昨日、1997年生まれの女子とカラオケに言ったわけだけれど、彼女が「おっちゃんでも、この歌なら知ってるやろ?」と言って、『MajiでKoiする5秒前』(広末涼子, 1997)をいきなり歌ってくれたりして、思いっきり萌死にしそうになった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第50回めの放送を見ましたよ。
九州の炭鉱にやって来たあさ(波瑠)は、亀助(三宅弘城)や支配人・宮部(梶原善)から問題の報告を受けた。
サトシ(長塚圭史)が頭を務める組だけ石炭の採掘量が少ないのだという。他の組からも、サトシ組だけ楽をして怠けていると文句が出ているらしい。
その話のついでに、あさは組頭と鉱夫の関係について説明を受けた。
組頭は、鉱夫の雇用や日常生活の世話を一手に引き受けている。鉱夫は採掘に使用する道具を自前で購入しなければならないが、それらの販売も組頭が仲介するのだという。それ以外の酒や日用品の購入も組頭を通して行う。鉱夫たちの給金の支払いも組頭が担当している。
組頭は、鉱夫の生活にとって権力を持っており、中には給金のピンはねをする者もいるという。
昔からのしきたりであり、炭鉱支配人の宮部であっても、鉱夫と組頭の関係に口出しすることはできないいのだという。
あさは、そのような炭坑のしきたりを問題視した。鉱夫の賃金のほとんどが道具や酒に変わるばかりか、組頭への上納金まで召し上げられるようでは、鉱夫の生活水準が向上しないからだ。
あさは、炭鉱の改革をすべく、支配人・宮部や親方・治郎作(山崎銀之丞)と相談した。
鉱夫の使用する道具や生活必需品は、加野屋が一括して仕入れ、鉱夫に安価で直接販売することを計画した。そうすることで、鉱夫が金を貯めることができるからだ。
また、組ごとの採掘量に応じて報奨金を支払うことも考えた。そうすることで、みながもっと頑張って働くようになると思うからだ。しかも、その報奨金は組頭を通さずに、鉱夫に直接支払うこととする。そうすれば、鉱夫がますます豊かになるからだ。
支配人・宮部と親方・治郎作は、あさの改革案に賛成しなかった。
古くからのしきたりを変えることは鉱山に混乱を招く。特に、組頭の仕事を奪うことがより大きな問題を引き起こすというのだ。
あさは、このふたりすら納得させることができなかった。
親方の妻・カズ(富田靖子)は、茶の準備をするために、たまたまそばで聞いていた。
あさが鉱夫の生活向上を第一に考えてくれることを嬉しく思った。しかし、治郎作の手前、おおっぴらに賛成することはできなかった。また、あさの考えには落ち度もあることがわかった。
カズは、後にあさにこっそりと話をした。
炭鉱の組頭たちは、男気があると同時に切れ者なので、誰も逆らうことができない。それは、炭鉱の所有者でも同じだろうと言う。
また、あさは鉱夫の本当の心境をわかっていないというのだ。炭鉱での作業は危険で、常に死と隣り合わせだ。そのため、彼らは太く短く生きることを信条としている。その日の酒さえ手に入れば、それ以上のものはいらないのだという。生活を向上させたいというあさの気持ちは嬉しいが、鉱夫たちには想像もつかない話だろうと言うのだった。
あさは、ますます改革が難しいと思い知った。
その頃、大阪の惣兵衛(柄本佑)とはつ(宮﨑あおい)は、和歌山への移住を家族に打ち明けていた。
しかし、母・菊(萬田久子)は断固として受け入れなかった。彼女は、いつの日か大阪で山王寺屋を復興させることを夢見ており、和歌山へは行きたくないというのだ。ましてや、和歌山に移住することは、百姓として一生を終えることを意味しており、それに我慢がならないのである。菊には、先祖代々の屋号を守るという矜持と決意があった。
ついには、そもそも惣兵衛が百姓に甘んじるような性根の持ち主だから、山王寺屋が潰れたのだと詰った。
ついに惣兵衛が激昂して怒鳴ると、菊は自分を刺せと挑発した。知らない土地で死ぬくらいなら、大阪で視察されたほうがマシだと言うのだ。
惣兵衛は我慢がならなくなり、外へ飛び出した。
はつが追いついた頃には、惣兵衛は落ち着きを取り戻していた。そして、これまで自分が菊の言いなりになってばかりだったのが良くなかったと反省を述べた。今回は言いなりになるわけにはいかず、なんとかしてみせると決意を新たにするのだった。
九州では、あさが思いつめていた。
九州で唯一気心の知れた亀助に何かを打ち明けようとしていた。
続きを読む