今朝は5時過ぎに目が覚め、眠り直そうにも眠れなかったので、とりとめのない考え事を始めたら「自分が政治家になったとしたらどんなタイプだろう?」というテーマについて考察することとなり、「小賢しい要領の良さと特異なキャラクターでちゃっかり入閣を果たすが、大臣就任3日目くらいに舌禍事件で失脚する」という結論に達し、自分で自分をそう評価していることに悲しくなり、ますます目が冴えて眠れなくなってしまった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第131回目の放送を見ましたよ。
誤って100反もの布地を仕入れてしまった呉服屋のドラ息子・吉岡(茂山逸平)が、友人の河瀬譲(川岡大次郎)を伴って再びやって来た。糸子(夏木マリ)が戦時中に河瀬の曽祖父を助けた時のエピソードをよく研究して、自分で解決策を見つけろと言われたからだ。
糸子が河瀬の曽祖父を助けたのは、彼は元来まっとうな商売人であったのだが、戦争という不可抗力で大量の在庫を抱えてしまったからだ。また、当時は今ほど洋服が売れる時代でもなかったので、知恵を絞るやりがいもあった。それに対して、吉岡はいい加減なお坊ちゃまだ。ほんの思いつきで反物の買い付けに出かけ、自分のミスで大量の在庫を抱えた。その上、現代は豊かな時代で、特に工夫をしなくても物が売れる。そんな恵まれた状況であるにもかかわらず、糸子に頼ろうとする吉岡の態度が気に入らなかった。
吉岡は、自分のアイディアだと言って、紫と朱色の反物を自慢げに取り出した。元々白かった布を染めたのだという。しかし、染めた後にどうするか全く考えておらず、またしても糸子に頼ろうとした。それが糸子の逆鱗に触れ、ふたりはほうほうの体で逃げ出してしまった。
街で不良少女と喧嘩をし、負けて怪我をして帰ってきた里香(小島藤子)はそのまま塞ぎ込んでしまった。部屋に閉じこもって寝てばかりいる。泣いたり悔しがったりすれば良いのだが、一切口を開こうとしないことが糸子には心配だった。
里香の母親である優子(新山千春)には知らせることができないと思った糸子は、直子(川崎亜沙美)に電話で相談した。負けん気が強く、粗野で豪快な性格の直子は、放っておけばよいと取り合わなかった。しかし、そう言われても糸子はどうしても放っておく気にはなれなかった。
ちょうど、吉岡が珍しい金箔入りのカステラを持ってきていたので、糸子はそれを持って里香の部屋を覗いた。伏せてばかりいる里香であったが、勧められるままにカステラを一口かじった。相変わらず塞ぎこんだままであったが、糸子は里香の心が少し緩んだことを見て取った。
そこで、自分一人で我慢しなくて良いのだと優しく諭した。痛いことや辛いことがあったら、人に話せばいいのだ、黙っていてはいけないと語った。それでもなお里香は黙ったままであったが、涙が一筋流れた。変化の兆しだった。
その夜、里香の部屋の窓に紙飛行機がぶつけられた。喧嘩していた里香を助けてくれた神山(榎田貴斗)が夜遊びの誘いに来たのだ。しかし、朝早くから祖母の手伝いをしなくてはならないと言って、里香はそれを断った。神山はそれ以上何も言わず去っていった。
翌朝、ついに部屋を出た里香は、朝食の支度を手伝った。相変わらずほとんど何もしゃべらな里香であったが、糸子は里香の変化を感じ取った。
糸子は自宅で食事会を開いた。妻に先立たれた男たちを集めて、定期的にこのような食事会を開いているのだ。男は一人で食事をすべきではないというのが糸子の持論だからだ。
そして糸子は、男やもめの食事会を開く度に周防のことを思い出していた。妻に先立たれて長崎に帰ってしまった周防が今も生きているかどうかはわからない。しかし、もし生きているなら、彼にもこういった楽しい場所があればいいのにと願わずにはいられなかった。
あまりに面白くなくてビックリする。
確かに今朝の僕は寝不足だ。通常よりも機嫌が悪いので評価も厳しくなっている可能性もある。
それにしてもつまらないだろ。
これまでの5ヶ月近くの放送を見てくる中で、僕が寝不足だった日は他にもあった。そういう時でも、『カーネーション』さえ見れば機嫌が良くなって、元気が湧いて、リフレッシュして1日を再スタートすることができた。
しかし、今週の流れはなんだ?ゲンナリするばかりだ。月曜日以来、ほとんど面白いと思ったことはない。我慢しながら見てきたけれど、今日ついにキツくなった。どうすんだ、これ?
ただ、変な所でロマンチストな僕は、最後の周防のくだりだけグッときた。