NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』第24回

 自分の誕生日の朝だからといって特別に何かが変わるわけでもなく、昨日までと全く同じように連ドラで1日の始まる当方が、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の第24回めの放送を見ましたよ。

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 家に着いた布美枝(松下奈緒)は、茂(向井理)から家の中を案内される。事前に思っていた様子とあまりに違うボロ屋で、布美枝は言葉を失う。さらに、家の裏には寺があるといい、居間の窓を開けると目の前は墓場であった。

 住処の説明を終えると、茂はすぐに仕事部屋に篭ってしまった。布美枝が部屋の外から声をかけても、なかなか返事をしてくれない。頼ることを諦めた布美枝は、自分自身で新しい生活を組み立てて行くのだと、前向きに片付けを始める。

 誰かが激しく玄関を叩く音がした。慣れない布美枝は不安になって茂の助けを求める。茂は借金取りかもしれないと警戒し、居留守を使うよう指示する。しかしそれは、茂の兄(大倉孝二)であった。布美枝は、兄に背広を返すのを見て、茂が見合いの時に来ていた衣装も借り物であったことに初めて気づく。茶を出そうにも茶葉がなく、白湯で兄をもてなした。兄は結婚祝いだと言って茶封筒を置いて帰ったが、中はプロ野球の観戦チケットだった。兄も失業中で、生活の余裕が無いのだ。

 再び玄関が鳴るので、兄が戻ってきたのかとうっかり扉を開けると、借金取り達が大挙してやってきたのだった。無い袖は振れない茂であったが、布美枝が実家から持たされた金で急場を凌ぐことができた。

 茂の仕事部屋を覗いた布美枝は、彼の描く漫画原稿を目に留めた。そこには、かつて見たことの無いような気味の悪い絵が描かれており、ひどく狼狽するのであった。

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 今日は、布美枝のそれまでの生活との多大なるギャップを描く回。茂が極貧生活を送っており、布美枝はそのことに気付いていないというシチュエーションは、視聴者なら以前から了解していたことなので、特に目新しいことはなかった。
 もちろん、朝の連ドラの宿命として、飛ばし飛ばしに見てる人も話を終えるように、あえてクドい構成にしてあるだろうことは理解できるので、ケチを付けるほどのことでもない。
 話が停滞する分、退屈しないように細かいギャグが相変わらず散りばめられていた。空気が読めない茂の兄の振る舞いだとか、借金取り達と茂との掛け合い芝居・カット割りなどなど。また、幸福そうに夕食の支度をする布美枝の実家の様子をオーバーラップさせることで、新婚夫婦のわびしさを強調するのにも成功していたと思う。

 あと、今日僕が新しく覚えた言葉は「一六銀行(いちろくぎんこう)」。1+6=7 で「しち」、つまり質屋のことだそうだ。なるほど。
 確か、昔の銀行は、固有呼称がなく番号で識別されていたんですよね、確か。第一銀行(ちょっと前まで第一勧業銀行で、現在のみずほ銀行)とか、現存する七十七銀行セブン銀行とは違うよ)とか。
 そして、調べてみたら、十六銀行はちゃんとあった。

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