NHK『あまちゃん』第26回

昨日はロケ地巡りをした当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』の第26回めの放送を見ましたよ。

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第5週「おら、先輩が好きだ!」

大人たちはアキ(能年玲奈)とユイ(橋本愛)に海女の格好をさせて、列車でうに丼の売り子をさせることを勝手に決めた。そのつもりで観光客の誘致も始めた。しかし、肝心な本人たちの承諾をまだ得ていない。

北三陸鉄道職員の大向(杉本哲太)と吉田(荒川良々)がふたりを呼び止めて説得にあたった。素直なアキはすぐにやることを決めた。しかし、ユイは渋り、アキにも思い留まらせようとした。けれども、大向からアキとユイは人気を争うライバルだとほのめかされると、気が変わった。負けず嫌いなユイは、動画の再生回数がアキより少ないことを気にしているのだ。アキに差を付けられないよう、自分も観光客相手に売り子をすることを請け負った。

はたして、ふたりが海女の格好で現れると客が殺到した。第1便のうに丼はたった5分で完売してしまった。夏(宮本信子)らはすぐに増産したが、材料のウニが足りなくなりそうだ。漁協長の長内(でんでん)は八戸からウニを仕入れて対応するなど、大慌てだった。

1日が終わり、喫茶リアスで打ち上げが行われた。その日の利用者数は3080人に登り、年度最高を記録した。あわせて、先月(9月)分の収支も発表され、アキとユイの効果で何年ぶりかの黒字だったことが知らされた。集まった人々は大いに盛り上がった。

みんなが喜ぶ中、春子(小泉今日子)だけは機嫌が悪かった。アキが見世物になっていることに耐えられず、今日限りで売り子は辞めさせるというのだ。海女として海に潜るのはいいが、列車で愛想を振りまくのはアキのやるべきことではないと主張した。対して夏は、海女はサービス業であり、どんな形であれ観光客が増え、彼らが喜んでくれればそれで良いと言うのだった。

アキは自分のするべきことがわからなくなってしまった。ここの人々は夏の素潜りだけでは暮らしていけない。観光客を誘致して、シーズンオフに生活の糧を得ることが必要であることを理解している。自分がみんなの役に立つことは嬉しい。一方で、春子の言う通り、自分は海に潜るために北三陸市に残ったのであり、売り子をすることは本来の自分のやりたいことではないのだ。悩んだ末、翌日は売り子をせずに、裏方としてウニ丼作りを手伝うことにした。

すると、ユイがアキを迎えに来た。アキは親友のユイに本心を話した。自分はユイと違って容姿に自信がないし、引っ込み思案なので接客も上手くやれるとは思えない。潜ること以外に取り柄のない単なる女子高生だから、人々に愛想を振りまいたり写真撮影に応じたりすることは自分に向いていないと話した。春子にも、本当にやりたいことは何かと問われたことが気になっていた。自分は海に潜ることだけをやりたいというわけだ。

ユイは引き下がらなかった。取り柄のないはずのアキが一生懸命頑張っている姿にこそ、人々は心を動かされているのだ。そんなアキに遠くから会いに来てくれる人がいる。アキは今のままで十分に素敵だと言って聞かせた。それに加えて、明日には学校で一年中潜れるいい方法を教えるから、今日だけは売り子として頑張ろうと説得した。そう言われて、アキは売り子をやることにした。その日も大量のウニ丼を全て売り切った。

次の日、ユイは約束通りアキを学校のある場所に連れて行った。そこには特殊なプールがあり、潜水服を着て潜っている生徒たちがいた。

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アキ(能年玲奈)がコスプレで売り子をするモチベーションは、地元の人々の期待に応え、彼らを助けてやりたいということだった。彼女が助けてやりたいと思う人々の範囲は地元に限られていたし、その範囲からの期待だけで十分だと思っていた。

しかし、ユイから、自分の人気は全国区になっていること、全国の人々の期待にも応えるべきだと説得された。そこで、アキの視野が広がった。そういう回だったと僕は理解しています。「潜る方法がある」という事がエサにされたように見えますが、僕はアキがより多くの人々の存在を意識し始めたという、ターニングポイントが今回の放送だと思っています。いい話でした。

昨日のロケ地巡りでは迂闊にも写真を撮り忘れましたが、劇中の北三陸市駅と実際の三陸鉄道久慈駅は改札の作りが全く同じ。左脇に小さな引き戸があって、そこが改札口になっていてホームに出る構造になっている点が同じです。ただし、駅員室の作りは違います。劇中では、向かって右に駅員室があり、左は喫茶リアスになっています。ところが、久慈駅では駅員室が左にあり、右は売店(ここでうに弁当が売られている)でした。

さて、明日はいよいよ「フォーゼ先輩」こと福士蒼汰が登場ですかね。

『あまちゃん』ヒストリー(時系列表)
『あまちゃん』 つづく

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