ギャル役のみりちゃむって人のことはほとんど知らないはずなんだけれど、なんとなくどっかで見聞きしたことがあるような気がしていて、考え抜いた挙句佐久間宣行のNOBROCK TVの口喧嘩ネタで見て大笑いしたんだと思い出した当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おむすび』の第5回めの放送を見ましたよ。
休日、結(橋本環奈)は書道部の風見先輩(松本怜生)に誘われた書道展にウキウキと出かけるところだった。玄関を出ようとしたところ、祖母・佳代(宮崎美子)に声をかけられた。佳代が作ったおむすびを持って行けと言うのだ。先輩と食事の約束をしているので不要だと断っても佳代は全く引き下がらなかった。結はおむすびをカバンの中に渋々収めて出かけた。
博多の待ち合わせ場所で、風見の私服姿を初めて見た。結はその姿に見惚れてしまった。
結と親しい書道部員の恵美(中村守里)も来るはずだったが約束の時間になっても現れない。風見によれば、熱が出て欠席すると連絡があったという。結は期せずして風見とのふたりきりになったことで有頂天になった。
展覧会会場へ向かう途中で、結に付きまとっているギャルのひとり鈴音(岡本夏美)の姿を見つけた。彼女は路上でティッシュ配りのアルバイトをしているようだった。見つかると面倒な上、自分がギャルと顔見知りだと言うことが風見先輩に知られると彼から軽蔑されるとおそれた。なので、結は鈴音に見つからないよう隠れるように歩いた。
その矢先、鈴音が急に道に倒れ込んだ。目撃した結は助けに行こうと思ったものの、せっかくの風見とのデート(デート?デートなのか!?)が台無しになると思い、見て見ぬふりをしてその場を離れた。
ところが、どうしても心配になり鈴音のことが頭を離れなくなった。書道展覧会の入り口前まで来て、結は用事があるとだけ告げ、風見を残して道を戻って行った。米田家の人間は困っている人を見ると放って置けないのだ。結は自分が米田家の人間であることを恨んだ。
結が戻ると、鈴音はひとりでぐったりと座り込んでいた。唯は彼女を病院に連れて行った。
病院で、鈴音は栄養失調だと診断された。きちんと栄養バランスのとれた食事をするよう指導され、帰された。
結は、鈴音がいつもスナック菓子ばかり食べていることを思い出した。その上で、鈴音の話を聞いてやることにした。
鈴音の父は、彼女が中学2年生の時に多額の借金を残したまま亡くなったという。その借金を返すために母は働き詰めで、鈴音の食事の準備も満足にできないのだという。事情がわかっているので鈴音も文句は言わないでいる。
鈴音は高校を中退し、借金返済や家計の足しにしようとアルバイトをしているとのことだった。節約のためにスナック菓子で飢えをしのいでいるとも話した。1袋100円のスナックを2日に分けて食べることもザラであり、月の食費は3000円だと説明した。
鈴音がそこまで食費を切り詰めるのは、彼女の夢にも関係しているという。鈴音はネイリストになりたいのだと話した。仲間から貰ったお古のパーツで自分の爪をきれいに飾り立てている。資格取得のために金が必要なので極限まで節約をしているのだという。
結は、祖母に持たされたおむすびを思い出した。美味しいものを食べたら悲しいことを少し忘れられると言って、鈴音におむすびを持たせた。
初めは遠慮がちで口をつけようとしなかった鈴音だが、横で美味しそうにおむすびを頬張る結を見ているとつられて食べ始めた。
食べながら鈴音は半泣きになった。父が生きていたころ、よく家族で弁当を作ってピクニックに行った。その懐かしく楽しかった思い出が蘇ってきたと言う。
そうしていると、ハギャレンのメンバーたちが現れた。鈴音は自分が倒れた時にメールで助けを求めていたのだ。
リーダーの瑠梨(みりちゃむ)は、結が鈴音を助けたと知って感謝した。そして、連合の総代に適した人格だと誉めそやした。しかし、やはりハギャレンに加入したくない結はつれなく断った。
そのやりとりを見ていた鈴音は、ハギャレンに加入するのではなく、友達になることを提案した。
結はそれならば受け入れられると言って承諾した。
こうして結とハギャレンのメンバーたちは、友達の証としてメアドの交換をし、一緒にプリクラを撮った。
結は、ギャルと一緒に撮ったプリクラは誰にも見せられないと思い、それをカバンの奥深くに隠して帰宅した。
結の自室の隣は、家を出た姉・歩(仲里依紗)の部屋がそのまま残されている。ドアには立ち入り禁止の張り紙がされており、いつもそれに従って近寄ろうともしなかった。しかし、その日はなんとなく部屋に入ってみた。
姉・歩の部屋の中は、服やブーツ、化粧道具、仲間との写真、安室奈美恵のポスターなどで派手に飾り立てられていた。
結は、ひまわりの大きな髪飾りに目が留まった。それを自分の頭に付けて鏡で見てみた。意外と似合っているように思え、思わず顔がニヤけた。
しかし、すぐに我に帰り、髪飾りを元の場所に戻すと自室に向かった。