NHK『ブギウギ』第90回

昨夜は Queenのライブに行ったのだけれど、序盤の”Another one bites the dust”でちゃんと「ハゲの矢印」と空耳が聞こえた(下のビデオでは0:38あたり)ので、Adam Lambertのボーカルはイケてると認めた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第90回めの放送を見ましたよ。

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第19週『東京ブギウギ』

羽鳥(草彅剛)が新曲『東京ブギウギ』を書き上げた。彼はこの曲に大きな自信を持っており、鈴子の復興ソングであると同時に日本の復興ソングなのだと豪語した。

『東京ブギウギ』の歌詞も完成した。作詞家・佐藤が譜面を見るなり、10分で歌詞を書いたという。あっという間に書いたわりには、今までに見たことのないような素晴らしい出来だった。
レコード会社社員・佐原(夙川アトム)もその出来栄えを高く評価し、ヒット間違いなしだと確信した。より大きなヒット曲とするため、佐原は羽鳥とともにマネージャー・山下(近藤芳正)を呼んで発売戦略を練った。一般的な方法としては、レコードを発売して世間に知らしめた後、舞台で披露して観客を呼び込むという方法である。

山下は新たな試みとして、アメリカ兵をスタジオに呼んで彼らに聞かせながらレコーディングすることを提案した。羽鳥も賛成した。ブギの本場はアメリカであり、彼らはそのリズムが大好きである。彼らが気に入れば『東京ブギウギ』は大ヒット間違いなしである。そのテストを兼ねて実施しようというのだ。
佐原は、そのようなレコーディングは前例がないと言って渋った。しかし、羽鳥に押し切られ、手配を始めた。

その後、やっと完成した歌詞が鈴子(趣里)にも渡された。それと同時に米兵の前でのレコーディングも知らされた。
鈴子もそのレコーディング方法を嫌がった。ただでさえ久しぶりの歌唱であることに加え、外国人の前で歌ったことがないからだ。復帰作としてもっと落ち着いた状況での録音を希望した。
しかし、羽鳥はそれを聞き入れなかった。これまで鈴子はいくつも奇妙なことをやってきた。米兵の前で歌うことだって、それらに比べれば大したことがないというのだ。そして、本場のアメリカ人を驚かせるくらいの意気込みが必要だと説得した。

鈴子は改めて『東京ブギウギ』の歌詞を眺めた。そこには「ズキズキ ワクワク」と書かれていた。そのフレーズに鈴子も気持ちが昂った。生前の愛助(水上恒司)に、鈴子の歌には力があり生きる希望になると言われたことも思い出した。
その結果、鈴子は米兵の前でのレコーディングを受け入れることにした。

1947年(昭和22年)9月、『東京ブギウギ』のレコーディングが行われた。
計画通り、スタジオには10名ほどの米兵が呼ばれた。彼らは何を聞かされるのかきちんと理解しておらず、どこか不満げな様子だった。
彼らの姿を見た鈴子は久しぶりにひどく緊張したが、歌詞の通り楽しく歌い始めた。
するとそれまで仏頂面だった米兵たちは笑顔になり、リズムに乗って体を動かし始めた。録音は大成功だった。

レコーディングに満足した佐原は、レコードの発売と間髪を入れずに鈴子のワンマンショーを開催すべきだと主張した。通常ならレコードを発売して売れ行きの様子を見てから会場を予約するところだが、佐原は『東京ブギウギ』のヒットを確信してレコーディング前から日帝劇場を抑えていたという。いつもは前例踏襲主義の彼には珍しいことだった。

鈴子はワンマンショーの開催にあたって気がかりなことがあった。稽古中の愛子の世話である。鈴子はやれる限り自分の手で愛子を育てたいと思っている。どんなに大事な仕事でも愛子と離れたくないと思っている。子守りに預けるようなことはしたくないと言うのだ。
そこで、毎日稽古場に愛子を連れてきて、世話をしながら稽古に参加することを条件として出した。前例踏襲主義の佐原は子育てしながらの稽古など聞いたことがないと渋ったが、羽鳥の鶴の一声で鈴子の言い分が認められた。

その帰り道、鈴子は靴磨きの少年・達彦(蒼昴)に声をかけられた。付近ではあまり見ない良い靴を履いているから金持ちに違いない、ぜひ靴を磨かせてくれと言うのだ。鈴子は警戒することなく靴を磨いてもらうことにした。
作業中、鈴子が尋ねると、彼は8歳だという。学校には行ったことがなく、毎日路上で働いているのだ。
靴磨きの代金は6円だった。鈴子は10円札しか持っておらず、釣りをもらおうとした。しかし、彼は釣りの分は次回にサービスすると言って返さず、逃げるように立ち去った。

鈴子は腹を立てなかった。
むしろ、今の日本には貧困に苦しんでいる人がまだたくさんいることに心を痛めた。
羽鳥が『東京ブギウギ』のことを日本の復興ソングだと言っていた意味がわかったような気がした。

そして、鈴子のワンマンショーの稽古が始まった。鈴子は熱心に稽古に励んだ。

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『東京ブギウギ』のレコーディングシーンはいきなり無音になって、歌が聞こえないという焦らしプレイでした。「なるほど、明日以降の本番舞台シーンで視聴者にも初披露という演出なんだな」って思いながら見てたのですが、終盤の稽古シーンで断片的に聞かされちゃいました。なんか興醒め!中途半端に焦らすなよ!

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