NHK『おかえりモネ』第51回

最近暑くて、ひっつめ髪にしているので “In the Closet” の Michael Jackson みたいな頭になっている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第51回めの放送を見ましたよ。

* * *
第11週『相手を知れば怖くない』

東京2日目の夜。
気象会社のアルバイト採用が決まった百音(清原果耶)は翌日から早速働き始めることになった。

上京や就職のことを親しい人々に報告した。
特に、気象予報士の勉強で世話になった菅波(坂口健太郎)には事細かな長文メールで連絡をした。しかし、なかなか返事が来ず、夜遅くに「がんばってください」という素っ気ない一文だけが送られてきた。百音は自分だけが舞い上がっていたように感じて恥ずかしくなった。

翌朝、スーツを着用した百音は9時ちょっと前に出社した。
百音は予報業務部・報道気象班に配属となった。前日と前々日にひょんなことで携わったテレビ放送を引き続き手伝うことになったのだ。
朝岡(西島秀俊)、内田(清水尋也)、神野(今田美桜)とチームになり、朝の情報番組『あさキラッ』の担当になった。神野と百音の機転で行ったパペットとの掛け合いが好評だったので、百音は生放送中にパペット操作を行う係とされた。社長の安西(井上順)はそのキャラクターののグッズ展開による収益を目論んでおり、百音の働きに期待をかけた。

その日は午前中で帰された。
朝の情報番組の担当者は、午前3時にテレビ局に集合し、放送を終えて9時過ぎにオフィスに出社する。いくつかの仕事をして11時半には退社するのだという。これからは百音も昼夜逆転生活を送ることになる。

翌未明、百音はきちんと午前2時に起きた。身支度を整え、テレビ局に向けて出発しようとした。
しかし、目を覚ましてからシェアハウスを出るまでの間、浴場から物音が聞こえていた。深夜なのにもかかわらずブラシで床を磨いているような音だった。中は見えないが、浴場の明かりも付いているようである。

百音は、大家の菜津(マイコ)が掃除をしているのだろうと思い、声をかけた。
すると、急に明かりが消え、誰かが逃げるように立ち去る影だけが見えた。

* * *

続きを読む

NHK『おかえりモネ』第50回

坂口健太郎と同い年で名前はそっくりなのに、容貌は全く違う坂口涼太郎という人がいることを最近知った当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第50回めの放送を見ましたよ。

* * *
第10週『気象予報は誰のため?』

朝の情報バラエティ放送前、仙台で暴風のおそれがある事をいち早く察知した。朝岡(西島秀俊)ら気象班は気象コーナーで大きく報じることを希望した。
しかし、高村(高岡早紀)デスクは気象庁からの発表もない不確かな情報を扱うことはできないと断った。当初の予定通り、黄砂の飛来について報じるよう命じた。

同時に、直前で番組内容に変更があり、神野(今田美桜)の屋外中継の時間が2分延長となった。そこで気象班は一計を案じ、延長時間の中で独断で仙台の防風について注意を促すことにした。

さらに、番組開始5分前になって、百音(清原果耶)の元に1枚の写真が届いた。徹夜で飲み明かしている幼なじみの後藤三生(前田航基)と早坂悠人(高田彪我)が、仙台の商店街で大きな看板が強風によって落下したと知らせてきたのだ。
百音はすぐさま朝岡に知らせた。そして、全国の大勢の人々を守るための気象予報も大事だが、自分は身近な大切な人を守りたいと話した。だから仙台の暴風のことはどうしても伝えたいというのだ。朝岡はそんな百音を否定しなかった。不特定多数の人々と自分の身近な人のどちらをとるかは、つねにある葛藤であり、そのことを忘れないようにと諭した。
その上で朝岡から命じられた百音は、災害担当記者の沢渡(玉置玲央)に伝えた。沢渡はすぐさま現地の職員に連絡し、取材の手配を行った。

そうして、6時20分ころから神野の屋外中継が始まった。
神野の脇には百音が控え、両手にパペットをはめて操作した。パペットと神野掛け合いをするという趣向である。神野は世間話のようにパペットに話しかけた。その内容は連想ゲームのようなものだった。花粉が飛ぶ季節である → 花粉は風によって運ばれる → 仙台では強風が吹くかもしれないから気をつけて欲しい、と巧妙に仙台の暴風に繋げた。

その頃、スタジオには仙台で風速26mが観測されたという情報がもたらされた。さらに、気象庁からこの後すぐに警報が発せられることもわかった。高村デスクも許可を出し、急遽スタジオから朝岡が伝えることになった。

神野の屋外中継は、風による落下物に注意をするよう伝えて終わった。
スタジオに切り替わると、朝岡が仙台の暴風を伝えた。さらに、沢渡が手配した現地映像も流すことができた。仙台の商店街の看板落下は特ダネだった。

8時半、放送は無事に終わった。
仙台では交通などに大きな影響が出ていた。事前に注意を促すことができてよかったと一同は安堵した。また、今日が初登場だったパペット(サメの「コサメ」とイルカの「傘イルカ」)や神野の名前がSNSのトレンドに挙がっていた。にわかに人気が出たことにもみんなは喜んだ。

そこへ、安西社長(井上順)から朝岡に電話がかってきた。百音をアルバイトとして採用することを決めたという。
面接もなく電話経由の伝言で急に伝えられた百音はキョトンとしてしまった。

仕事を終えた百音は、無事に採用されたことを電話で親しい人々に伝えた。
ただし、菅波(坂口健太郎)にだけはメッセンジャーによる文章で伝えた。まだ日中の早い時間なので仕事中だと思ったのだ。

百音は東京に来てまだ2日めである。
シェアハウスのオーナー菜津(マイコ)に教えてもらったコインランドリーで洗濯中に疲れて居眠りしてしまった。

そのコインランドリーに菅波がやって来た。しかし、洗濯機が全て埋まっているのを見てすぐに帰ってしまった。百音はテーブルに突っ伏して寝ており、顔が隠れていた。そのため菅波は百音に気づかなかった。

* * *

続きを読む

NHK『おかえりモネ』第49回

10月のツアーを最後にDrop’sが活動休止することに意気消沈している当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第49回めの放送を見ましたよ。

* * *
第10週『気象予報は誰のため?』

朝岡(西島秀俊)ら気象班は仙台で強風が吹くと予想した。それを朝の情報番組で伝えたいと考えた。仙台の人々に備える時間を与えたいからだ。
しかし、高村デスク(高岡早紀)に却下された。強風について気象庁からの警報は出ておらず、不確かな情報を流すわけにはいかないからだ。

放送開始45分前(5時15分)、番組の放送内容が変更になった。大きな事件を伝える予定だったが裏取りができず、そのニュースを減らすのだという。その分の穴埋めは、神野(今田美桜)の気象中継に回されることになった。
神野は毎日、屋外から自身の体感や時候の話題などを伝えている。いつもは30秒ほどの出番であるが、今日は2分30秒に延長された。神野の出番まで残り1時間しかない中で、延長分の話題を練りあげなくてはならなくなった。

何を話そうか考えあぐねていると、気象班全員が朝岡に呼ばれた。浅岡は他の職員たちに聞かれないよう、個室でこっそりと話し始めた。
会社が独自に観測している風力データを調べたところ、仙台に強風が吹く確信を得たという。そのため、現地の人々に注意をうながす必要がある。
一方で朝岡は、伝える情報の優先順位への配慮も必要だと話した。今日の放送は全国的に影響を与える黄砂についてである。約1億人が影響を受ける黄砂と、たかだか10万人程度にしか影響のない仙台の強風では、どうしても前者を主として伝えなければならない。それは高村デスクの意向でもあり、朝岡にはどうすることもできない。

そこで朝岡は、神野の屋外中継を利用することを提案した。屋外中継は神野の体感を伝える場である。そこならば角を立てず、巧妙に伝えられると言うのだ。
神野は二つ返事で承諾した。そもそも神野は屋外中継の必要性に疑問を感じていた。毒にも薬にもならないようなことを毎日しゃべることに辟易していたのだ。ついに自分の腕の見せ所を得て、大きなやりがいを感じた。

6時20分すぎ、ついに神野の屋外中継が始まった。前半こそはいつもどおりに当たり障りのない話題を伝えた。
ところが、コーナーの後半になるとスタッフにも伝えていない演出を始めた。気象会社のパペットを登場させ、人形劇を始めたのだ。
陰からパペットを操作する係は百音(清原果耶)だった。

* * *

続きを読む

NHK『おかえりモネ』第48回

にわかに今田美桜ブームが始まってWikipediaで出演作を調べてみたのだけれど一つも見たことがなくて、何から見ればいいかおすすめを聞きたい当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第48回めの放送を見ましたよ。

* * *
第10週『気象予報は誰のため?』

朝岡(西島秀俊)の代理として、初めてニュースの気象コーナーを担当するはずだった神野マリアンナ莉子(今田美桜)であったが、緊急ニュースが入ってその機会が失われた。
みなの前では平静を装っていたが、百音(清原果耶)の前でうっかりと本音を漏らしてしまった。自分は朝岡のように気象専門のリポーターになりたいわけではないので、気象会社を辞めて芸能事務所に所属するべきかもしれないなどと口走ってしまった。我に返った神野は、百音に聞かなかったことにして欲しいと頼むとともに、百音の採用面接を応援した。
そして神野はいそいそと帰っていった。翌朝も6時からの番組に参加しなくてはならないのだ。

その直後、幼なじみの明日美(恒松祐里)から連絡があった。彼女もこの4月から原宿のショップで働いている。オーナーの伝手で、海外赴任した女性のマンションを格安で借りて住んでいたという。ところが、その女性が外国で恋に落ち結婚し、急遽帰国することになったという。そのため明日美はマンションを追い出されることになった。
百音は明日美をシェアハウス・汐見湯に呼んだ。オーナーの菜津(マイコ)に頼み込んで、なんとか明日美も住まわせてもらえることになった。

菜津の美味しい料理を食べ、幼なじみの明日美と一緒に住むことになり、百音は幸せな気持ちで東京の1日目を終えようとしていた。
その矢先、気象会社の野坂(森田望智)から電話があり、翌朝の番組制作も手伝って欲しいと頼まれた。インフルエンザが蔓延していて、人手が足りなくなったのだという。加えて、ここで安西社長(井上順)や朝岡にアピールしておけば採用面接にも有利だろうと説得された。それで百音は手伝いに行くことにした。

深夜2時30分に会社に集合し、4時半にはテレビ局で気象班の打ち合わせが始まった。
その日は黄砂の飛来について伝える予定になっていた。テレビ局側もそのつもりで画像の準備なども進めていた。

しかし、内田(清水尋也)は北日本の風向きの変化や強さが気になっているという。不確かな予測であり、局地的な内容なので全国放送で取り上げるべきではないかもしれないが、宮城県を中心に強風の被害が出るかもしれないというのだ。
百音は自分の出身地なのでよく知っている。日常的に風が強く、時折強風の被害も出るのだと話した。事前に備えるためにも注意を促して欲しいと述べた。朝岡もその意見を取り入れることにした。

放送1時間前(5時5分)、気象班は番組を指揮する高村デスク(高岡早紀)に内容の変更をかけあった。しかし、高村は宮城の強風に触れることを拒絶した。気象庁の予報にも出ていないような不確かな情報を放送するわけにはいかないと言うのだ。加えて、強風は宮城付近の局地的な情報だが、黄砂は全国に影響を与える。朝のうちに呼吸器や洗濯物などへの注意喚起をすることの方が大事だと言って譲らなかった。
朝岡ら気象班も引き下がるしかなかった。

* * *

続きを読む

NHK『おかえりモネ』第47回

僕の生涯において高岡早紀には驚かされっぱなしで、30年くらい前には『邦ちゃんのやまだかつてないテレビ』でその可愛らしさに衝撃を受け、25年くらい前に映画でヌードになった時にはバストの大きさにビックリして、そのちょっと後に保阪尚希と結婚してマジかよ!?と思い、15年ほど前には布袋寅泰との不倫騒ぎで度肝を抜かれるなどした当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第47回めの放送を見ましたよ。

* * *
第10週『気象予報は誰のため?』

宮城から東京に来て数時間後、百音(清原果耶)はわけも分からずテレビ局にいた。
翌日の採用面接の下見として気象会社を訪問したところ、社員の野坂(森田望智)とばったり出くわし、強引に連れてこられたのだ。テレビ局との契約で、気象予報士を4人派遣することになっている。その日は朝岡(西島秀俊)が他の用事で留守にしなければならないので、百音が頭数合わせに使われたのだ。

19時から放送される『ニュース・ナイトJ』には2分30秒の気象コーナーがある。いつもは朝岡が出演するが、今日は代理として神野マリアンナ莉子(今田美桜)が担当することになった。神野は現地リポートの経験はあるが、スタジオから予報や解説の読み上げは初めてのことである。周囲はみな神野のことを不安視したが、神野本人だけは自信満々だった。

放送の2時間半前(16時22分)になって、神野は自分で読み上げ原稿を作ると言い出した。予定では朝岡が事前に作った原稿と天気図を使用することになっていた。野坂は、神野には力不足に思われ、やめるよう説得した。しかし、神野は言い出したら聞かず、野坂が折れた。

放送1時間半前(17時30分)、ブリーフィングが行われた。その日の放送内容について気象班全員で確認をするのだ。神野の原稿に問題はなかった。野坂も納得する内容だった。

放送30分前(18時30分)、スタジオでリハーサルが行われた。番組を指揮するテレビ局職員・高村(高岡早紀)も神野を不安視する者の一人だったが、リハーサルを見て考えを改めた。神野の原稿も読み上げの立ち居振る舞いも完璧だったのだ。一同は安心して神野に任せることにした。

放送開始10分前(18時50分)、緊急ニュースが飛び込んできた。大手自動車会社に捜査が入ったのだという。土壇場で番組の放送内容が大きく変更されることとなった。2分30秒あったはずの気象コーナーは30秒に減らされ、ニュースキャスターが読み上げることになった。
神野の出番はなくされてしまったのだ。

全て終えて帰ろうとした百音は、自動販売機で飲み物を買うために局内の休憩所に立ち寄った。すると、同じように帰り支度をした神野に出くわした。
神野はそれまでの柔和な表情や口調とは打って変わり、口汚く「あー、やってらんない」とボヤくのだった。

* * *

続きを読む

NHK『おかえりモネ』第46回

2016年といえば東京の豊洲市場が完成し、夏くらいに土壌汚染問題でゴタゴタする頃だよなぁと思い出した当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第46回めの放送を見ましたよ。

* * *
第10週『気象予報は誰のため?』

2016年4月、百音(清原果耶)は東京にやって来た。

百音は、祖父・龍己(藤竜也)の伝手で築地にあるシェアハウスに住むことになった。急に上京することになったので住まいの下見をする暇もなかったからである。それでも、気象会社まで徒歩15分で利便性はよかったし、漁師の家にそだったので「築地」という地名に馴染みがあった。

そして何よりも、家賃の安いことが良かった。
勢いで東京に来たものの、百音はまだ就職が決まったわけではない。気象会社の面接は翌日であり、しかもそれはアルバイト採用である。百音は少しでも節約せねばならなかった。

住む予定のシェアハウスの住所に来てみれば、その建物は銭湯だった。煙突や番台が残っている
おそるおそる覗くと、井上菜津(マイコ)が出迎えてくれた。

菜津によれば、銭湯は赤字続きであったため、改装してシェアハウスにしたのだという。女湯は風呂として残し、男湯はとてもきれいな食堂になっていた。ところが、こざっぱりしていたのはそこまでだった。2階の居住スペースはオンボロのままだった。部屋もまだ余っているようで、百音は好きな個室を選ぶことができるありさまだった。

それでも百音はそこを気に入った。昔ながらの建物は実家を思い出させ、百音にとっては安心できる場所だった。
菜津も百音のことを気に入った。オンボロなシェアハウスにも感激してくれたり、まだ仕事も決まっていないのに上京した無鉄砲さを面白がったのだ。

無事に住まいが決まると、翌日の面接試験に備えるため、百音は気象会社の下見に向かった。気象会社 Weather Experts はおしゃれで立派なビルだった。1階ロビーにはデモ展示もあり、百音はそれらを興味深く見学した。ガラス張りの社員用スペースからピースサインを向けてくる変なおじさんもいたが、それはそれで愉快だった。

そこへ、社員の内田(清水尋也)と野坂(森田望智)が通りがかかった。ふたりは登米でフィールドワークをしたことがあり、百音とは顔見知りであった。

野坂は挨拶もそこそこに、百音に一緒に着いてきて欲しいと言い出した。さっき、そばから百音にピースサインを送ってきたおじさんは社長の安西(井上順)だという。野坂が彼に許可を求めると、安西は軽妙な様子で同意した。
そうして、百音は事情もわからないままテレビ局に連れて行かれた。

テレビ局の報道スタッフルームの中には気象予報班の場所もあった。そこに到着すると朝岡(西島秀俊)が入れ替わりに帰ろうとしていたところだった。
朝岡は講演会に呼ばれていて、今すぐにでも出発しなければならないという。そのため、夜の報道番組の気象コーナーに出演することができない。そればかりか、テレビ局との契約で、番組には必ず4人の気象予報士が関与しなければならないと定められていた。

レポーター初挑戦だという神野マリアンナ莉子(今田美桜)、たった今駆けつけた内田と野坂、そして百音を加えればちょうど4人の気象予報士が揃うのだという。ほとんど全員が報道番組の経験はなかったが、朝岡はすでに原稿を書き上げているので心配ないと考えていた。

ところが、当然報道デスクの高村(高岡早紀)は難癖をつけた。経験も人気もある朝岡が出演しないのは困るというのだ。しかも、朝岡が留守のまま、神野が初めてレポーターをやると言うのだ。本人は自信満々であるが、高村には不安しかなかった。さらに、百音などは気象予報士の資格はあるものの、なんの仕事もしたこともなくオドオドとしている。高村にとって何も良い点が見つからなかった。

それでも朝岡は強硬に講演会へ出かけることを主張した。将来のために若手に経験を積ませる必要があると言うのだ。そして何よりも、今日の講演会は高村本人が仲介しているものである。講演会を中止しては高村デスクの顔を潰すことになってしまう。
そこまで言われたら高村デスクも認めざるを得なくなった。

* * *

続きを読む

NHK『おかえりモネ』第45回

10年前の今日は東海道五十三クリングで京都三条大橋にゴールした当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第45回めの放送を見ましたよ。

* * *
第9週『雨のち旅立ち』

東京へ行って気象予報会社に転職することを報告するために実家に戻った百音(清原果耶)であったが、なかなか話を切り出すことができず、しこたま酒に酔いつぶれて眠ってしまった。うつらうつらと幼い頃の家族の楽しかった様子を夢に見た。そして目を覚ますと、さっぱりと晴れやかな気持ちになった。

百音は、やっと東京で気象に関わる仕事をしたいと打ち明けた。そしてそれは、東日本大震災の経験とも関わっているのだという。
震災の日、百音は高校入試の合格発表を見るために仙台に行っており、地元の島にはいなかった。帰ってこられたのは数日後だった。地元のみんなが目の当たりにした悲惨な状況を共有していないし、自分は何の役にも立つことができなかった。その後ろめたさが心の澱のように溜まっていき、もう島にはいられないと思ったのだという。

そうして高校卒業後に登米に行った。そこで気象に出会い、今の自分ならいつか誰かの役に立てるかもしれないと思ったのだという。
気象は未来のことが予測でき、それによって誰かが危険な目に遭うのを止められるかもしれない。大切なものをなくして傷つく人を生まないために、気象の仕事で人々を守りたいと強く思うようになったという。

家族は誰も口を挟まず、百音の決意に全員が賛成した。
家族の了承を得ると、百音は翌朝早くに登米に戻り転居の準備を始めた。

そしていよいよ出発の日。
森林組合の人々は明るくにぎやかに百音を送り出してくれた。しかし、サヤカ(夏木マリ)だけはその場にいなかった。

サヤカは山にいた。切られたばかりのヒバはまだそこに置かれており、サヤカはそれを愛おしく眺めていた。百音はサヤカがそこいることを知っていて別れの挨拶に来た。
サヤカは百音を見送るつもりはないと告げた。百音もそのことをよくわかっていた。

ヒバが切り倒されたため、その付近は空が大きく開けていた。日光がよく届くようになったので、そこにおかれたままのヒバはよく乾くし、ヒバのあった場所には新しい木がよく育つだろうとサヤカは話した。

いよいよ百音が立ち去る時、空のある方向を指差し、10分後に見るように言い残した。

一人になったサヤカはヒバの切り株に腰を下ろした。
何気なく足元を見ると、すでにもう新しい植物の芽が出ていた。続いて空を見上げると、百音の予言通り雲が虹色に光る彩雲が出ていた。
サヤカは声を上げて百音の明るい未来を祈った。

百音は晴れ晴れとした表情で駅に向かう道を歩いていた。

* * *

続きを読む

NHK『おかえりモネ』第44回

昨日のマクラで「約30年ぶりにガンプラを作ってみれば」などと書いたのだけれど、2005年に知人のおみやげで貰ったガンダムを作っていたことを思い出した当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第44回めの放送を見ましたよ。

* * *
第9週『雨のち旅立ち』

早朝、百音(清原果耶)は能舞台で舞の稽古をしているサヤカ(夏木マリ)のもとを訪れた。そこで気象予報士試験が不合格だったと嘘をついたことを謝った。

サヤカは怒ることはなく、静かに話しだした。
人は甘やかすとダメになる。百音は身寄りのない年寄りである自分に情けをかけようとしたのだとわかっている。しかし、そうされると自分は弱くなってしまう。これまで一人で生きてきた自分は、これからも一人で強く生きて行くことができる。だから情けは無用であり、百音は自分が本当にやりたい道へ進むべきだと説いた。
こうして百音も登米を去る決意を固めた。

話を終えると雨が降り出した。
能の舞には雨乞いの意味もあるという。舞によって陰と陽のバランスが整えば雨が降るという。今降り出した雨は百音の決断を祝福しているように思えた。

百音は森林組合で辞意を伝えた。人々は百音を惜しみ、思いとどまらせようとした。
しかし、サヤカが助け舟を出した。百音は山の仕事が嫌いになって辞めるのではない。熱心に仕事に取り組み山のことを知ったら、それと関連する空の仕事をしたくなったのだ。また、登米の人々が百音を見守って育てたことによって彼女は大きく成長した。みんなの尽力があってこそ百音が本当にやりたいことをい見つけられたのだ、温かく送り出すべきだと説得した。
こうして百音は、新しい進路を応援されつつ、辞任が受け入れられた。

その様子を見ていた菅波(坂口健太郎)も当面の目標を定めた。
指導医の中村(平山祐介)から登米へ通うことをやめるよう打診されていたが、登米の診療所での仕事を続けたいと彼に伝えた。
菅波は頭でっかちで、何かをする前に考えすぎる傾向にある。中村は、そんな菅波を変えるために登米に送り込んだのだと自覚した。自分はまだそれを克服できていないので、もうしばらく登米で診療に当たりたいと話した。中村もそれを受け入れ、4月以降も登米で働くことになった。

百音は実家に里帰りすることになった。サヤカから、自分の進路について家族にしっかりと説明しなくてはならないと諭されたからだ。
急な里帰りに家族は大喜びしたが、百音はなかなか話を切り出そうとはしなかった。耕治(内野聖陽)から何か大事な話があるのではないかと水を向けられても、二十歳になったから酒が飲めるようになった、などとはぐらかす始末だった。
おちょこ1杯の酒を飲んで百音は上機嫌になった。2杯3杯と飲みすすめた。

百音には、家族だからこそうまく言えないこともあるのだった。

* * *

続きを読む

NHK『おかえりモネ』第43回

約30年ぶりにガンプラを作ってみれば、キットの進歩が目まぐるしく、ついていけない・・・なんてことはなく、進歩がすごすぎて却って作りやすくなっていることにビビった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第43回めの放送を見ましたよ。

* * *
第9週『雨のち旅立ち』

樹齢300年のヒバは無事に切り倒された。
その場では涙ぐんでいたサヤカ(夏木マリ)であったが、森林組合の事務所に戻って来る頃にはさっぱりとした表情になっていた。みんなも大きな仕事を終えてほっとした。

しかし、能舞台の柱にする予定の木材の保管場所が決まっていないままだった。50年もの乾燥期間が必要なので誰も協力したがらなかったのだ。
保管場所の手配を任されていた百音(清原果耶)は、地元の神社に預かって貰えれば一番だという考えをみんなに話した。地域のハザードマップと過去の水害の情報を合わせ見ると、神社のある場所はこれまでほとんど被害に遭ったことがない。おそらく将来もリスクが低く、長期保存に向いていると考えた。

一同は、たまたま隣のカフェでくつろいでいた宮司(小杉幸彦)を見つけた。彼を取り囲み、半ば威圧的に説得にかかった。
ついに宮司は根負けした。必ずしも能舞台の材料にせずとも、災害時には復興のための材料にしてもよいと言われたからだ。そもそも神社は地域を守る役目を担っており、いざという時のための資材を準備しておくことも大事な仕事だと納得したからだ。

その後、みんなが出払い、事務所に残ったのは百音とサヤカのふたりきりになった。
サヤカは、百音が気象予報士試験に落ちたと言ったことは嘘だと見抜いていた。なぜ嘘をついたのか問い詰めた。しかし、百音は言葉を発することができなかった。
サヤカは、百音が東京の気象会社で働きたがっていることもわかっていた。しかし、70歳近くて財産も残っていないサヤカに同情して登米に残って世話をしたいと考えいるのだろうと指摘した。その上で、自分のことをバカにしないで欲しいと言って立ち去った。

家に帰りづらくなった百音は遅くまでひとりでカフェに佇んでいた。
そこへ菅波(坂口健太郎)がやって来た。彼は昼間の百音とサヤカのやりとりを偶然外から聞いてしまったのだ。

菅波は、サヤカの気持ちを代弁した。彼女は、百音の合格を一緒に喜びたかったのだと説明した。百音がやりたい仕事を見つけて、そのための資格を自力で手に入れたのだ。そばにいる人間としてそんなに嬉しいことはないはずだと話した。たとえ離れ離れになろうとも、サヤカなら喜んで送り出してくれるはずである。

百音にもそのことはわかっていた。けれども、怖くなったことがあると話し始めた。
東日本大震災の発生時、百音は高校の合格発表を見るために仙台に滞在していた。そのため、津波を自分の目では見ていない。その時から、自分がいない間に親しい人が辛い目に遭うのではないかと恐ろしく思うようになったのだと話した。

菅波は、一度サヤカとしっかり話をするよう助言した。

* * *

続きを読む

NHK『おかえりモネ』第42回

山瀬まみには『夏、7月13日』という歌があって「起きたらランチタイムを過ぎていた」という歌詞があるのだが、今日は起きたら放送時間の過ぎていた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』の第42回めの放送を見ましたよ。

* * *
第9週『雨のち旅立ち』

百音(清原果耶)は気象予報士試験の合格通知を受け取った。一刻も早くサヤカ(夏木マリ)に知らせたかったが、彼女はどこかへ出かけたままなかなか帰ってこなかった。

やっとサヤカが帰宅した。
しかし彼女の顔を見ると、百音はなぜか合格のことを言えなくなってしまった。

何日か経って、今度はサヤカが百音に結果を尋ねた。百音は我知らず引きつった表情になり、不合格だったと嘘をついた。
その様子を嘘だと見抜いたサヤカは、こっそりと菅波(坂口健太郎)に話を聞こうとした。しかし、サヤカの様子から何かを読み取った菅波は、守秘義務があるなどと言って結果を教えなかった。

一方、樹齢300年のヒバを切る日が近づいていた。
伐採後は、いくつもの木材に加工し、使用目的に応じて10年から50年ほどの乾燥が必要である。材木関係者に協力を依頼し、ほとんどの木材の預かり先は決まった。しかし、能舞台の柱に使う予定の木材だけは引き取り手が見つからないままだった。乾燥には50年が必要であり、誰にとっても負担が大きいからだ。

協力者が見つからないまま、伐採の日になった。
大鋸の一方をサヤカ、もう一方を百音が持ち、挽き始めた。

* * *

続きを読む