自分の病状の一切を鈴子には知らせないよう頼んだ。その様子は息も絶え絶えだった。

そのことを知らない鈴子は、大阪へ行って愛助に会うと言い出した。しかし、いつ陣痛が始まってもおかしくない時期なので、担当医・村西は許可しなかった。
そこで鈴子は、村山興業東京支社長・坂口(黒田有)とマネージャー・山下(近藤芳正)を問い詰めた。しかし、ふたりはのらりくらりと言い逃れるばかりだった。『ジャズカルメン』の時にこじらせた風邪が長引いて帰ってこれないなどと言うのだ。

ふたりの態度がおかしいことは一目瞭然だった。鈴子が実力行使で大阪へ旅立とうとすると、ついに山下は愛助の病状が悪いことを白状した。そして、愛助の気持ちをくんでやり、大阪行きは取りやめてほしいと頼んだ。愛助は自分の弱っている姿を鈴子にだけは見せたくないのだ。
鈴子は一度はそれを受け入れた。しかし、愛助が心配で会いたい自分の気持ちと、鈴子に弱っている姿を見せたくない愛助の気持ちとの間で板挟みになってしまった。

一人では抱えきれなくなった鈴子は、羽鳥(草彅剛)の家を尋ねた。しかし、彼は留守で妻の麻里(市川実和子)だけが在宅だった。麻里は、鈴子の話を親身に聞いてくれた。夫はどんな時も自分勝手に音楽の話をするだけなので、留守だったことは好都合だと笑って見せた。

その上で、麻里は鈴子に自分の経験を話した。
麻里が初めて妊娠した時、出産までの間、夫は何もしてくれなかった。麻里がどんなにつわりで苦しんでいても知らんぷりで音楽に没頭していた。麻里は彼と一緒に子どもを育てていけるのか不安になったという。
その時、唯一の支えとなったのはお腹の中の赤ん坊だったと話した。麻里が不安になるたびに、胎児が自分の存在感をアピールするかのように動いたという。それで、この子のためにも頑張ろうと勇気づけられたという。

鈴子は蒙が啓かれる思いがした。確かに、自分が不安になっていたら、お腹の子も不安になるはずである。そして、自分が安心して元気な赤ん坊を産むことこそが愛助の希望である。その通り、安心して出産に臨もうと決意した。

帰宅した鈴子は、愛助の背広を抱きしめ、彼がそこにいるかのように話しかけた。
愛助が病気を治そうと頑張っている時に、自分が落ち込んでいてはいけないと悟った。お腹の子は今動いていて、愛助に会いたいと言っている。絶対に病気を治して、戻ってきてほしい。

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NHK『ブギウギ』第83回

寒すぎて井上陽水の『氷の世界』を口ずさんでいるわけだけれど、おかげさまでテレビが画期的な色になるほどではなくてよかったと思っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第83回めの放送を見ましたよ。

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第18週『あんたと一緒に生きるで』

鈴子(趣里)の主演する『ジャスカルメン』は雑誌などでも好意的に取り上げられ、大好評で公演を続けていた。
妊娠6ヶ月の鈴子の体調もすこぶるよかった。

一方、大阪で療養生活を続けている愛助(水上恒司)はどんどん咳がひどくなっていた。『ジャズカルメン』の公演を見るために東京に戻りたいと医者に懇願したが許可されなかった。
愛助は、鈴子に詫びの手紙を書いた。結核がひどくなっているとは書かず、ちょっと風邪をこじらせてしまい大事をとって諦めるとだけ書いた。
その手紙を受け取った鈴子は、約束を破ったことに怒りながらも、愛助に会えないことをこの上なく寂しく思った。

そして、『ジャズカルメン』の千秋楽の日を迎えた。
楽屋に茨田りつ子(菊地凛子)が突然現れ、鈴子は驚いた。りつ子は妊婦がどんな踊りをするか見に来た、みっともなかったら舞台から引きづり下ろすと脅した。対して鈴子は大きな腹が人気なのだと答えた。
出会った頃は犬猿の仲だったふたりだが、今ではきつい冗談を言って笑い合える仲になっているのだ。

りつ子は、妊娠中よりも出産後の方が大変だと助言した。独身のりつ子がなぜ知ったような口を利くのかと鈴子が訝しんでいると、りつ子は子どもを産んだことがあると打ち明けた。鈴子と出会うちょっと前に出産し、そのまま故郷の母に預けたままなのだという。相手の男は出産前に蒸発した。
りつ子は、歌を諦めることができず、子どもを母に預ける決断をしたと言う。何も後ろめたいことのない生き方をしてきたが、その子ことだけは唯一の後ろめたさである。だから、その後ろめたさを解消するためにも、りつ子は歌に命をかけているのだと話した。

鈴子は、りつ子の覚悟に感心した。自分にはそこまでのことはできないと思った。
それと同時に、りつ子はりつ子の言い方で鈴子のことを励ましてくれたのだと感じた。少し気が軽くなった。

こうして『ジャズカルメン』の千秋楽も無事終わった。

後日、マネージャー・山下(近藤芳正)が今後の仕事の方針を相談するために鈴子の家を訪れた。出産までは仕事を休むとして、その後いつから復帰するか決めるためである。
しかし、鈴子は仕事の話よりも先に、山下に愛助の様子を尋ねた。鈴子は違和感を抱いていると言う。というのも、愛助からは便箋にしたためた手紙が届くのが常なのに、急にハガキ1枚だけが届いたのだ。長い手紙を書けないほど病状が悪化しているのではないかと心配で不安だと話した。
山下は大阪に聞いてみると答えた。

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NHK『ブギウギ』第82回

鈴子(趣里)両親(柳葉敏郎水川あさみ)は香川出身という設定であり、別にそれに因んだわけではないけれど来月香川県に行く用事のできた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第82回めの放送を見ましたよ。

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第18週『あんたと一緒に生きるで』

1947年(昭和22年)が明けた。
鈴子(趣里)は地味な元旦を迎えていた。鈴子の家に年始の挨拶に来たのもマネージャー・山下(近藤芳正)くらいのものだった。彼に酒を勧めるものの、妊婦の鈴子は茶を飲むだけだった。
そんな中、愛助の羽織だけを壁にかけ、離れ離れになっている彼と少しでも一緒にいる気分を出そうとした。

大阪で結核の療養中の愛助は、鈴子に手紙を書いた。
2月から始まる『ジャズカルメン』の公演中に必ず東京に帰るつもりで、それだけが目下の楽しみだという。もちろん、母・トミ(小雪)を説得して、ふたりの結婚も認めさせるとの決意も記した。ふたりの赤ん坊を絶対に父無し子にしないつもりだ。何も心配せず、安心していてほしいと書いた。

そして『ジャズカルメン』の稽古が始まった。稽古は順調で、関係者一同は公演の成功を確信した。
看護師・東(友近)は必ず稽古に付き添ってくれた。ところが、東の出番はほとんどないほど、鈴子は妊婦だとは思えない歌と踊りをこなした。

ある日、稽古場に忍び込んできた雑誌記者・鮫島(みのすけ)によって腹の大きくなった鈴子の写真が撮られた。公演プロデューサーの小島(田村裕)が捕まえようとするも逃げられてしまった。
こうして、写真が雑誌に掲載され、鈴子の妊娠は世間に知られることになった。しかも、妊娠のため『ジャズカルメン』は中止になるかもしれない、父親は不明だなどと面白おかしく書き立てられた。
しかし、鈴子は全く意に介さなかった。

その雑誌は、大阪の愛助も見ることとなった。彼も彼で、久しく会っていない鈴子の姿を写真で見れて喜ぶほどだった。
一方、母・トミの説得は難航していた。鈴子との結婚を認めるよういくら話しても、トミは歌手をやめない鈴子を村山家に迎え入れることはできないというばかりだった。

そして、2月20日、いよいよ『ジャズカルメン』の公演が始まった。妊娠写真が雑誌に掲載されたのがむしろ宣伝になったのか、客席は満員だった。
そして、公演自体も客の期待を裏切らないものだった。確かに舞台衣装を着ても腹が大きいのは目立った。しかし、それが気にならないほどの歌と踊りだった。
公演は大成功だった

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NHK『ブギウギ』第81回

今日も起きれなかったら本作とは縁がなかったものだと思ってまとめ記事をやめようと思っていたのだけれど、ちゃんと起きれたから継続することにした当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第81回めの放送を見ましたよ。

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第17週『ほんまに離れとうない』

妊娠した鈴子(趣里)と愛助(水上恒司)の結婚を許してもらうため、マネージャー・山下(近藤芳正)が大阪のトミ(小雪)を訪ねた。山下は村山興業の元社員でトミとは古い付き合いである。しかし、トミは山下のことを嫌っていた。愛助の父がわりだったが、愛助のことを甘やかすばかりで、世間の常識をしらない人間に育てた張本人だと思っているからだ。

トミの態度は変わらなかった。堕胎費用が必要ならこちらが出すと切り出した。それを断って産むのは勝手だが、その場合は村山家はもちろん、愛助との関係はないものと思えと告げた。
トミによれば、家族というものに対する考えが合わないと言う。家族とはみなが同じ方向を向いていなければならない。村山興業も家族であり、それは同じだ。その中にあって、鈴子は異質な存在である。ゆえに家族に迎え入れることはできないというのだ。

話し合いは全くの無駄に終わった。

山下はその足で愛助の病室を見舞った。
愛助は、身重の鈴子のことをひどく心配していた。そのような時に自分の病気や結婚のことでさらに心配させたくないと望んだ。赤ん坊は必ず自分の子にするから、鈴子は何も心配せずに信じて待っていてほしいと伝言を頼んだ。
東京に戻った山下はそれを鈴子に伝えた。鈴子は勇気づけられ、愛助を心の底から信じることにした。

鈴子は、羽鳥(草彅剛)の家を訪ね、妊娠の報告をした。妊娠していても羽鳥の『ジャズカルメン』だけはどうしてもやりたいと相談した。
羽鳥は腹の大きくなった妊婦がカルメンを演じるのは例がないと面白がった。

しかし、妻・麻里(市川実和子)は妊婦が歌ったり踊ったりするのは危険が伴うと嗜めた。そして、自分が3人の子どもを産んだ信頼できる病院を紹介すると申し出た。そこでちゃんと相談するべきだというのだ。

鈴子は、麻里らと共に村西病院を訪ねた。
村西医師(中川浩三)と看護師の東(友近)は本物の福来スズ子の登場に大感激した。ふたりはスズ子の大ファンだという。戦後の日帝劇場の再開公演もなんとかチケットを手に入れて見に行ったという。

『ジャズカルメン』が上演されるころ、鈴子は妊娠6ヶ月になっている計算である。それでも、村西は鈴子の出演は可能であると太鼓判を押した。古今、妊娠しながら働き、子どもを産んだ例はたくさんある。出産直前まで村西医師の母は旅館の女中として働いていたし、東看護婦の母も農家として働き続けていたという。
そして何よりも、村西も東も福来スズ子の大ファンである。全力で支援すると約束してくれた。

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NHK『ブギウギ』第80回

ほんと今週はどーしょーもないくらい朝起きれない当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第80回めの放送を見ましたよ。

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第17週『ほんまに離れとうない』

愛助(水上恒司)は結核療養のため、母・トミの意向に沿って大阪に帰ることになった。鈴子(趣里)と一瞬たりとも離れたくはなかったが、当の鈴子から親孝行をするつもりで帰阪するよう諭されて承諾した。
その代わり、ふたりは道中の箱根へ小旅行をした。箱根の芦ノ湖は、愛助が小さい時に何度も訪れた思い出の場所だという。愛助は大いにはしゃぎ、まるで病気が完治したかのようだった。鈴子も心から幸せな時間を楽しんだ。

愛助は、自分たちに子どもができたら、家族で再訪したいと話し始めた。さらに、自分は兄弟を早くに亡くしたので、子どもは少なくとも4人は欲しいと言う。その子らと共に家族楽団や劇団を作るのも面白そうだなどと夢を語った。
鈴子は何かを言いかけて止めた。

愛助と分かれた鈴子は東京に戻った。
そして、病院に行くと妊娠していることがわかった。

鈴子は、はじめにマネージャー・山下(近藤芳正)と村山興業東京支社長・坂口(黒田有)に妊娠報告をした。鈴子の新しい目玉として、羽鳥(草彅剛)の『ジャズカルメン』に出演させるつもりで話を進めていたふたりは大いに驚いた。
そして、ふたりはトミに知られたら大変なことになると恐れ慄いた。ただでさえ愛助と鈴子の結婚に何色を示していたところへ、愛助は結核まで再発した。さらに鈴子の妊娠とあってはただではすまないと言うのだ。

鈴子は、愛助には手紙で妊娠の報告をすると話した。手紙の中で、トミには秘密にするよう口止めすると約束した。
大阪で手紙を受け取った愛助は大喜びした。喜びのあまり、鈴子からの口止めを無視してトミに話してしまった。

トミの秘書・矢崎(三浦誠己)からすぐさま東京の坂口に電話連絡があった。矢崎によればトミは怒髪天を衝くほど怒り狂っていると言う。愛助は、子どもができたからには何があっても鈴子と結婚すると言っていると言う。

それを伝え聞いた鈴子は、大阪に行くと言い出した。
子どもは必ず産むつもりであるが、その子を父無し子にはしたくないというのだ。鈴子は自分が養子であることを告白した。自分はたまたま良い両親に恵まれ幸せに育ったが、自分の子が同じようになるとは限らない。鈴子がどんなに愛情深く育てたところで、父親がいないというだけで第三者から後ろ指をさされることがあるかもしれない。自分の子は、少しも傷つかず、辛い思いをせずに生きて欲しいのだ。
そのためには、トミを説得して正式に愛助との結婚を認めてもらう必要がある。だから大阪に行きたいのだ。

マネージャー・山下は鈴子の大阪行きに難色を示した。身重である鈴子の体のことも心配だし、実際に妊娠している鈴子を見た時のトミの激情も予想される。そこでまずは山下自身が大阪でトミと話をつけてくるという。トミが山下のことを激しく嫌っていることはわかっているが、先代から会社に尽くし、トミとは古い付き合いでもある。よく話せばわかってもらえるはずだと自信満々だった。

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NHK『ブギウギ』第79回

スマホをGoogle Pixelに変えたら「この曲なに?」という機能がついていて、周囲で流れている音楽のタイトルを自動でリストアップしてくれるようになったんだけれど、もちろんテレビから流れてくる曲にも反応するし、タイムスタンプもつくから自分がいつ朝ドラを見たかもわかってしまって苦笑している当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第79回めの放送を見ましたよ。

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第17週『ほんまに離れとうない』

愛助(水上恒司)の結核が再発し、喀血した。愛助はそのまま病院に担ぎ込まれ入院した。

報告を受けたトミ(小雪)はすぐに大阪から飛んできた。
トミは愛助を大阪に連れて帰ると騒ぎ立てた。自分の命よりも息子のことを大切に思っており、彼を東京に残しておくことに耐えられないのだ。
本当は、戦争中に最初に倒れた時も大阪に連れて帰りたかった。その時は鈴子(趣里)が献身的に看病していると聞いて、ひとまず任せることにした。しかし、今にして思えばそれは間違いだったと後悔していると言う。いつもそばにいるのに今回の体調悪化を見抜けなかったのは鈴子の落ち度だと非難した。
愛助の上司である坂口(黒田有)も監督不行届だとなじった。さらに、幼いころの愛助の子守り役で現在は鈴子のマネージャーをしている山下(近藤芳正)にもケチをつけた。昔から山下は愛助を甘やかすばかりで碌なことにならないと文句を言った。
その場で名指しされた三人は何も言い返せず縮こまってしまった。

トミはその日のうちに愛助を大阪に連れて帰るつもりだった。しかし、愛助は東京に留まると言って聞かなかった。しばし押し問答になったが、医者(要冷蔵)も当面は安静にする必要があると言って許可しなかった。諦めたトミは、容体が落ち着いたらすぐに大阪に戻すよう念押しして引き上げていった。

鈴子がトミの剣幕に意気消沈しているのを見てとった愛助は、おはぎを食べたいと子供のようにおどけて見せた。鈴子もその態度は自分を元気づけるためのものだとすぐに理解した。つくって持ってくることを約束して病室を出た。

その足で鈴子は闇市に向かい、ありったけの金をはたいて砂糖を買った。
小豆を炊いておはぎをつくりながら、鈴子は愛助とトミの親子関係について考え込んだ。

翌日、鈴子はおはぎを携えて愛助の病室を訪れた。愛助は喜んでそれを食べた。
鈴子は、彼の機嫌がよくなったところを見計らって、愛助は一度大阪に戻るべきだと提案した。愛助が大阪に戻らないと言い続けると、トミも頑なになり、しまいには鈴子と愛助の結婚も認めなくなるおそれがある。それは避けるべきだと諭した。
加えて、鈴子はトミが心配する気持ちもわかると話した。母親として、自分の命より大切な愛助のことを心配するのは当然だ。だから、親孝行のつもりで帰るべきなのだ。
さらには、鈴子は自分の母(水川あさみ)が危篤になった時に何もできなかった後悔がある。その時の反省があるという。

鈴子の説得に愛助も納得した。

それからしばらくして、愛助の容体が安定した。医者も大阪行きを許可した。

鈴子は愛助の旅支度を手伝っていた。愛助は、そこに悲しそうな表情が浮かんでいることを指摘した。大阪行きを強く推したのは当の自分だが、いざ旅立つとなると鈴子は寂しくなったと言う。
すると愛助は、ふたりで箱根に一泊することを提案した。鈴子は愛助の体調を心配し、寄り道せずにまっすぐ大阪へ行くべきだといって断った。しかし愛助は「病は気から」であり、鈴子と一緒にいた方が体によいと反論した。しかも、これまでふたりで旅行をしたことがないのでぜひ行きたいと言うのだ。

鈴子は目に涙を浮かべ喜んだ。そして提案を受け入れることにした。

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NHK『ブギウギ』第78回

風邪で一日中寝ていて、まとめ記事もやめようかなと頭によぎったりしたんだけれど、なんとか気力は回復した当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第78回めの放送を見ましたよ。

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第17週『ほんまに離れとうない』

鈴子(趣里)と愛助(水上恒司)が結婚するためには、鈴子が歌手を辞めなければならないという条件がトミ(小雪)から突き付けられている。村山興業において絶大な権力を持っている彼女に逆らえるものは誰もいなかった。

鈴子は最愛の愛助と結婚するために歌手を辞めることに気持ちが傾きかけていた。
それを聞いた愛助は猛反対した。愛助はもともと歌手である鈴子の大ファンであり、彼女が引退することなど我慢ならないのだ。鈴子が歌手を辞める代わりに、自分が母・トミと縁を切り、会社を辞めるべきだと主張した。
けれども、村山興業東京支社長・坂口(黒田有)は愛助が会社を辞めることなどあってはならないと説得した。トミだけでなく、村山興業の社員一同も愛助こそが次期社長だと思ってこれまで盛り立ててきた。多くの人々の期待を裏切ることになってしまうからだ。
鈴子、愛助、坂口の三者三様の思いは平行線で結論が出そうになかった。

鈴子は家で夕食を作りながら愛助の帰りを待っていた。調理しながら我知らずに歌いはじめ、包丁やすりこぎ棒でリズムをとった。ふと我に帰って、自分がどれだけ歌が好きだったのかと思い出した。

その時、羽鳥(草彅剛)が突然訪ねてきた。鈴子が歌手を辞めないよう釘を刺しにきたのだ。そればかりか、鈴子のためにミュージカル舞台『ジャズカルメン』を企画していると話した。オペラの有名曲『カルメン』をジャズミュージカルに仕立てたものだという。そもそもの構想は戦争前からあたためていたが、戦時中の統制で実演できなかった。鈴子とタナケン(生瀬勝久)の喜劇舞台に感化され、今こそ上演する時だと思ったという。
これを歌い演じれるのは鈴子しかいない。だから、絶対に歌手を辞めてはならないと言うのだ。

帰宅した愛助はそれを盗み聞きしながら入ってきた。自分もその舞台を見てみたいと力説した。
愛助は自分こそ世界一の鈴子ファンであり、実演が楽しみだと話した。すると、羽鳥は自分こそが鈴子の一番のファンだと食ってかかった。鈴子が引き立つように歌を作り、それを最も楽しみにしているのだと食ってかかった。しばし、愛助と羽鳥はどちらがより鈴子のファンなのか言い争った。

そのやりとりを見ていた鈴子は、『ジャズカルメン』の楽譜を手に取り、ぜひ出演したいと述べた。やはり自分は歌がいちばん好きだから、これを逃すことはできないと話した。
しかし、自分と愛助の結婚問題には希望が持てなかった。鈴子が歌手を続け、愛助が村山興行の跡取りになることは両立しないからだ。

そこへ、村山興業東京支社長・坂口と鈴子のマネージャー・山下(近藤芳正)まで家にやってきた。

現役時代は村山工業で働き、トミのこともよく知っている山下は、鈴子が歌手を続け、愛助が跡取りになる妙案があると言う。トミが考えを変えればいいのだ。そして、それができる人物は愛助をおいて他にはいない。つまり、愛助がトミに直談判して結婚を認めさせればいいと言うのだ。

愛助はそんな簡単なことに気づかなかったことを恥じた。そして、明日にでもすぐに大阪に行って母を説得すると息巻いた。

その勢いとともに、愛助は喀血した。

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NHK『ブギウギ』第77回

昨日、某家電量販店でスマホを買ったんだけれど、担当してくれた美人販売員さんの名前が僕の「好きな女優」リストに載っている女優さんの姓と名を組み合わせたもので(ヒント:朝ドラに出演してヒロインのライバル役をやってたふたりの組み合わせ)ニヤニヤしていた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第77回めの放送を見ましたよ。

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第17週『ほんまに離れとうない』

鈴子(趣里)と愛助(水上恒司)は、愛助の母・トミ(小雪)からの伝言として、ふたりが結婚する条件として鈴子が歌手を辞めることを課された。
トミは世間体のことや愛助に村山興業を託したいという思いから早く結婚してほしいと考えていると言う。一方で、愛助を支えるのみならず、村山興業の多くの芸人や社員たちの母代わりとして陰に陽に面倒をみる必要があり、歌手との二足のわらじは不可能だというのだ。

もとは歌手としての鈴子の大ファンだった愛助は、もちろん鈴子が歌手を辞めることに猛反対した。
けれども鈴子自身は迷い始めた。

鈴子は、羽鳥夫妻(草彅剛市川実和子)に相談した。鈴子の才能に惚れ込んでいる羽鳥はもちろん歌手を辞めないよう引き留めた。
一方、妻・麻里は辞めろとも辞めるなとも言う代わりに、女性の立場の弱さについて怒りをあらわにした。夫を支えるために我慢を強いられるのはいつも女性の側だというのだ。麻里自身も、夫・羽鳥が音楽だけに没頭できるよう、家のことはほとんど全てを引き受けている。それと似たように、歌と愛助という大好きな二つのどちらを取るかという重大な選択を女性である鈴子ひとりに迫っていることは理不尽だと憤った。

数日後、村山興業東京支社長・坂口(黒田有)が大阪から帰ってきた。愛助と鈴子の結婚条件を撤回するよう、トミに頼みに行ってくれていたのだ。
しかし、話はうまくまとまらなかった。むしろ、坂口もトミの考え方に近寄ってしまった。やはり、村山興業の社長夫人になるならば、多くの芸人や社員のために身を粉にする必要があり、歌手との両立は難しいかもしれないというのだ。村山興業の特徴的な経営方針は、全員が家族のように支え合うということである。社長夫人はみなの母代わりとなって面倒を見る必要がある。坂口も若い頃からその世話になってきており、この伝統は続けていくべきだというのだ。
愛助はやはり猛反発し、母の方針に意を唱えた。

しかし、鈴子は弱気になり始めていた。トミの言い分も少しは理解できるという。
それに、愛助と正式な家族になれるなら歌手を辞めてもいいような気がしてきたと話した。

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NHK『ブギウギ』第76回

CHAIがNEOかわいいをフォーエバー(=かいさん)すると知って、軽くショックを受けているとともに、自分らしさを大切にするという彼女らのコンセプトは今の朝ドラと通じるところがあるなと今さら気づいた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第76回めの放送を見ましたよ。

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第16週『ワテはワテだす』

『舞台よ!踊れ!』の公演が始まった。
鈴子(趣里)はレビュー劇団の新人女優役を演じる。芝居は初めてでなかなかうまく演じられなかったが、自分は自分らしくあろうと、セリフを全て大阪弁に変えて出演した。
その結果、舞台は大好評だった。タナケン(生瀬勝久)との掛け合いも客に大ウケだった。世間でも評判になり、鈴子の新たな魅力が知れ渡った。

これまでの稽古中タナケンは一度も鈴子の芝居にコメントをしなかったが、終演後に初めて評価をした。
タナケンによれば、鈴子の芝居は間がズレているという。しかし、それが何より面白く、鈴子の天性の持ち味だという。タナケンの芝居とは全く違うものだが、鈴子はそのままで良いという。これからもありのままでいるようアドバイスした。
鈴子は、もっと早くそう教えて欲しかったと苦情を述べた。対してタナケンは、答えは自分で探し出すものだから言わなかったと答えた。何事も道のりは険しが、それだからこそ面白いものだと言うのだった。

鈴子の舞台を見届けた後、小夜(富田望生)とサム(ジャック・ケネディ)はアメリカへ旅立った。
その見送りの場で、鈴子は小夜のことを家族同然だと述べた。家族で大切に思っているからこそ、初めはサムにつれない態度をとっていたと言って彼に謝った。そして、鈴子と小夜は互いの今後を祝福しつつ、泣きながら別れた。

それからしばらくして、鈴子は村山興業東京支社に呼び出された。
そこで、社長秘書室長・矢崎(三浦誠己)と面会した。彼はわざわさ大阪本社から社長のメッセージを携えて出向いてきたのだ。

矢崎はいけ好かない男だった。そんな彼は鈴子と愛助(水上恒司)に向かって事務的に話し始めた。

社長であり愛助の母でもあるトミ(小雪)は、ふたりはそろそろ結婚するべきだと考えていると言う。歳ごろの男女が2年も同棲状態にあるのは世間体が悪いと思っているのだ。
これまでトミはふたりの交際に猛反対していた。そこで苦肉の策として、愛助の看病という名目で鈴子が一緒に暮らしていたのだ。ついに結婚が認められたと知って、ふたりは大喜びした。

しかし、矢崎は結婚のための条件を告げた。それは鈴子が歌手をやめなければならないというものだった。

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NHK『ブギウギ』第75回

今朝はいつもより1時間早く目が覚めてしまった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第75回めの放送を見ましたよ。

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第16週『ワテはワテだす』

小夜(富田望生)とサム(ジャック・ケネディ)が鈴子(趣里)の家を訪ねてきた。鈴子はサムを睨みつけ、ふたりの結婚とアメリカ行きを許す気にはなれなかった。
しかし、愛助(水上恒司)になだめられ、話だけは聞くことにした。

サムは小夜と一緒にいると元気になると話した。小夜は素直で正直者であり、いつもあれこれ食べたいと言っている。それがサムに元気を与え、自分にとっての太陽のようであると言うのだ。
小夜も、サムといれば何も怖いものがないと話した。見知らぬアメリカに移住しても胸を張っていられるだろうという。それに、鈴子から「どこで何をしていても、小夜は小夜だ」と言われたことに背中を押されたと述べた。鈴子のその言葉は小夜の勝手な振る舞いを許して再度自分の付き人として戻す意味で言ったのだが、小夜はアメリカでも自分らしく生きられるという意味に解釈したのだ。これからの自分の人生にワクワクしていると話した。
ふたりの熱意に押され、鈴子はついに折れた。ふたりのアメリカ行きを認めた。

帰り際、小夜は鈴子からもらった言葉を返した。芝居が上手くできないという鈴子に対して「どこで何をしてもスズ子さんはスズ子さんだ」と励ました。

次の芝居の稽古日、鈴子は腹を括った。クビになる覚悟で、自分の好きなように演技をしようと決めて臨んだ。
なんと鈴子は、台本では東京弁であったセリフを勝手に大阪弁に変えて演じた。しかも新人劇団員という役柄なのに、ふてぶてしくドスのきいた声で喋った。
周りの劇団員たちは慌てふためいたが、鈴子は自分は自分らしくやると言い張った。自分の慣れ親しんだ大阪弁でなければ上手く演じられないのだ。

劇団員たちの中で、タナケン(生瀬勝久)だけは目の色を変えた。それまで鈴子のことを公然と無視していた彼が、初めて「面白いね」と評価した。そのまま続けさせた。

タナケンは、客は現実を忘れるために喜劇を観にくるのである。そんな客に当たり前のものを見せるわけにはいかない。意外で面白いものがよいと述べた。そして、鈴子の好きにやることを認めた。鈴子がどんなことをやっても全て自分が受け止めて笑いに変える、なぜなら自分は日本一の喜劇王だからだと言ってのけた。

鈴子は、そんなタナケンに惚れ惚れした。これまでの仕打ちを全て忘れ、彼に心酔してしまった。

そして、舞台本番の日を迎えた。

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