3日前に終わったばかりなのに、本日また新たな根性試しの始まる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『虎に翼』の第1回めの放送を見ましたよ。
1931年(昭和6年)のある夜中。
猪爪寅子(はしづめともこ; 伊藤沙莉)は身の回り品をまとめ、家族が寝静まった隙に家出しようとしていた。大阪に行って、梅丸少女歌劇団に入団しようと決意したのだ。
もうすぐ女学校を卒業する時期であったが、その後の進路が明るいものと思えなかった。両親からは見合い結婚をすることを勧められていたが、家庭に閉じ込められるような人生に希望があるとは思えなかったからだ。
しかし、弟・直明(永瀬矢紘)を便所に連れて行こうとしていた母・はる(石田ゆり子)に偶然見つけられ、家出計画は失敗してしまった。
父・直言(岡部たかし)、兄・直道(上川周作)に加え、下宿している書生・佐田優三(仲野太賀)まで起き出してきて、緊急家族会議となった。
翌日には初めての見合いが予定されていた。
寅子は見合いに行きたくないと主張した。結婚した後の自分の姿が想像できず、胸が踊らないというのだ。せっかく女学校で学んだのだから、すぐに結婚するのではなく、職業婦人として知識を活かしたいと希望を述べた。
母・はるは、寅子を頭ごなしに叱った。女学校で学んだ知識は、夫を支える良き妻となり、子を育てる良き母となるために使うものだと諭した。
他の家族もはるの言葉を否定しなかった。
こうして、寅子は強引に見合いの場に連れて行かれた。
おとなしく席についたものの、寅子は明らかに仏頂面だった。しかも、朝まで続いた家族会議のために寝不足だった。あろうことか、見合いの席で寅子は居眠りしてしまった。
当然、見合いは破談となった。
二度目の見合いが行われた。
両親は、寅子は女学校でも一、二を争う優秀な成績だったと紹介した。
智子はそれを事実だと認めた。ただし、一位の成績ではなく、二位だったと面白くなさそうに話した。一位の者はわざわざ「一、二を争う」などと言わない。二位だったからこそ「争う」と言うのだと説明した。
その不遜な態度のため、もちろん今回の見合いも失敗だった。
寅子は、女学校の友人・米谷花江(森田望智)に相談した。
しかし、花江はまったく寅子の味方をしてくれなかった。寅子は職業婦人になりたいと言うが、就きたい職業が具体的に決まっているわけではない。何も考えていないならば、家庭に入って妻なり母なりの役割を務めるべきだと話した。それが、今まで育ててくれた両親に報いることだと述べた。
寅子の三度目の見合いが用意された。
すでに何もかも諦めてしまった寅子は、素直に出席することにした。
今回の相手、横山太一郎(藤森慎吾)は、帝大を卒業し、現在は貿易会社に勤めているという。1ヶ月前までニューヨークに赴任しており、帰国したばかりだという。彼は見合いの場で、ニューヨーク駐在中の写真を次々と見せてくれた。多くのアメリカ人の友人や、ニューヨークの摩天楼の様子が収められていた。
寅子はその写真を見て胸が躍った。
横山は、完成したばかりだと言うエンパイアステートビルについて、馬鹿げた所業だと断じた。アメリカの株式市場の大暴落をきっかけに、世界中を巻き込んだ大恐慌が発生した。未だその影響も残っているのに、単に世界一の高さを誇るだけのほとんど無駄な建物を作ったといって貶した。
寅子は横山の言葉に感銘を受け、思わず自分の意見を開陳してしまった。
横山の言う通り、経済復興を優先すべきである。日本も(第一次)世界大戦を契機として活発に貿易を行うようになってきたが、これからは日本国内の経済発展に目を向けるべきだと述べた。寅子は父の言いつけで、毎日新聞を読むのを日課としていた。だから、政治経済に精通していたのだ。
ところが、父・直言は寅子が生意気な口を利いたと言って、横山に対してすぐさま謝罪した。
しかし、横山は寅子を責めなかった。むしろ、寅子のことを褒めた。
横山が結婚相手に望むことは、様々な話題について語り合える関係になることだと言うのだ。
寅子は気をよくした。
親の手前、見合いを成功させたい。ただし、可能であれば、対等に尊敬し合える相手と結婚したい。今目の前にいる横山は最適な相手だと思われた。
もっと自分を売り込もうと、寅子は経済に対する自分の意見を捲し立てた。
しかし、はじめはおとなしく聞いていた横山が急に起こり出した。
女のくせに生意気だと言うのだ。
オープニング映像は、寅子(伊藤沙莉)のアニメーションやら実写やらでした。後半部分はダンスのシーンになります。これは「躍ってみた」が流行るかもしれないな、と思いながら見てました。
寅子の家での理由が「梅丸少女歌劇団に入りたい」というもので、『ブギウギ』ネタをいきなりぶっ込んできて、ニヤッとしました。
オノマチこと尾野真千子さんが語り役で、彼女のファンなので嬉しかったです。
ただね、それ以外はなんかつらかった。伊藤沙莉はかなり好きなんだけれど、今回は早々にまとめ記事終わってしまいそうです。僕にとって何がしんどいのか、まだよくわかりません。単に前作で半年やったから疲れてんのかもしらんけど。
なお、将来は日本初(だっけ?)の女性弁護士になるって話らしいです。