Mな当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第47回目の放送を見ましたよ。
結婚式当日まで仕事を続けていた糸子(尾野真千子)。無理がたたって膝を痛め、一歩も動けなくなってしまった。結婚式の宴は始まっているのに、花嫁だけが不在だった。
糸子の幼なじみで、会場の料理屋の若女将・奈津(栗山千明)は、じれったくなって家まで様子を見に来た。近所の助けを借りて糸子を式場まで運ぼうとしたが、みんな糸子の結婚式に出かけて留守だった。
仕方のない奈津は、自分で糸子を背負って会場に向かった。口では糸子をなじり続けていたが、力の限りを尽くして糸子を無事に送り届けた。
しかし、肝心の花嫁衣裳を家に忘れてきたことに気づいた。ただでさえ花嫁が異例の遅刻をしているのに、これ以上時間を浪費するわけにはいかなかった。
見兼ねた奈津が、自分の花嫁衣裳を貸してくれた。奈津の結婚式直前に父(鍋島浩)が死亡し、式が中止になったために自分では着ることのできなかった高価な白無垢であった。おかげで、糸子はとても美しい花嫁姿となった。
糸子が会場に入ると、列席者は例外なく皆できあがっていた。新婦の父である善作(小林薫)が場を掌握しよとしても、誰も言うことを聞かないほどの混乱ぶりだった。
勘助(尾上寛之)などはできもしない曲芸を見せたりしていた。ただし、勘助が曲芸をやるのも、奈津に命じられてのことだった。花嫁の不在をなんとか取り繕うとする、奈津の配慮だったのだ。
糸子は席に着くと、まずは花婿の勝(駿河太郎)に遅刻を謝った。けれども、勝は「仕事なら仕方がない」と言って全く気にしていなかった。
集まった列席者も、糸子のことを責めるものはいなかった。むしろ、心の底から祝福してくれているのがありありと分かった。糸子が一人ひとりに視線を送ると、誰しもがにっこりと微笑んでくれた。例外は、照れて難しい顔をしている善作と、無様な糸子に腹を立てている奈津のふたりだけだった。
その二人を含め、みんなの助けで自分は幸せな結婚ができるのだとしみじみ思った。自分は果報者だと思うと、嬉しくて涙が出た。
翌朝、糸子はいつものように2階の自室で目を覚まし、朝食を摂るために茶の間へ降りた。今日は看護婦の制服10着の納品日なので忙しいのだ。
すると、勝が茶の間に布団を敷いて寝ていた。自分が結婚したことを忘れていたのだ。糸子はどうも調子が狂うと思って、落ち着かなかった。知らない男が家にいることが奇妙に思えたし、勝の下着の洗濯が恥ずかしかった。その日の夜も、互いに気を使いたくないと申し合わせて、別室に布団を敷いて寝た。
それでも、勝が家にいてくれて、糸子とハル(正司照枝)は何かと都合が良かった。
膝を痛めている糸子の代わりに、勝が病院への納品に行ってくれたことには助けられた。また、細かいことには頓着せず、いつも機嫌の良い勝のおかげで家の中が明るくなるのがわかった。同居人として申し分のない男だと思うのだった。
本日のMVPは間違いなく奈津ですね。
少女時代の奈津はどうももっさりとしていて、「こんな栗山千明様は見たくない!」と思っていたのですが、丸髷に結ってキリリと和服を着こなす千明様はとてもカッコイイです。
今日のセリフに「この豚!」と糸子を罵るものがありました。あれは全国4千万のM男たちが一度は千明様に言われたいと思っているセリフですね(当方調べ)。それがまさかNHKの朝ドラで見聞きできるとは!長生きはするもんです。
そして、以前の奈津の結婚エピソードはなんだかなぁと思っていたのですが、ここに来て糸子に衣装を貸すという展開に結びつくとは。いやはや、ビックリしました。
その4千万人の1人ですが,いつの間にカウントされていたんだろ。
大学の時に一応「社会調査実習」だかなんだかの単位を取ったような気がする当方の、類稀な自信にのみ裏打ちされた調査能力の賜物です。