今劇場公開されている『東京リベンジャーズ』という映画には全く興味がなかったのだけれど、今田美桜さんが出てると知って、そこだけ見たいなと思うようになった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第58回めの放送を見ましたよ。
東北地方に台風が上陸するという観測史上初の事態にあたり、百音(清原果耶)は地元の人々に事細かに対策を指示した。そのおかげで大きな被害を避けることができ、百音は大いに感謝された。人の役に立てたと思い、百音は大いに喜んだ。
しかし、その様子を見た神野(今田美桜)が冷水を浴びせるような言葉を発した。百音は常々人の役に立ちたいと言っているが、それは結局自分のための自己満足ではないかというのだ。
ただし、神野に悪気はなく、むしろ彼女自身も同じだと説明した。自分が認められたり、有名になりたいという欲求はシンプルで正直なことだと釈明した。実際、神野もそのような考えで行動している。彼女は報道キャスターになることを目指しており、気象コーナーの担当もそのためのステップだと割り切っている。マリアンナというミドルネームを付けているのも目立つためだと説明した。
神野は百音を責めるつもりは無かったものの、百音は一人で思い悩むようになってしまった。
ある日の午前、いつもなら朝の番組を終え帰宅する時間であったが、番組担当メンバーたちは朝岡(西島秀俊)に頼まれて会社に残った。
そこで鮫島祐希(菅原小春)という車いすマラソンの選手に引き合わされた。
鮫島は国際大会でも優勝経験のあるトップアスリートであるが、リオデジャネイロ・パラリンピックの出場権を逃してしまったという。代表選考のためのレースで天候を読み間違えたことが原因だという。雨が降ると思ったので防寒防水対策をして出場したが、実際には晴れ続けて熱中症になってしまったのだという。
4年後の東京パラリンピックにはどうしても出場し、優勝たいと思っている。そのために気象面からのサピポートをして欲しいというのだ。
百音や神野らは突然のことに言葉が出なかった。それに加えて、鮫島はきつい関西弁で、礼儀作法もおざなりで、見るからに勝ち気な性格だった。また、朝の番組のために昼夜逆転生活をしている彼女らにとっては日中の仕事が増えることになり、それも嫌がられた。
社長の安西(井上順)も反対だった。パラリンピックへの出場を逃したことで、現在は鮫島のスポンサーは皆無なのだ。そのため対価を支払う目処が立たない。本人は東京パラリンピックへの出場権を獲得すればスポンサーが付くのでその時にまとめて支払うなどと言っている。
全く良いところのない案件だったが、朝岡は大いに乗り気だった。彼はスポーツ気象班を立ち上げたいという野望も抱いているのだ。
鮫島が支払いできない分は朝岡が全て肩代わりするつもりだという。さらには、このプロジェクトを認めてくれないなら会社をやめて独立すると社長を脅した。社長は渋々折れるしかなかった。
神野らにテレビ局以外の仕事が増えることについては、残業手当をきちんと出すということで納得させた。
百音にはスポーツ気象を手掛ける本当の目的を話した。
今後、気候変動によって地球環境は過酷になることは間違いない。実際にそうなる前に、人々に気象の重要性を啓発したいと考えているのだという。そのことをわかりやすく伝えるためにスポーツが利用できるのだと言う。気象情報によって自分を守るばかりか、新たな成功を掴むことができるのだと実証して見せることが近道だと考えているのだ。
それを聞いて百音も協力することになった。
さらに朝岡は、近い将来、気象キャスターを辞めるつもりだと宣言した。