「俺が見なけりゃ誰が見る!?」の精神である当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おむすび』の第4回めの放送を見ましたよ。
街で結(橋本環奈)を見つけたハギャレン(博多ギャル連合)のメンバーたち(みりちゃむ、谷藤海咲、岡本夏美、田村芽実)は、結の加入を説得するため強引にゲームセンターの中に引っ張り込んだ。
その様子を見ていた客は、結がカツアゲに遭っていると思い込んで警官を呼んだ。
駆けつけた警官に対して、ハギャレンのメンバーたちは単に話し合いをしていただけで恐喝や暴力を振るっていたわけではないと説明した。結もそれを否定しなかった。ハギャレンのメンバーは結を解放して立ち去ることでそれ以上の騒ぎや問題にはならなかった。
警官を呼んだ男性客はハギャレンたちへの不快感を隠そうとせず、彼女たちのことを「クズ」と呼んだ。
結が帰宅すると、家族は出荷用野菜の仕分けをしていた。
結は、規格外として選り分けられる野菜に納得がいかなかった。見た目が少々悪いだけで、味には全く問題がないのに出荷されないからだ。父・聖人(北村有起哉)は、見た目が悪かったらそれだけで「クズ」なのだと説明した。
「クズ」という言葉を聞いて、結は一瞬だけハギャレンのことを思い出した。彼女たちもその姿から「クズ」と呼ばれている。
書道部に入るつもりだった結だったが、その気がすっかり萎えてしまっていた。部員たちに誘われて見学した展覧会の書が全く理解できず楽しいと思えなかったからだ。学校で書道部の恵美(中村守里)に会ったので打ち明けようとした。
ところが、恵美は結の話を遮り、すぐに部室に来て欲しいという。それというもの、風見先輩(松本怜生)が結に話があるというのだ。風見の名が出るや否や、結は自分の決意を忘れ、部室へ急いで向かった。
風見は、結が何も言わないうちに、結が入部を取り止めようとしていると言い当てた。結が見学した展覧会は初心者には難しすぎるものだった。自分が一緒に行っていれば解説してやったところだが、それは叶わなかった。代わりに他の部員たちが説明してやるべきだったのに、誰もそれをしなかったと聞いている。書道に嫌気がさすのも当然だと話した。
しかし、それで書道を諦めてほしくないと述べた。自分が書道の楽しさを結に教えてやるというのだ。次は、初心者でも楽しめる展覧会に風見自らが連れていくと約束した。他の部員たちは堅物だから、かれらには内緒で行こうというのだ。
結はすっかりほだされてしまった。入部取りやめは保留にした。学校からの帰り道でも、風見のことを思い出すと自然と笑みが浮かぶのだった。
せっかく気分よく帰っていた道中、結はまたしてもハギャレンに出くわした。どうやらそれは、結の帰りを待ち伏せていたかのようだった。結は頭に血が登った。
ギャルの鈴音も初めから喧嘩腰だった。天神のゲームセンターで結がハギャレンたちのことを「しょうもない」と言ったことに腹を立てているのだ。自分たちが真剣に取り組んでいることをバカにされたと食ってかかってきた。結も激しい口調で言い返した。ハギャレンはだらだらと集まってくだらない話ばかりしている。悩みもなく楽しんでばかりだ。自分はそれとは違うと吐き捨てた。
リーダーの瑠梨は穏やかな様子で話しを継いだ。自分たちの居場所は他にない、だからこのグループを守りたいのだと述べた。結にも参加してもらって、一緒に楽しくやりたいのだと言う。
結は爆発した。嫌がっている自分に付きまとっているようでは、本当のクズになると吐き捨てた。自分はギャルも、カリスマギャルだった姉・歩(仲里依紗)のことも大嫌いだとはっきり述べた。二度と近づくなと言ってその場を去った。
家に帰り着くと、今度は父・聖人と祖父・永吉(松平健)が言い争いをしていた。祖父・永吉が廃棄処分の野菜を売りにいくと言っているのだ。一方の聖人は、どうせたいした金にならないのだから労力の無駄だし、タダで近所に配った方がよほど喜ばれると主張している。
永吉はまったく聞く耳を持たないばかりか、聖人は農家の人間ではないと罵倒した。
結は、永吉に命じられるまま、軽トラックに規格外野菜を乗せて商店街へ向かった。
商店街の路上で、永吉は面白おかしい口上を述べながら野菜を売り始めた。その快活な売り文句がウケて、たちまち人だかりができた。さらに、結に売り物を客の前で食べるように命じた。事前に打ち合わせていなかったことなので戸惑いつつも結はトマトを頬張った。自慢のトマトは美味しく、結は自然に良い顔になった。その様子が客の購買意欲を誘った。
野菜を売り終えると、永吉は結をつれて行きつけのスナックに来た。
結は、永吉はほとんど野菜をタダ同然で売ってしまったので、ほとんど儲けがなかったと話した。しかし、永吉はそれで良いのだと言う。精魂込めて作った作物は、たとえ1円ででも誰かに買ってもらえれば、それで立派な商品となり報われる。見た目が悪くても「クズ」などというものはこの世にないのだと話した。