夢の中で「風鈴サッカー」という、実物の風鈴の中にAppleのAirTagのような発振器が仕組まれていて、不特定多数のプレイヤーがスマホで風鈴の位置を探し出し、相手プレイヤーから奪ってゴールまで運ぶという拡張現実ゲームを楽しんでいた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第68回めの放送を見ましたよ。
百音(清原果耶)と菅波(坂口健太郎)はシェアハウスの入り口そばの食堂で、半ば身を寄せ合うように話をしていた。
百音は、人々が慣れ親しんだ土地から離れてしまうことに心を痛め、菅波に相談していたのだ。
そこへ突如、百音の父・耕治(内野聖陽)と祖父・龍己(藤竜也)が現れた。龍己のカキが品評会で金賞を獲得し、東京での表彰式の後に百音を訪ねてきたのだ。
彼らは、百音と仲良くしている菅波に凄みを利かせた。百音は場と取り繕おうとしたが、菅波はすっかり驚き小さくなってしまった。
龍己の持参したカキが振る舞われたが、菅波はカキが苦手であった。これまで3回食べ、いずれも当たった経験があるからだ。なかなか手を付けようとしない菅波の態度が、耕治の心象をますます悪くした。
菅波はやっとの思いで一つ食べてみたところ、確かに美味しいと感じた。そこでやっと百音は、菅波がカキに当たった過去を説明した。無理に食べたことを知った耕治は即座に謝った。逆に恐縮した菅波は、耕治に向かって「お父さん」と呼びかけてしまった。百音との関係を怪しんでいる耕治はますます頭に血が上った。
そんな事があって、やっと菅波は開放され、病院に戻っていった。
その夜、耕治と龍己はシェアハウスに泊まることになった。
百音は、耕治に未知(蒔田彩珠)が来なかった理由を尋ねた。龍己の仕事を一番手伝っているのは未知なのだから、彼女が来るのが当然だと思ったからだ。耕治によれば、未知は仕事を休めないと言って断ったのだという。
しかし、百音は別の理由があるのではないかと思っていた。少し前に、百音と未知は電話で仲違いしたからだ。及川亮(永瀬廉)が百音にはマメに連絡をするのに、未知にはしないことで嫉妬されてしまったのだ。それきり未知とは連絡をとっていなかった。
気になった百音は未知にメッセンジャーで連絡をとった。しかし、未知からは既読スルーされてしまった。
深夜2時。
百音は仕事に出かける準備を始めた。すると、龍己もすでに起き出していた。朝の早い漁師のクセが抜けないのだという。龍己は早朝のうちに築地市場で知人に挨拶し、そのまま家に帰るという。
百音は、龍己に海から離れようと思ったことはないかと尋ねた。慣れ親しんだ場所から離れることがどういうことか、それが今の百音の悩みなのである。
龍己は海を離れたいと思ったことは一度も無かったと即答した。逆に、百音が故郷から離れたことを気にしているのかと聞き返した。しかし、百音は曖昧な表情のまま、はっきりとは答えなかった。
龍己と別行動をとることにした耕治は、百音の勤め先である気象会社・ウェザーエキスパーツに向かった。そこの来場者向け見学コーナーで朝岡(西島秀俊)の姿を見つけた。