『かっこいいスキヤキ』 泉昌之

昨日、かわゆい配送ドライバーである「すずちゃん」との逢瀬を諦めてまでも、一刻も早く入手したかった『かっこいいスキヤキ』(泉昌之)を読了。

基本的に短編集。
いろいろな話や絵柄があるけれど、基本的な路線はシリアスな劇画調の作品。

ハードボイルドな主人公(トレンチコートに山高帽)が傍目から見たらバカな言動をするというシリーズが楽しい。
駅弁のおかずを食べるローテーションをものすごく真剣に論じたり(「夜行」)、大きい方の便意を催す周期と振幅をグラフで説明したり(「ロボット」)、花粉症で鼻が詰まっていることを女性に悟られないようにするための方法が紹介されていたり(「花粉」)、文章で読むと「なんじゃそら?」って感じなのだが、線の多いシリアスな劇画スタイルと内容のバカバカしさのギャップに笑う。

収録作品全てが大ヒット爆笑級というわけではないが、十分笑える作品集になっています。
#一部、エロいのがあるから、そういうのがダメな人は注意したほうがいい。

続きを読む

「激動の時代」なんて本当にあるのか

なんかちょっと小難しい本を読んだり、誰かちょっと偉そうな人の話を聞いたり、とりあえずちょっと頭ヨサゲな文章を書こうと思ったら、ありがちなフレーズ:

現代はまさに激動の時代である。

ちょっと待てよ、と。
なんか、いつの時代でもこの文句が溢れてる。
激動時代のインフレーションじゃないか。
もうこんなフレーズ、信じないぞ。

続きを読む