NHK連ドラ「つばさ」 第3回

思わず寝坊してしまって朝の放送を見逃したのだけれど、念のためビデオをセットしておいたので難を逃れた当方が、「つばさ」の3回目の放送を見ましたよ。

母・加乃子(高畑淳子)はこっそりと店の帳簿を盗み見るなど、何か確固とした思惑があって家に戻ってきたようだ。周囲の人々は彼女の胸のうちをはかりかね、困惑を深める。つばさ(多部未華子)も母の帰還を喜ぶことができず、むしろ一家の主婦としての居場所(台所といった物理的にも、役割といった非物質的にも)が侵害されることに立腹する。
一方でつばさは、親友の万里(吉田桂子)に頼まれて、近所の大学のサッカー部の洗濯を手伝わされることになった。そのチームのエースストライカーである翔太(小柳友)は、10年前に引っ越してしまった幼馴染であった。近況報告をしあう2人であったが、つばさは自分が短大卒業後に家事のために主婦になるという計画をなぜか言い出すことができなかった。
つばさが自室に一人でいると、ラジオの精(イッセー尾形)が現われた。母の出現の八つ当たりをするつばさであったが、逆にラジオの精から、翔太に自分の将来計画を打ち明けられなかったのは何故かと聞かれ、答えに窮した。

高畑敦子演じる母・加乃子は、ナイス道化師。彼女の登場シーンは、頭空っぽにして笑えるので、それだけで見る価値があるドラマだと思う。

物語の展開としては、幼馴染の男の子(小柳友)とラジオの精(イッセー尾形)が登場。
幼馴染の男の子こそがつばさの初恋の相手だということを、上手にほのめかす脚本だった。就職せずに主婦になるという決断が恥ずかしくて言い出せずにモジモジするという流れが良かった。
さらに上手い脚本だと思ったのが、その直後に登場したラジオの精に「それを言い出せなかったのは何故?」と質問させたところだ。当方も良くあることだが、朝の準備でバタバタしながらドラマを見ていると、ちょっとしたシーンを見逃すことがある。特に、幼馴染とのシーンは今日の山場の一つだ。そこを見逃した人であっても、ラジオの精が質問したところを見れば、なんとなく幼馴染がヒロインにとって特別な存在なんだろうと推測できる構成になっていたのだ。

もちろん、はっきりと初恋の相手だと指摘するのではなく、暗示的に表現する奥ゆかしさも忘れていない、いいドラマ。

ところで、幼馴染はサッカー部のエースで背番号は10だし、ヒロイン・つばさも小さい頃はサッカークラブに所属していたようだ。
これってやっぱり、「キャプテン翼」へのオマージュだと思っておくべき?
ちなみに、キャプテン翼において大空翼の背番号は10だが、少女時代のつばさの背番号は9だった。岬君かよ。

そういえば、登場人物を見ると、ベッカム一郎だのロナウ二郎だの、サッカー繋がりの登場人物がいますね。

NHK連ドラ「つばさ」 第2回

放送2日目にして、あんなに毛嫌いしていた多部未華子のことを、「あのプクプクほっぺだけは可愛いなぁ」と思うようになってしまい、テレビの前で横向きに指をかざして彼女の目線を隠したら、チョー萌えてしまった当方が「つばさ」の2回目の放送を見ましたよ。

出奔していた母・加乃子(高畑淳子)が帰宅した。自由に生きているものの、家に対してはどこか後ろめたい彼女は、大口注文を受けて大忙しの工房(和菓子屋)に作業員としてこっそり紛れ込むという方法で帰ってきた。これまでどこでいったい何をしていたのか、作業着はどこかで購入した安物で、店のロゴマークは手書きであった。
彼女は町の嫌われ者である。過去に川越まつりの見せ場で、無断で山車の上でサンバを踊ってめちゃくちゃにしてしまったからだ。祖母・千代(吉行和子)も加乃子が家を捨てた無責任な態度を許せないでいる。一方で、父・竹雄(中村梅雀)だけは、今でも加乃子にベタ惚れであった。
早速、母と祖母が喧嘩を始め、それを冷静に仲裁したのがつばさ(多部未華子)であった。しかし、彼女も弟(富浦智嗣)も、母との関係の距離感を掴みかねていた。

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