NHK『あさが来た』第99回

明日は100回めですねと言っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第99回めの放送を見ましたよ。

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第17週『最後のご奉公』

加野屋の事業は順調に成長していた。

銀行に先立ち、炭鉱事業等を扱う加野商店が設立された。社長に就任した新次郎(玉木宏)は、口では不平を言っていたが、人が変わったように熱心に働いた。
新次郎が社長業に取り組んでくれたおかげで、あさ(波瑠)は九州の炭鉱へ出張し、現場指示を細かに出すことができた。そのおかげで、加野炭鉱の出炭量は以前の5倍にまで躍進した。

加野屋は自分だけが儲けるだけではなく、大阪の産業発展のためにも大いに貢献した。
大阪の開港工事が行われる際には、3500円という大金を寄付した。その貢献は地元の新聞でも取り上げられた。
もちろんそれは、亡き五代(ディーン・フジオカ)の遺志でもあった。

銀行設立の準備もほぼ整った。
大蔵省や大阪府に届け出る書類が完成し、認可を待つだけの状態になった。年明けには開業できる予定である。

また、新次郎とあさは、千代(鈴木梨央)を連れて東京へ旅をした。あさの父・今井忠興(升毅)の祝賀会に招待されたのだ。
忠興は、千代との初対面に感激した。外見はあさの幼いころにそっくりなのだが、あさよりもお淑やかで上品な様子に忠興は満足だった。

祝賀会の席で、あさは政財界の大物と会うことができた。
総理大臣の伊藤博文をはじめ、外務大臣・井上馨や大蔵大臣・松方正義らに面会できたのだ。
彼らとの話の中で、渋沢栄一と会うように勧められた。渋沢栄一は日本の銀行王と目されており、西の五代友厚と肩を並べる人物だという。政府の役人を辞め、民間から日本の発展のために尽力している点も五代と似ていた。
ただし、東京滞在中に渋沢栄一に会うことはできなかった。渋沢は多忙なためである。
大阪に帰って来たあさは、早速、渋沢に面会を申し込む手紙を出した。

その頃、加野屋では雁助(山内圭哉)が店を辞めるらしいという噂で持ちきりだった。
近頃彼にどこからか頻繁に手紙が来ているのだという。それは他所の店からの引き抜きの手紙で、雁助は有能な者を連れて移籍するのではないかというのだ。

その噂を聞いたあさは、雁助が他でもないうめ(友近)を連れて出て行く予感がした。最近、ふたりの中が妙に良いからだ。
あさは、昔から面倒を見てもらっていたうめがいなくなることを悲しく思った。
しかし、あさは辛いながらもある決断をした。

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NHK『あさが来た』第98回

gooランキングが「知らなかった!アニメ主題歌を歌っていたと知って驚く芸能人ランキング」という集計結果を発表しているのだけれど、我が最愛の山瀬まみが9位であることは人々の投票結果だからしかたないとしても、掲載されている写真はもっと他にあっただろ!とプンプン怒っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第98回めの放送を見ましたよ。

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第17週『最後のご奉公』

はつ(宮﨑あおい)が加野屋を訪ね、あさ(波瑠)と10年ぶりに再会した。話は尽きなかった

ふたりの母・梨江(寺島しのぶ)が和歌山のはつを訪ねてきたことがあったという。
そもそも和歌山の土地は、梨江がはつに譲ったものだ。はつはそれを借りた気でおり、いつか返済するつもりでコツコツと金を貯めていた。梨江が来た機会に返済しようとした。
しかし、梨江は受け取らなかったという。その金でみかんや息子たちを育てるために使えと言ったのだという。むしろ梨江は、はつが2人の息子をここまで立派に育ったことをはつの手柄だと言って大いに褒めたのだという。

はつは梨江から子育てを褒められたことに涙ぐんでしまったという。
あさも話を聞いただけで涙がこぼれた。ふたりは、互いに年をとって涙もろくなったと言い合った。
横で話を聞いていた うめ(友近)は、人が涙もろくなるのは歳のせいではないと話した。涙をながすほどの苦労を何度も経験し、それを乗り越えてきた者だけが涙もろくなるのだという。ふたりは苦労をしながら子供を育ててきたのだから、そのせいで涙もろくなったのだと説いた。
あさとはつは、その話に感じ入った。

けれども、あさは自分の子育てに不安を抱いていた。
仕事ばかりしていて、千代(鈴木梨央)に母親らしいことは何もできていないからだ。家族に育児を任せっきりにしているせいで、千代はあさにほとんどなつかない。姑・よの(風吹ジュン)や夫・新次郎(玉木宏)に甘えてばかりなのだと話した。
はつの子育ての秘訣を聞きたがった。

ところがはつは、あさが自分のようになることはできないと断言した。
小さい時、はつは母の化粧箱の紅に興味をもつような少女だった。一方のあさは、化粧箱の中に蛇の抜け殻を入れるような少女だった。小さい時からあさは、自分のやりたいことしかやらない娘だった。今さらその性根が変わるはずがないというのだ。
むしろ、あさは自分の信じた道で、自分らしく生きるしか無いのだと諭した。

それを聞いたあさは、はたと気がついた。確かにはつの言うとおりなのだ。それなのに、普通の母親のようになろうと無理に気を張っていた。
あさは、床に大の字になって寝転んだ。自分は昔から行儀の悪いやんちゃ娘だった。それは今でも変わっておらず、それこそが自分の生き方だと思い出した。自分は、知らず知らずのうちに商売人と母親の両方を完璧にこなそうとして、虚勢を張っていたのだと気付いた。
あさはは、くよくよと悩むのはやめようと決意した。大人になると誰もそういうことを気づかせてくれない。はつに会えて良かったと思うのだった。

ただし、あさは、千代が勉強嫌いなことだけはどうしても忘れることができなかった。
自分たちが子供の頃は、女に学問は必要が無いと言われ、学ぶ機会が全く無かった。現在では人々の考え方も代わり、学校なども整備されてきた。女子が勉強をする機会は開かれているのに、千代は全く興味を示さないのだ。立派に小学校を卒業したはつの息子・藍之助(森下大地)のようにならないものかとこぼした。

しかし、はつによれば、男の子であっても親の思い通りにならないところがあるのだという。
確かに、藍之助はあさの言うように勉強がすきな子になった。しかし、弟・養之助のことについては悩みがあるという。
養之助は、兵隊になりたがっているのだという。養之助は貧乏な農家の次男坊だが、兵隊になれば今より良い暮らしができそうだからだ。少なくとも、毎日白米を食べることができる。
はつは、自分たちの暮らし向きのせいで息子が兵隊になりたいと言っていることを不甲斐なく思っているのだ。

あさは戦争が嫌いだ。力で人をねじ伏せることなどできないということが身にしみてわかっているからだ。
養之助に会う機会があったら、説教をしたいと息巻いた。

その頃、千代は藍之助に遊んでもらっていた。
藍之助は、きれいな着物を着ておしとやかな千代のことを「お姫様」と呼んで持ち上げた。千代も悪い気はしなかった。

ふたりは石蹴りをして遊んだ。そのような遊びをしたことがなかった千代は、上手に石を蹴ることができなかった。藍之助に向かって、次回はきっと勝つと負け惜しみを言った。
新次郎が、負けず嫌いなところがあさにそっくりだと話すと、千代は機嫌を悪くした。自分が、粗暴なあさに似ているはずはないと言うのだ。

藍之助は、あさが男たちに混じって算盤で仕事をしていた姿を見て、強くてかっこいいと褒めた。粗暴なのではなく、巴御前のように素敵な女性だというのだ。

千代は激しく否定した。あさは鬼だというのだ。
先日、千代は虫歯で頬が腫れ上がった。それを見たあさは、糸で千代の歯を縛り付け、引っこ抜いてしまったのだ。その時の鬼のような形相が忘れられず、ますますあさのことが嫌いになったのだという。
いつもは仕事ばかりしているのに、千代が弱っている時だけ母親面するのもますます気に入らないというのだ。母親などいなくても平気だと話した。

それを聞いた藍之助は、羨ましがった。千代が文句を言っても、結局はあさのおかげで何不自由のない生活をしているからだ。
藍之助は、父・惣兵衛(柄本佑)が大阪から逃げ出して、みかん農家になってしまったことが少々不満だった。

そのようなことがあって、はつたちが帰る時刻となった。みかんの栽培は1日たりとも休むことができず、のんびりとしているわけにはいかないのだ。
あさはいつか和歌山に遊びに行くことを約束し、姉妹は別れた。

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NHK『あさが来た』第97回

テレビをつけたら全国各地の雪の模様が報道されていたのに、うちの周りは全く雪が降っていなくて、なんだか疎外感を感じつつ、雪に見舞われた地方の皆様は事故のないよう気をつけてくださいと申し上げる当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第97回めの放送を見ましたよ。

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第17週『最後のご奉公』

和歌山からはつ(宮﨑あおい)が訪ねてきた。
山王寺屋の先代の三十三回忌のお参りのため大阪に来たのだという。長男・藍之助(森下大地)と姑・菊(萬田久子)が一緒だった。これまでも何度か大阪には来たかったのだが、眉山家が和歌山で行っているみかん栽培は1日たりとも休むことができない。今までは余裕がなかったのだが、なんとかやりくりして3人だけ来たのだという。

あさ(波瑠)とはつは10年ぶりの再会だった。

昔は気難しかった菊だが、今やすっかり気のいい老婆になった。
現在の境遇を受け入れ、孫を学校に行かせるため、農作業に精を出しているなどと笑いながら話すほどである。一方で、卑屈になるばかりではなく、自分の昔からの特技を活かして、庄屋の奥さんに琴を教えていることなどを話した。
よの(風吹ジュン)ととても話が合い、楽しそうにしていた。

藍之助は小学校を出たばかりだが、好奇心旺盛な子供に育っていた。
一時もじっとしていることがなく、加野屋の家中を見て回った。世が世なら、藍之助も山王寺屋の跡取りとして、両替商で仕事をしていたはずである。加野屋の店構えを興味深く見て回ると共に、父・惣兵衛(柄本佑)の過去の姿に思いを馳せるのだった。

10年ぶりのはつには、大きく変わったところがあった。
昔はお淑やかで物静かなはつだったが、今やまるで肝っ玉母ちゃんという風情だった。一時もじっとしていない藍之助を大声で怒鳴りつけるのだ。以前のはつの姿しか知らない加野屋の面々は目を丸くした。
はつは、やんちゃな男の子を2人も育てていたら自然にこうなってしまうと言って笑うのだった。

一方、そうやって優しく笑いながら話す姿は昔のはつのままだった。生まれつきの上品さは一向に失われていなかった。

千代(鈴木梨央)は、自分のおばにあたるはつと初めての対面である。
いつもみかんを送ってくれる人だと認識はしていたが、初対面に身を固くした。はつが優しく話しかけ抱きしめてくれたけれど、千代は何も話すことができず逃げていってしまった。その後も、遠巻きにはつを盗み見るだけだった。

千代は、外見はあさそっくりだが、内面はあさと正反対の少女に育っていたのだ。
あさが千代と同じ年の頃は、男の子を追いかけ回したり、木登りをしたり、カエルやヘビを捕まえて遊んでいた。しかし、千代は人形遊びやままごとばかりしていて、模様のきれいな千代紙や端布を集めるのが好きな少女である。

千代は、自分の母とは違って、優しそうなはつに憧れた。

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NHK『あさが来た』第96回

今夜は飲み会で、偶然にも僕好みのベビーフェイスちゃんと二人っきりで帰りの電車に乗ったわけで、他の飲み会参加者からは「木公はあの子を狙って目をギラギラさせていた」と思われてんのかもしれないけれど、僕はそういう狼藉を働かず健全に一人で帰宅しましたし、その証拠にこの時間にまとめ記事を書いてますよ(普通、女の子としけこんだら朝ドラの録画なんて見ないでしょ?)と弁明する当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第96回めの放送を見ましたよ。

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第16週『道を照らす人』

五代(ディーン・フジオカ)が死んだ。
五代の遺言により、葬儀は彼の愛した大阪で行われた。4300人以上の人々が参列し、五代の人望の厚かったことが改めて知らしめられた。

五代の死後、彼の書簡が調べられた。
一見事業を次々に成功させ、繁栄しているように思われていた五代だが、意外なことに多大な借金のあることがわかった。書簡の多くは、借金の返済を猶予してもらうための弁明だったのだ。
ただし、五代は経営に失敗して借金を作ったわけではない。若い人々を育成するために、私財を投げ打って投資していたのだ。
ますます五代の人格の高潔さに人々は感心するばかりだった。

最近、加野屋に怪しい男(辻本茂雄)が出入りしている。
彼は毎週月曜日に店にやってきては、何をするわけでもな店の者から話を聞いているのだという。話しを聞くばかりで、自分のことを聞かれると「へぇ」としか答えない今日な男だった。加野屋の中でも不審がられていた。

その男が今日もやってきた。
店の者たちが気味悪がるので、あさ(波瑠)が対応することにした。
どうやらその男は加野屋で働きたいと思って足を運んでいるらしいのだが、とにかく何を聞いても「へぇ」としか答えない。あさはイライラして、素性を明かさない男は雇うことができないと言って追い払おうとした。

すると、やっとその男は話をし始めた。
名前を山崎平十郎と言い、ドイツで銀行業の勉強をした後、大蔵省の会計検査院で働いていたのだという。政府の役人として働いているうちに、日本の経済を立て直すためには民間の銀行が必要であると思い至ったのだという。それで大蔵省を辞め、自分が働くべき場所を探していたという。近年、多くの銀行が開業しているが、どこも山崎にとって魅力的ではなかった。
その中で、銀行設立準備中の加野屋は自分の身を投じるに値する店だと思ったのだという。それで、自分を雇って欲しいと言うのだ。

その話を聞いて、あさは山崎を雇うことを即決した。特に、彼がドイツで銀行業を学んできたというのが決め手だった。あさや加野屋にとって銀行業は初めてのことであり、山崎を心強く思ったのだ。こうして山崎は加野屋で働くこととなった。

年が明けた。

あさの娘・千代(鈴木梨央)は数えで10歳になった。
母親に似ず、華やかなものが好きな女の子らしい娘に育っていた。鹿鳴館で踊る女性たちのイラストを見ては、自分も同じようなドレスを見て踊ってみたいと夢見るのだった。

一方、唯物的で現実的なあさは、鹿鳴館で踊る人々を小馬鹿にした。ひらひらとしたドレスはまるで金魚のようで不格好だし、勉強も仕事もしないで踊ってばかりいる人々のことを軽蔑した。
その態度に、千代は反発した。ひっつめ髪で炭鉱で働くあさには、この華やかさがわからないと言い捨てるのだった。

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NHK『あさが来た』第95回

「鼻がグシュグシュするよ。あー、いやだいやだ」などとセルフ・ハンディキャッピングと捉えられかねない発言を記しておく当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第95回めの放送を見ましたよ。

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第16週『道を照らす人』

五代(ディーン・フジオカ)の体調がいよいよ悪化し、東京での療養生活に入るという。おそらく二度と大阪には戻ってこれないと言われている。

あさ(波瑠)にとっては寝耳に水だった。近頃、五代と会えない日々が続いていたが、それは彼がますます忙しくなったからだと信じ込んでいた。実は、体調が悪くなった自分の姿をあさに見せないため、五代があさのことを避けていたのだ。

これで最期だと思ったあさは、五代に会いに行った。

五代は大阪商工会議所のソファで眠っていた。
彼が大阪から引き上げるにあたって、引っ越しのための荷物があちらこちらに散乱していた。また、机の上には尋常ではない量の処方薬が置かれていた。
あさは、本当に五代と会えるのもこれが最後だと覚悟するのだった。

すぐに五代は目を覚ました。
五代は呑気な雑談をしようとしたが、あさはもっと五代から教えを乞いたいと食い下がった。

しかし、五代は自分の方こそ、あさからたくさんのことを学んだと話すのだった。
五代が初めてあさと出会ったのは、あさがまだ子供の頃だった。往来で衝突し、五代は謝罪もせずに立ち去ろうとした。それをあさが咎めたのが最初の思い出だ。
その時にあさから「日本男子にあるまじき振る舞いだ」と叱られたことがずっと心に残ったのだという。イギリスに留学した時も、あさの叱責を思い出し、自分が日本男子の代表であることを自覚したのだという。

あさのことを思い出す度に、あのような興味深い女性の住んでいる大阪とはどのようなところかと興味を持った。
それで新政府の役人として大阪に赴任すると、今度はあさが新政府のやり方にケチをつけ、自分に文句を言った。それにも驚かされたという。

最初は、五代は大阪の商人たちが苦手だったという。大阪商人たちは武士や役人を見下していたところもある。
しかし、一度一緒に仕事をしてみると、大阪商人ほど信頼できるものはいないとわかったという。日本の歴史を変えてきたのは武士であるが、それを支えて活力を与えてきたのは他ならない商人である。
それから、自分は商業の復興に力を入れることにした。

大阪は確かに復興したが、まだまだ発展の余地はある。それどころか、あらゆる面で日本の中心地となれるはずだと五代は考えている。自分の最期まで、この国の未来と、それを担う大阪のために命がけで働きたいと話すのだった。

あさは、どんな状況になっても前向きな五代に感心した。
五代は常々あさのことをペンギンにそっくりだと評していた。いつも前を向いているからだ。
しかし、あさは五代の方こそペンギンにふさわしいと思った。そのことを二人で話し合い、笑った。

この面会の後、五代は東京に移住し、療養生活をはじめた。

それから1ヶ月後の1885年(明治18年)9月、五代は亡くなった。
あさと新次郎(玉木宏)は抱き合って泣くのだった。

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NHK『あさが来た』第94回

明日はもしかしたらまとめ記事が書けないかもしれないと予告しておく当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第94回めの放送を見ましたよ。

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第16週『道を照らす人』

新次郎(玉木宏)が新設する炭鉱会社の社長になるよう要請された。あさ(波瑠)に訳を聞くと、五代(ディーン・フジオカ)の助言もあったという。
新次郎は五代に一言文句を言おうと思い、大阪商工会議所へ出向いた。

すると、五代は倒れていた。
ようやく目を覚まし、ふたりはしばし話をした。

五代によれば、人の上に立つ者に必要とされる能力は世相によって異なる。
戦乱の時代ならば、他人に命令して従わせる能力が必要である。この点については新次郎は不得意である。
一方、今は戦乱の時代ではない。こういう時に必要とされる能力は、人の話を聞く能力である。たとえ主体的な意見がなくても、人の話を黙って聞いているだけでいい。これをできる人間はあまりいないが、新次郎は自然にできる。だから現代の社長に向いていると助言したのだと説明した。

新次郎は話題を変えた。
五代は日本全体を変えるようなもっと大きな仕事ができたはずである。自身で銀行や財閥を作ったり、薩摩閥に参画して政治家になることもできたはずだ。なぜそうしなかったのかと問うた。自分が表に出るよりも、人に力を貸すことに注力していた。そのせいで、北海道の官有物払い下げでは汚名をかぶる結果になったりもした。

五代は答えた。
自分は認められず、名を残さないまま死んでも後悔しないと言うのだ。みんなで作り上げた大阪が残ればそれでいいと答えた。
それを聞いた新次郎は、五代は自分のことをよく見せようとしていると言って笑った。

五代は、もう一つ格好を付けたいと言って新次郎に願い事をした。
弱っている自分の姿をあさには見せたくないと言うのだ。あさには、自分は多忙でしばらく会えないと伝えて欲しいと依頼した。
新次郎は一旦は断った。あさにはこれからも五代の助けが必要だと思うからだ。
しかし、五代は、今のあさに必要なのは自分ではなく新次郎だと言って聞かなかった。これまではあさを内側から支えていたが、これからは外からも助けて欲しいと頼むのだった。

新次郎が帰宅すると、家の者全員が新次郎を取り囲んだ。炭鉱会社の社長就任を渋る新次郎をもう一度説得しようと言うのだ。
あさは、五代のスキャンダルの時に新次郎が皆を説得して濡れ衣を晴らしたことを評価していた。その時に決めたのだという。
あさ、榮三郎に加え、母・よの(風吹ジュン)まで深く頭を下げて依頼した。よのは亡き正吉(近藤正臣)の名を挙げ、彼の願いは榮三郎とあさに加え、新次郎も中心となって加野屋を支えることだったと言うのだ。

そこまで言われると、新次郎はもう断るわけにはいかなかった。皆の前で社長就任を承諾した。頼りない自分ではあるが、皆に必要だと言うなら仕方ないと言うのだ。
遊び人だった新次郎が働くと約束したことで、皆は喜んだ。

あさは、新次郎に五代の様子を聞いた。
あさが五代の体調を尋ねると、新次郎は元気そうだたっと嘘を答えた。
あさが五代に会いに行くと言い出すと、彼は多忙で会えないなどと五代に頼まれた通りの返事をした。
あさはそれを信じ、しばらく五代に会いに行くのを遠慮した。

ある日、あさが晴花亭でお茶を飲んでいると、五代の秘書・三坂(中川浩三)がやって来た。
五代は翌日に東京に行く予定になっているが、もう二度と大阪に帰ってこれないかもしれないと言うのだ。

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NHK『あさが来た』第93回

今日は雪で大荒れの予報だったので、雪が降ったらそれを理中に仕事を休むつもりでわざと朝寝坊したのだけれど、起きてみたらほとんど雪が降っていなくて大慌てで会社に行った当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第93回めの放送を見ましたよ。

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第16週『道を照らす人』

加野屋が銀行設立に向けて動き出した。

変化を嫌い、両替商の大番頭として心血を注いできた雁助(山内圭哉)は、いよいよ自分の居場所がなくなると思いつめた。
台所仕事をしていた うめ(友近)に声をかけ、一緒に家を出ようと誘った。

突然のことで うめは動揺した。
動揺したせいで、火にかけていた鍋をひっくり返してしまった。雁助は慌ててそれを受け止め、熱された鍋で手を火傷してしまった。

冷水で手を冷やしているうちに、雁助の頭も冷えた。
一緒に家を出ようと言ったのは冗談だとごまかした。うめを頼りにしている あさ(波瑠)が許すわけがないと言い訳した。
うめは、自分を連れて行くと言うのは冗談だとしても、雁助が家を出る気なのかどうか確認した。
すると雁助は、少なくとも銀行が開業するまでは留まるつもりだと約束した。

それからしばらくして、榮三郎(桐山照史)は家の使用人を全て集め、3年後の開業を目指して銀行設立を行うと宣言した。
使用人たちは店が変わっていくことに動揺していた。

あさは、伝統ある加野屋を守っていくためには、時代に合わせた変化が必要だと説明した。確かに銀行に変化して成功した店は少数である。しかし、両替商として働いてきた皆の経験と熱意があれば、必ず成功するはずだと言って励ました。

あさの激励に加え、自信に満ちた榮三郎の表情や、全てを納得済みの雁助の様子を見ると使用人たちは落ち着きを取り戻した。それで一致団結して取り組む決意を固めた。

銀行設立の発表の後、新次郎(玉木宏)は雁助に声をかけ、ふたりきりで話をした。新次郎は、銀行開業の後、雁助が家を出て行くつもりだと見抜いていたのだ。新次郎によれば、雁助の清々しい顔を見たらすぐにわかったのだという。

雁助はまさにそのように考えていた。両替商しか知らない自分は銀行で働ける気がしないと打ち明けた。
銀行と同時に開業する炭鉱会社についても興味が持てないという。一時、九州の加野炭鉱に赴任した時、一生懸命働きはしたが、どうしても面白く思えなかったのだという。
雁助は、自分はカネが好きなのだと自己分析した。石炭は目に見えて、実態もある。一方、カネは目に見えるようであるが、実態は無い。そのような得体のしれないものに惹かれるのだと説明した。

新次郎は、雁助の自己分析を否定した。
雁助自身は気づいていないが、雁助は「信用」が好きなのだと説いた。先代・正吉(近藤正臣)から商売における「信用」を叩きこまれ、それが身についているのだと看破した。

雁助ははっとした。確かに新次郎の言うとおりだった。
両替商として付き合ってきたのは、大名や大阪の米会所の商人たちだ。彼らはどこの誰だか昔からよく知っていて信用できた。しかし、銀行になると、素性もわからず、成功するかどうかわからない相手にカネを貸さなければならない。そのようなことは自分には恐ろしくてできないと話した。
自分は江戸時代のままの古い考え方の人間である。榮三郎の将来を考えても、自分のような旧態然とした人間よりも、あさのような先進的な人物に指導してもらった方が良い。だから自分は身を引くのだと語った。

新次郎は、雁助の進退についてそれ以上何も言わなかった。
その代わり、自分がどうしたいかよく考えろと告げた。他人のことは脇において、自分がどうしたいかを優先しろと言うのだ。その結果、加野屋に留まろうが、出ていこうが新次郎は問わないというのだ。
加野屋に留まってくれれば嬉しいが、出て行くとしても気持よく送り出す準備はあると話した。雁助が新しい商売を始めるのに十分な資金を持たせてやると約束した。それが雁助の奉公に対する加野屋から恩返しだと言うのだ。

雁助は感激した。
そして、商売嫌いの新次郎であるが、どこか先代・正吉に似ていると評した。新次郎のことを大人物だと認め、彼を認めているあさの目利きに感心した。

実は、あさは新しく設立する炭鉱会社の社長を新次郎にするつもりだったのだ。新次郎にだけ話していなかったが、榮三郎や雁助らの間ではそれで合意していた。
新次郎にとっては寝耳に水だった。

新次郎はあさに考え直すよう直談判した。
しかし、あさは取り合わなかった。女が社長になるなど、世間が認めないというのだ。
それに、あさは新次郎の人当たりの良さに期待しているのだという。大阪商人の間で、あさの手腕は認められているものの、人間性は気に入られていない。会合に出て行っても、あさが来ると嫌な顔をするものもいるという。
一方、新次郎は顔も広く、皆に好かれている。それは新次郎の才能だというのだ。実際の商売についてはあさが取り仕切るので、新次郎は社長でいてくれるだけで良いと話した。よの(風吹ジュン)や榮三郎も、これを期に新次郎が心を入れ替えて働き者になるかもしれないと期待しているのだという。

そして、五代(ディーン・フジオカ)も新次郎を社長にするというアイディアに大賛成しているのだという。

五代が裏で手引していたと知った新次郎は、彼に文句の一つでも言ってやろうと思い、大阪商工会議所へ出かけて行った。
すると、建物が騒がしかった。

五代が倒れたのだ。

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NHK『あさが来た』第92回

今日はとにかく冷える日で、朝は起きれなかったし、夕方も家に帰って来たらそのまま寝てしまおうとしてしまい、危うくまとめ記事のことを忘れてしまうところだった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第92回めの放送を見ましたよ。

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第16週『道を照らす人』

今や大阪に残っている両替商はほとんどなかった。
当主の榮三郎(桐山照史)も加野屋もいよいよ銀行になる時期に来たと感じていた。

榮三郎は雁助(山内圭哉)を説得した。
雁助は両替商の番頭としての矜持を持ち、暖簾分けしてもらうことを夢見ていた身としては忸怩たる思いであった。しかし、時代の変化を認めざるを得なかった。また、加野屋の存続のためにも両替商に固執することは誤りだと理解している。雁助は渋々ながら銀行設立を承諾した。

加野屋が銀行になると、経営方法が変わる。これまでの家族経営ではなく、会社組織にならなければならない。
家族経営では、番頭や女中たちを家に住まわせ、寝食をともにし、実の家族のようであった。会社組織になると、彼らは給料を貰って決められた時間だけ働く身分になる。住まいや食事は各自で準備し、他人のような関係になる。

加野屋の使用人たちは動揺した。
よの(風吹ジュン)もこれまで家族として生活してきた者たちと離れがたかった。そこであさ(波瑠)に、しばらくの間は使用人たちが通いと住み込みを自分で選べる形式にするよう提案した。
あさは素直に応じた。会社組織を作ることに頭がいっぱいで、働く者たちの気持ちを全く考えていなかったことを反省した。

うめ(友近)が深刻な顔をしてあさに話しかけてきた。
うめは雁助がどうなるか心配なのだという。雁助は先代の時代から加野屋のために身を粉にして働き、もう少しで暖簾分けを受けるという所まで来ていた。それなのに、会社ができてしまうと「暖簾分け」という制度そのものがなくなってしまう。雁助が可哀想だというのだ。
あさは、雁助を一番大きな支店の店長に任命し、大いに実力を発揮して働いてもらうつもりだと説明した。しかし、うめはどうにも納得がいかない様子だった。
話はそれで終わったが、あさはうめの態度に驚いた。うめが仕事のことに口出しするのは初めてだったからだ。

うめはひとり台所で働いていた。そこへ雁助がふらりとやって来た。
雁助は、気がついたら時代が変わっていたとボヤいた。「会社」というものはなんだか冷たい感じがすると言う。もう自分が必要とされる時代ではないのではないかと弱音を吐いた。

そして、一緒に家を出ようとうめに告げるのだった。

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NHK『あさが来た』第91回

先週まで家が寒くて寒くて意気消沈していたのだけれど、エアコンのフィルタを掃除したら暖房性能が復活し、一足先に初夏がやって来た感じになって元気を取り戻した当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第91回めの放送を見ましたよ。

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第16週『道を照らす人』

あさ(波瑠)の主導する探鉱事業はますます拡大していた。
新しい炭鉱が売りに出れば、あさは直接視察して吟味し、良い物件であれば買い付けと現地指揮をとった。それらは全て大成功を収めているのだ。

加野屋の当主は、白岡家の八代目である榮三郎(桐山照史)である。しかし、大阪の町の人々の間ではあさの評判ばかりがあがり、中にはあさが社長だと思い込む人も出てきた。榮三郎は、自分はあさには敵わないので、それも仕方のないことだと納得していた。

しかし、大番頭・雁助(山内圭哉)はこの状況を苦々しく思っていた。
雁助は加野屋に忠誠を誓っているが、その主な対象は先代・正吉(近藤正臣)であった。ゆえに正吉の嫡男である榮三郎と加野屋の伝統である両替商を第一に考えているのだ。雁助には、あさの事業がそれらを蔑ろにするにしているように思えてならないのだ。

あさは、炭鉱で稼いだ資金を元手に新たな事業を開始したいと思っていた。
それを実行する前に新次郎(玉木宏)の意見を聞きたいと思ったが、商売に興味のない新次郎はなかなか応じてくれない。
あさが新規事業を本格化しようとしている素振りに気づいた雁助は面白くなかった。

あさは久しぶりに大阪商工会議所で五代(ディーン・フジオカ)に面会した。
北海道の官有事業払い下げに関するスキャンダルで失脚しかけた五代であったが、地元の人々の応援で復帰していた。応援を受け、生涯をかけて大阪の町に尽くすと誓った五代は、以前にもまして精力的に仕事をしていた。
最近では、神戸の港に桟橋を作る事業に集中しており、大阪に滞在する時間も少なかった。そのため、あさと会うのも久しぶりのことであった。

あさは、五代の顔色が悪く、痩せていることが気にかかった。酒を飲み過ぎないようにと注意した。

五代の体調が悪いことは事実であった。しかし、五代はそのことを知られないようにごまかした。
体調が悪いのではなく、忙しく働いているせいで一時的に痩せているだけだと話した。むしろ元気が余っていて、やりたいことがたくさんあるくらいだと言うのだ。
自分が死んでも、自分が造った大阪は残る。そのような仕事をするために休む暇はないと話すのだった。

あさは五代の言うことを素直に聞いていたが、胸の内に小さな不安が生まれた。

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NHK『あさが来た』第90回

マンガを貸してあげたら、いつも律儀にお菓子をつけて返してくれるポスドクちゃんがかわいいなと思う当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第90回めの放送を見ましたよ。
『荒野のグルメ』とポップコーン

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第15週『大阪の大恩人』

時代はどんどん変わっていた。
国会や日本銀行が設立され、日本は近代国家としての体裁を次々に整えていた。

あさ(波瑠)は時流に取り残されないよう、商人仲間と活発に議論し、これからの展望を語り合った。
また、九州で買い増した炭鉱にも出かけ、これまでの経験を活かして作業現場での細かい指示を怠らなかった。その甲斐もあり、新しい炭鉱からは以前の炭鉱以上の採掘量が得られた。あさの投資は大成功だった。

一方で、あさは娘・千代(中川江奈)をほとんど構ってやれなかった。

千代は千代で、不平不満を言わない聞き分けの良い子に育っていた。
以前は「自分の両親は普通と違う。なぜ母が外で働き、父が家にいるのか」などと聞いてばかりいたが、最近は表立って言うことがなくなった。
また、姑・よの(風吹ジュン)や義妹・さち(柳生みゆ)、そして夫・新次郎(玉木宏)が千代の面倒をみてくれていたので、あさはすっかり任せきりにしていた。

七夕の季節になった。
千代は短冊に「ラムネを飲んでみたい」という願いを書いていた。子供らしい願い事であり、あさは微笑ましく思った。

その直後、義妹・さちが保管していた前年の七夕飾りを見せてもらった。
1年前の千代は「おかあさんと いっぱいあそべますように」と短冊に書いていた。

あさは強いショックを受けた。
この1年間で、千代は自身の欲求を抑圧する子どもになってしまったようなのだ。自分の態度がそれを招いたと思うと、あさは反省すると共にたいへん悲しくなった。
あさは人知れず千代に謝り、大粒の涙を流すのだった。

晴花亭で酒を飲んでいた五代(ディーン・フジオカ)が発作を起こし、倒れこんだ。
女将・美和(野々すみ花)は助けを呼ぼうとするが、五代は他言しないように頼むのだった。

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