NHK『ブギウギ』第92回

あいみょんの『裸の心』をヘビロテ中の当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第92回めの放送を見ましたよ。

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第20週『ワテかて必死や』

1948年(昭和23年)4月。
『東京ブギウギ』の明るいブギのリズムが人々の心を掴み大ヒットした。戦後の混乱が続く中、多くの日本人に生きる希望を与えたのだった。
しかし、いくつかの社会問題には解決の兆しが見えないままだった。貧しい子どもたちは学校に行けずに街で働いていたり、有楽町にはパンパンガールと呼ばれる街娼が蔓延っていた。

ある日、鈴子(趣里)は雑誌『真相夫人』の記者・鮫島(みのすけ)の取材を受けた。彼は妊娠中の鈴子を「腹ボテ」と呼んだり、出産後は職場に必ず愛子を連れてくる鈴子のことを「コブ付き」と書いて発表するなど、あまり好意的な記者とは言えなかった。それでも、『東京ブギウギ』やワンマンショーのさらなる宣伝に繋げるために取材に応じたのだ。実際、子連れで仕事をしているという鈴子の記事は、新しい女性の生き方として読者の喝采を受けており、鈴子の人気や売り上げにも貢献していた。

鮫島は、鈴子に社会問題であるパンパンガールのことを質問した。たとえば、自分の娘がパンパンになっても構わないかと具体的に聞いた。
鈴子は、一般論としてパンパンガールにも事情があるのだろうから良いとも悪いとも言えないと答えた。戦争を生き延びた自分としては、人は生きてこそだと思った。だから、生きるためにしていることを他人がとやかく言えないのだと説明した。ただし、自分の娘には胸を張って生きて行ってほしい話した。
当たり障りのない回答に鮫島は面白くなさろうな顔をしたが、こうして取材は終わった。

帰り道、鈴子はマネージャー・山下(近藤芳正)に取材がうまくいかなかったのではないかと不安を打ち上げながら歩いていた。

その時、山下は道にあった水たまりにはまってしまい、靴が汚れた。すると、靴磨きの少年・達彦(蒼昴)がすぐさま近づいてきた。
あまりの都合の良さに、山下は不審に思った。考えてみれば、ここしばらくは雨など降っていない。達彦が人通りの多いところにわざと水溜りを作ったのではないかと疑った。
達彦はごまかすでもなく、あっさりと作為を認めた。その理由として、病気の母を助けるために金が必要なのだと説明した。母が病気だと聞いて同情した鈴子は自分の靴も一緒に磨くよう頼もうとしたが、山下が遮った。母が病気だというのも嘘に違いないというのだ。山下はインチキをして稼いだ金は身につかないと説教した。
達彦は捨て台詞を吐いて逃げて行った。

鈴子と山下には知る由がなかったが、達彦の母・タイ子(藤間爽子)は本当に病気で寝込んでいた。達彦が母と暮らす掘建小屋に帰ると、タイ子は達彦にばかり働かせて申し訳ないと謝った。達彦は意に介さず、病院にかかる金もすぐに貯まるだろうと明るく話した。
母の前で上機嫌になった達彦は『東京ブギウギ』を口ずさみ始めた。するとタイ子は、その歌は大嫌いだなどと激しい口調で歌うのを止めさせた。
タイ子は、幼馴染である鈴子の栄光を直視できないのだ。

その翌週、係員の静止を振り切って、一人の女が鈴子の楽屋に怒鳴り込んできた。
その女は、有楽町のパンパンガールの親玉・おミネ(田中麗奈)だという。

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NHK『ブギウギ』第91回

曇天のなかドラクエ記念碑みてきた in 淡路島、荒谷朋美さん好き感はんぱない当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第91回めの放送を見ましたよ。

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第19週『東京ブギウギ』

新曲『東京ブギウギ』を披露する場であり、出産後の復帰舞台である福来スズ子ワンマンショーの稽古が続けられていた。
鈴子(趣里)は自分の歌で日本の人々を元気づけようと力が入っていたし、羽鳥(草彅剛)をはじめとしたスタッフたちも思いは同様だった。

ただし、鈴子がまだ赤ん坊の娘・愛子を稽古場に毎日連れてくることがトラブルの種になり始めていた。鈴子は愛子と一時たりとも離れたくなかったのだ。自分が生みの母(中越典子)と離れ、育ての親(柳葉敏郎水川あさみ)にもらわれてきたことが関係しているのだった。
稽古場で愛子が泣きだすたびに稽古は中断された。鈴子自身が授乳したり、オシメを替えたりするからだ。
共演者の中には鈴子に聞こえないと思って陰口を言うものも出てきた。鈴子は自分のわがままに非があると認め、陰口には反論せず、じっと我慢していた。

羽鳥は、自分の妻・麻里(市川実和子)に預けるよう提案した。しかし、鈴子は遠慮した。麻理にはこれまでさんざん世話になったし、彼女はまだ小学生以下の子どもを3人も育てているという事情もある。これ以上の迷惑はかけたくないというのだ。
あまりに頑なな鈴子の態度に、稽古場の雰囲気は最悪になってしまった。

そこへ、茨田りつ子(菊地凛子)が現れ、自分が子守りをすると買って出た。ちょうど一切の仕事を休んでいて、いつでも鈴子のそばで愛子の面倒をみれるから安心だろうというのだ。
鈴子は、りつ子は出産経験者であり、その子は半ば捨てるように実家に預けっぱなしであることを知っていた。彼女がその贖罪をしたがっていることもわかった。それで鈴子はりつ子に任せることにした。

1948年(昭和23年)1月、いよいよワンマンショーの初日を迎えた。
りつ子は今日も子守りに来てくれている。開演時間なのに鈴子は愛子をあやしてばかりである。りつ子と羽鳥に急かされ、やっと鈴子はステージに向かった。

ステージで披露された『東京ブギウギ』の歌と踊りは観客たちを魅了した。
ここに「ブギの女王・福来スズ子」が誕生した。

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NHK『ブギウギ』第90回

昨夜は Queenのライブに行ったのだけれど、序盤の”Another one bites the dust”でちゃんと「ハゲの矢印」と空耳が聞こえた(下のビデオでは0:38あたり)ので、Adam Lambertのボーカルはイケてると認めた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第90回めの放送を見ましたよ。

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第19週『東京ブギウギ』

羽鳥(草彅剛)が新曲『東京ブギウギ』を書き上げた。彼はこの曲に大きな自信を持っており、鈴子の復興ソングであると同時に日本の復興ソングなのだと豪語した。

『東京ブギウギ』の歌詞も完成した。作詞家・佐藤が譜面を見るなり、10分で歌詞を書いたという。あっという間に書いたわりには、今までに見たことのないような素晴らしい出来だった。
レコード会社社員・佐原(夙川アトム)もその出来栄えを高く評価し、ヒット間違いなしだと確信した。より大きなヒット曲とするため、佐原は羽鳥とともにマネージャー・山下(近藤芳正)を呼んで発売戦略を練った。一般的な方法としては、レコードを発売して世間に知らしめた後、舞台で披露して観客を呼び込むという方法である。

山下は新たな試みとして、アメリカ兵をスタジオに呼んで彼らに聞かせながらレコーディングすることを提案した。羽鳥も賛成した。ブギの本場はアメリカであり、彼らはそのリズムが大好きである。彼らが気に入れば『東京ブギウギ』は大ヒット間違いなしである。そのテストを兼ねて実施しようというのだ。
佐原は、そのようなレコーディングは前例がないと言って渋った。しかし、羽鳥に押し切られ、手配を始めた。

その後、やっと完成した歌詞が鈴子(趣里)にも渡された。それと同時に米兵の前でのレコーディングも知らされた。
鈴子もそのレコーディング方法を嫌がった。ただでさえ久しぶりの歌唱であることに加え、外国人の前で歌ったことがないからだ。復帰作としてもっと落ち着いた状況での録音を希望した。
しかし、羽鳥はそれを聞き入れなかった。これまで鈴子はいくつも奇妙なことをやってきた。米兵の前で歌うことだって、それらに比べれば大したことがないというのだ。そして、本場のアメリカ人を驚かせるくらいの意気込みが必要だと説得した。

鈴子は改めて『東京ブギウギ』の歌詞を眺めた。そこには「ズキズキ ワクワク」と書かれていた。そのフレーズに鈴子も気持ちが昂った。生前の愛助(水上恒司)に、鈴子の歌には力があり生きる希望になると言われたことも思い出した。
その結果、鈴子は米兵の前でのレコーディングを受け入れることにした。

1947年(昭和22年)9月、『東京ブギウギ』のレコーディングが行われた。
計画通り、スタジオには10名ほどの米兵が呼ばれた。彼らは何を聞かされるのかきちんと理解しておらず、どこか不満げな様子だった。
彼らの姿を見た鈴子は久しぶりにひどく緊張したが、歌詞の通り楽しく歌い始めた。
するとそれまで仏頂面だった米兵たちは笑顔になり、リズムに乗って体を動かし始めた。録音は大成功だった。

レコーディングに満足した佐原は、レコードの発売と間髪を入れずに鈴子のワンマンショーを開催すべきだと主張した。通常ならレコードを発売して売れ行きの様子を見てから会場を予約するところだが、佐原は『東京ブギウギ』のヒットを確信してレコーディング前から日帝劇場を抑えていたという。いつもは前例踏襲主義の彼には珍しいことだった。

鈴子はワンマンショーの開催にあたって気がかりなことがあった。稽古中の愛子の世話である。鈴子はやれる限り自分の手で愛子を育てたいと思っている。どんなに大事な仕事でも愛子と離れたくないと思っている。子守りに預けるようなことはしたくないと言うのだ。
そこで、毎日稽古場に愛子を連れてきて、世話をしながら稽古に参加することを条件として出した。前例踏襲主義の佐原は子育てしながらの稽古など聞いたことがないと渋ったが、羽鳥の鶴の一声で鈴子の言い分が認められた。

その帰り道、鈴子は靴磨きの少年・達彦(蒼昴)に声をかけられた。付近ではあまり見ない良い靴を履いているから金持ちに違いない、ぜひ靴を磨かせてくれと言うのだ。鈴子は警戒することなく靴を磨いてもらうことにした。
作業中、鈴子が尋ねると、彼は8歳だという。学校には行ったことがなく、毎日路上で働いているのだ。
靴磨きの代金は6円だった。鈴子は10円札しか持っておらず、釣りをもらおうとした。しかし、彼は釣りの分は次回にサービスすると言って返さず、逃げるように立ち去った。

鈴子は腹を立てなかった。
むしろ、今の日本には貧困に苦しんでいる人がまだたくさんいることに心を痛めた。
羽鳥が『東京ブギウギ』のことを日本の復興ソングだと言っていた意味がわかったような気がした。

そして、鈴子のワンマンショーの稽古が始まった。鈴子は熱心に稽古に励んだ。

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NHK『ブギウギ』第89回

某あいこちゃんが夢に出てきて目覚めの良かった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第89回めの放送を見ましたよ。

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第19週『東京ブギウギ』

香川から父・梅吉(柳葉敏郎)がやってきた。
彼は鈴子(趣里)を休ませるためだと言って、愛子の子守りを始めた。ところが、梅吉はろくにオシメも替えられない。鈴子は愛子から解放されて楽になるどころではなく、梅吉の世話まで増えてしまってイライラするのだった。

その夜、愛子を寝かしつけると、鈴子と梅吉はゆっくりと語り合った。鈴子は、昔の梅吉にも今日の梅吉にも散々迷惑をかけられっぱなしであったが、やはり自分にとって大切な父親である。いつしか鈴子の態度もやわらくなっていた。
梅吉は、確かに愛子もかわいいが、自分にとっては鈴子の方がよりかわいく思うのだと話した。それが親というものであるという。
さらに、配偶者を早くに亡くした者同志として鈴子に同情した。梅吉は妻・ツヤ(水川あさみ)を失って何年も経つのに、いまだに彼女のことを思い出し、立ち直れないと話した。鈴子は黙って聞いているだけだったが、その気持ちがよくわかった。

現在の梅吉は香川で写真館をやっているという。持参したカメラで鈴子と愛子の写真を撮ってくれた。鈴子には愛助(水上恒司)の写真を持たせ、親子三人が収まるようにしてくれた。
こうして、一泊だけすると梅吉は香川に帰って行った。

その頃、羽鳥(草彅剛)はピアノの前にじっと座っているばかりだった。鈴子から新曲の依頼を受けたものの、彼女の復帰第一作として最高のものを作ろうとすればするほど、なにも浮かんでこなくなってしまった。ぼんやりとこれまでの鈴子との付き合いを思い返すばかりだった。

出かける用事のあった羽鳥は汽車に乗った。
車内は復員兵や父を亡くしたらしき家族などでごった返し、満員だった。羽鳥は吊り革に掴まりながら人々の様子を見るともなく眺めていた。どの顔も疲れ切っているように見えた。
羽鳥は、今再起しなければならないのは鈴子だけではなく、日本中の人々も同じだとぼんやり考えた。

羽鳥は列車の走行音に合わせて、なんとなく足でリズムをとった。その時、我知らずに鼻歌も歌った。その瞬間、一気に新曲のメロディが浮かんできた。慌ててメモを取ろうとしたが、あいにく紙を持っていなかった。列車が駅に停まると喫茶店に駆け込み、注文を聞きにきた店員を無視して、店の紙ナプキンに一心不乱に楽譜を書きつけた。

書き終えると、羽鳥は大急ぎで鈴子の家に来た。
紙ナプキンの新曲を鈴子に渡し、これからすぐに作詞家を探しに行くと言って慌てて出て行った。

羽鳥によれば、この曲は鈴子の復興ソングだけでなく、日本の復興ソングだという。
まだ歌詞のない曲ではあるが、タイトルだけは「東京ブギウギ」と記されていた。

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NHK『ブギウギ』第88回

読者には全く関係のないことだけれど、ていうか今までも記事のマクラが読者に関係のあったことはほとんどないのだけれど、今朝はいつもと朝のルーティンが違っていていろいろヒーヒー言っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第88回めの放送を見ましたよ。

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第19週『東京ブギウギ』

鈴子(趣里)は羽鳥善一(草彅剛)の家を訪ねた。

そこで、自分のために新曲を書いてほしいと依頼した。
鈴子はいつも羽鳥の歌に助けられたという。東京に出てきてすぐの時、梅丸楽劇団が解散になった時、弟・六郎(黒崎煌代)が戦死した時など、いつも羽鳥の曲を歌うことで危機を乗り越えてきた。今、歌に復帰したいという気持ちが高まっており、どうしても羽鳥に助けてもらいたいと話した。

羽鳥は言葉を失うほど驚いた。今まで鈴子から直接曲作りを頼まれたことはなかったからだ。当然のように依頼を引き受けた。
羽鳥はそれ以上何も言わなかったが、実は鈴子が自分から歌いたいと言うまで何もしないと決めていた。ようやく鈴子がその気になり、自分のところへ来てくれたことが何より嬉しかった。全力で歌を作ると密かに誓った。

羽鳥の妻・麻里(市川実和子)は鈴子の体調のことをひどく心配した。ひとりで子育てをしている鈴子を案じ、いつでも助けに行くと約束した。鈴子はその気持ちをありがたく頂戴したものの、具体的な助けは求めなかった。

その晩、愛子が高熱を出した。
村西医師(中川浩三)の病院に駆け込んだが、それほど心配はいらないという。赤ん坊は元々平熱が高く、体温調節もまだうまくできず、このようなことはよくあると言うのだ。鈴子はひとまず安心した。
連絡を受けた麻里も病院に駆けつけてきた。鈴子が一人で抱え込んでいる姿を見てますます心配になった麻里は、翌日に鈴子の家に手伝いに行くと一方的に決めた。

あくる日、麻里は本当に鈴子の家に押しかけてきた。愛子の世話をしようとする鈴子を押し留め、愛子を奪った。そして、鈴子にはゆっくり休めと言うのだった。鈴子が昼寝をしている間、麻里は愛子の世話のみならず、掃除や食事の支度など手際よく行った。これまで3人の子どもを産み育てている麻里にとっては簡単なことだったのだ。

鈴子は麻里のおかげで久しぶりにぐっすり眠ることができた。実家で飼っていた亀をめぐって亡き母・ツヤ(水川あさみ)と愛助(水上恒司)の母・トミ(小雪)が喧嘩をし、周囲の人々も巻き込んだ大騒動になる夢を見た。
鈴子は、まるでコメディ映画を見たような楽しい気分で目を覚ました。いい匂いにつられて台所へ行くと、麻里が夕食の支度をしていた。その後ろ姿はまるで自分の母親かのようだった。鈴子は夢の続きを見ているようで、ますますいい気分に浸った。

鈴子と一緒に夕食を摂りながら、麻里は母乳に良いとされる食事や赤ん坊の寝かしつけについてアドバイスした。そして、子育ての最大のコツは自分一人で抱え込まないことだと話した。鈴子は元来、自分一人で頑張らなくてはいけないと思うタイプだ。しかし、一人でこなすことなどそもそも無理なのである。いつでも自分を頼ってほしいと改めて言った。むしろ、曜日を決めて定期的に手伝いに来るとまで言い出した。
鈴子は、麻里が自分の母親のように思えると話し深く感謝した。

麻里は羽鳥の様子も話した。羽鳥は楽譜に一音も書けずに唸っている。あんな姿を見るのは初めてだという。本人も、今では目の前にパーっと音符が広がってきたのだけれど、今回は違うと言っているという。どうすれば鈴子を最高に輝かせることができるのか、そればかり考えているとなかなか進まないのだという。
その羽鳥の姿は、麻里が鈴子に嫉妬させるほどのものだという。自分は音楽にまったく興味がないとはいえ、これまで羽鳥は自分のために1曲も書いてくれたことがない。羽鳥があんなに苦しむほどの曲を書く相手である鈴子が羨ましいと冗談混じりに話した。

鈴子は、羽鳥がどんな歌を作ってくれるかこれ以上なく楽しみになった。

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NHK『ブギウギ』第87回

昨夜は鳥水炊き鍋を食べた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第87回めの放送を見ましたよ。

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第19週『東京ブギウギ』

愛助(水上恒司)がこの世を去り、愛子が生まれてから3ヶ月が経った。
鈴子(趣里)は一人で子育てに奮闘していた。愛子はきっかり3時間ごとに泣き出し、鈴子はすっかり疲弊してしまっていた。時にはひとりで涙を流すこともあった。それでも、前向きに元気に母子で生きると愛助に誓ったことを事あるたびに思い出し、自分を奮い立たせた。

ただし、仕事はまったくできる状態ではなかった。
マネージャー・山下(近藤芳正)も鈴子の収入が心配になったが、鈴子の様子を目の当たりにすると無理に仕事をさせる気にもなれなかった。鈴子自身も今は仕事ができる状態ではないと断り続けていた。

そんなある日、村山興業の坂口(黒田有)から会社に出向いてほしいと頼まれた。トミ(小雪)が大阪からやって来て、鈴子に話があるのだと言う。
鈴子はそれに応じることにしたが、出がけに愛子が泣き出してしまい、なかなか家を出ることができなかった。

すると、逆にトミが鈴子の家にやってきた。トミは、同行している坂口を叱った。母親とはとかく忙しいものであり、鈴子を会社に呼びつけるなんてあってはならないことだと言うのだ。この日のトミは、会社の部下に向かってはいつも通り厳しい態度だったが、鈴子と愛子には優しい表情を向けた。こうして鈴子はトミと二人きりで話をすることになった。

トミはしばし愛助の思い出を語った。愛助は最期まで鈴子との結婚を望んでいた。しかし、愛助と鈴子の結婚はトミの考える夫婦観や家族観とは異なっている。だから許さなかった。それは間違いだったかもしれないと話した。
鈴子は、トミを否定しなかった。愛助も間違ってはいなかったと答えた。家族や夫婦の在り方はそれぞれで、正解も不正解もないというのが鈴子の意見だと話した。

トミは居住まいを正すと、愛子を引き取りたいと申し出た。愛助の子だから手元に置いておきたいと言うのだ。
鈴子は即座にきっぱりと断った。

トミには鈴子が断ることは初めからわかっていた。鈴子に拒絶されても顔色を変えなかった。むしろ、鈴子自身のことを心配した。
トミは、鈴子と同じく、夫を早くに亡くし女手一つで愛助を育てたのだ。しかも、村山興業の社長として働きながらである。父のいない親子に対して世間がどんなに冷たいのか身に染みているという。だから鈴子のことが心配だと言うのだ。

そこまで言って、トミは笑い出した。鈴子はトミに匹敵するほどの負けず嫌いだから、そもそも心配する必要はなかったと冗談を言った。もし鈴子に困ったことがあればいつでも助けると約束した。自分と鈴子は、愛助という同じ男を愛した仲だから助けは惜しまないと言うのだ。
そして最後に、鈴子にまた歌ってほしいと願った。今まで黙っていたが、自分も福来スズ子の歌のファンなのだと言う。ただし、あくまで歌のファンであって、鈴子本人に対してはそれほどでもないなどと再び冗談を言った。
こうして、トミは機嫌良く帰っていった。

鈴子は、そろそろ仕事を再開して歌わなければならないと思った。それが愛助の願いでもあるからだ。

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NHK『ブギウギ』第86回

ドラマ『パパはニュースキャスター』で田村正和が演じていた、あちこちの女に子どもを産ませながら必ず「”愛”と書いて”めぐみ”」と名づけさせる男を思い出した当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第86回めの放送を見ましたよ。

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第18週『あんたと一緒に生きるで』

鈴子(趣里)が女の子を生んで2日が経った。
鈴子はずっと赤ん坊を抱き、幸せの頂点だった。あとの望みは、早く愛助(水上恒司)が帰ってきて、彼に娘の名前をつけてもらうことだった。

しかし、鈴子の出産とほぼ同じ頃、愛助は大阪の病院で事切れていた。
そのことを知っている坂口(黒田有)と山下(近藤芳正)であったが、なかなか鈴子に言い出せずにいた。

坂口と山下は病院で鈴子に付き添っている。赤ん坊と一緒で有頂天の鈴子であったが、さすがにふたりの様子がおかしいことに気づき始めた。ついに山下は意を決して愛助が亡くなったことを伝えた。
鈴子は一気に不幸のどん底へと突き落とされた。ベッドに座って窓の外を見つめたまま、一昼夜をこえても動かなくなってしまった。食事も一切摂ろうとしない。赤ん坊は別室で看護師・東(友近)らが面倒をみた。

大阪から社長秘書・矢崎(三浦誠己)が報告に来た。鈴子は相変わらず窓の外を見るばかりで、矢崎が喋っても背を向けたままだった。
矢崎は通帳と手紙を持ってきた。通帳は鈴子の名義になっており、将来の結婚生活のために愛助が貯金していたものだという。手紙は愛助が最後に書いたものである。それだけ伝えると矢崎は帰っていった。

それからさらに一夜が過ぎたが、鈴子は同じ姿勢のまま沈み込んだままだった。やっと口を開いたかと思えば、自分の大切な人はみんな早くに亡くなる、自分も死にたいと口走るようになった。
山下は鈴子を激しく叱った。愛助は多くの人に愛されており、辛いのは鈴子だけではない。山下自身もそうだし、坂口、矢崎も同様である。そして何より、彼を溺愛していた母・トミ(小雪)の悲しみは想像を絶する。残された者にできることは、彼の分まで生きることだと話した。愛助の分まで生きられるのは鈴子の他にいないのだから、軽々しく死ぬなどと言ったら許さないと怒鳴った。
坂口は興奮した山下を連れて部屋を出ていった。

再び一人きりになった鈴子は、愛助の手紙を開いた。そこには、元気になって帰るという約束が守れなくなったことへの謝罪が記されていた。
さらに、子どもの名前の案が書かれていた。男の子だったら愛助のような弱い子にならないよう力強い「カブト」という名前、女の子だったら「愛子」にしてほしいと書いてあった。娘の場合、自分の名前から一字取るのは気恥ずかしいが、愛に溢れる子になってほしいという願いを込めてつけられた名だと説明してあった。
それから、鈴子に辛いことがあったら歌うようにと書いてあった。また、生まれてきた子は自分たちの宝であり、その子がいれば何があっても生きていけるはずだと書かれていた。

部屋の外から、赤ん坊の鳴き声が聞こえてきた。
鈴子は早速「愛子!」と呼んだ。東から愛子を受け取ると、鈴子はその子を抱きしめた。
そして、一緒に生きていくと愛子に言って聞かせた。

鈴子は愛子を横に寝かせ、久しぶりに眠った。
夢の中では、愛助が愛子を抱いていて、3人で仲良く暮らしていた。

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NHK『ブギウギ』第85回

とある知人(周囲では「画伯」と呼ばれている)に鹿児島で似顔絵を描いてもらったのがちょうど10年前だと気づいて、もうそんなに前のことなのかと気が遠くなった当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第85回めの放送を見ましたよ。

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第18週『あんたと一緒に生きるで』

出産予定日までもう何日もない鈴子(趣里)は、愛助(水上恒司)の病気のことを心配しないことにした。安心して出産に集中することが彼の願いだと悟ったからだ。
愛助からのハガキは相変わらず届く。鈴子は愛助が無理をして良いことしか書いてないとわかっていたが、それを受け入れて前向きな気持ちで返事を書いた。

その頃、実際の愛助の病状はかなり悪化していた。トミ(小雪)はきっと良くなると励ましたが、愛助本人はもう長くはないと悟っていた。
愛助はこれまで生んで育ててくれたことをトミに感謝した。その上で、自分は絶対に鈴子と結婚すると訴えた。病気に悩んでいた自分の人生を明るくしてくれたのは鈴子である。だから絶対に一緒になると言うのだ。
トミは、病気さえ治れば、愛助の願いはなんでも聞くと約束した。

数日後、愛助は危篤に陥った。
すぐさま村山興業東京支社長・坂口(黒田有)とマネージャー・山下(近藤芳正)に連絡があったが、ふたりは鈴子には黙っておくことにした。鈴子がなんの心配もなく出産することが愛助の願いであるのだからだ。
何も知らせないつもりであるが、ふたりは鈴子の様子を見に行くことにした。

ふたりが家に着くと、鈴子はちょうど陣痛で苦しんでいた。自分で産院に向かおうと準備をしていたが、途中で動けなくなっていた。鈴子は、坂口と山下に付き添われて産院へ向かった。
こうして鈴子は無事に元気な女の子を産んだ。鈴子はその子のかわいらしさに見惚れた。

坂口はすぐさま大阪に連絡した。
電話に出た村山興業社長秘書・矢崎(三浦誠己)は、ほぼ同じ時に愛助が亡くなったことを知らせた。

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NHK『ブギウギ』第84回

異性を好きになるきっかけとして「今まで意識してなかったのだけれど、夢に出てきたから好きになった」みたいな話をちらほら聞くわけだけれど、昨夜の僕の夢の中にも今まで異性として意識していなかった女性が出てきたりして、ここはひとつこれをきっかけに告白してみようかなと思ったわけなんだけれど、問題は3人出てきたので誰にしようか、どう選ぼうかがわかんなくて困っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第84回めの放送を見ましたよ。

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第18週『あんたと一緒に生きるで』

1947年(昭和22年)5月。
『ジャズカルメン』公演が終わって3ヶ月が過ぎた。そして、鈴子(趣里)の出産予定日まであと10日ほどとなった。
いつもどおり村西医師(中川浩三)の診察を受け、母子ともに順調であることが確認された。

しかし、鈴子は気が沈んでいた。
『ジャズカルメン』を必ず見に来ると言っていた愛助(水上恒司)は一向に東京へ戻ってこない。相変わらず頻繁にハガキは届くが、たいてい一言二言しか書かれていない。いつも同じように「具合は良くなってきた。もうすぐ帰れる」などと書いてあるのみである。

実のところ、愛助の病状はほぼ末期状態だった。ベッドから体を起こすのも一苦労で、母・トミ(小雪)が見舞いにきてもうわ言のように鈴子の名を呼ぶばかりだった。
秘書・矢崎(三浦誠己)は、愛助と鈴子を会わせるべきだとトミに進言した。鈴子に会うことで愛助の体調が持ち直すかもしれないというのだ。

トミもそれを仕方ないと思いかけたが、当の愛助が猛反対した。
今の自分の姿を見たら鈴子は心配のあまり気がおかしくなってしまうかもしれない。鈴子には安心して出産してほしいというのが愛助の願いだった。だから、くれぐれも自分の病状の一切を鈴子には知らせないよう頼んだ。その様子は息も絶え絶えだった。

そのことを知らない鈴子は、大阪へ行って愛助に会うと言い出した。しかし、いつ陣痛が始まってもおかしくない時期なので、担当医・村西は許可しなかった。
そこで鈴子は、村山興業東京支社長・坂口(黒田有)とマネージャー・山下(近藤芳正)を問い詰めた。しかし、ふたりはのらりくらりと言い逃れるばかりだった。『ジャズカルメン』の時にこじらせた風邪が長引いて帰ってこれないなどと言うのだ。

ふたりの態度がおかしいことは一目瞭然だった。鈴子が実力行使で大阪へ旅立とうとすると、ついに山下は愛助の病状が悪いことを白状した。そして、愛助の気持ちをくんでやり、大阪行きは取りやめてほしいと頼んだ。愛助は自分の弱っている姿を鈴子にだけは見せたくないのだ。
鈴子は一度はそれを受け入れた。しかし、愛助が心配で会いたい自分の気持ちと、鈴子に弱っている姿を見せたくない愛助の気持ちとの間で板挟みになってしまった。

一人では抱えきれなくなった鈴子は、羽鳥(草彅剛)の家を尋ねた。しかし、彼は留守で妻の麻里(市川実和子)だけが在宅だった。麻里は、鈴子の話を親身に聞いてくれた。夫はどんな時も自分勝手に音楽の話をするだけなので、留守だったことは好都合だと笑って見せた。

その上で、麻里は鈴子に自分の経験を話した。
麻里が初めて妊娠した時、出産までの間、夫は何もしてくれなかった。麻里がどんなにつわりで苦しんでいても知らんぷりで音楽に没頭していた。麻里は彼と一緒に子どもを育てていけるのか不安になったという。
その時、唯一の支えとなったのはお腹の中の赤ん坊だったと話した。麻里が不安になるたびに、胎児が自分の存在感をアピールするかのように動いたという。それで、この子のためにも頑張ろうと勇気づけられたという。

鈴子は蒙が啓かれる思いがした。確かに、自分が不安になっていたら、お腹の子も不安になるはずである。そして、自分が安心して元気な赤ん坊を産むことこそが愛助の希望である。その通り、安心して出産に臨もうと決意した。

帰宅した鈴子は、愛助の背広を抱きしめ、彼がそこにいるかのように話しかけた。
愛助が病気を治そうと頑張っている時に、自分が落ち込んでいてはいけないと悟った。お腹の子は今動いていて、愛助に会いたいと言っている。絶対に病気を治して、戻ってきてほしい。

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NHK『ブギウギ』第83回

寒すぎて井上陽水の『氷の世界』を口ずさんでいるわけだけれど、おかげさまでテレビが画期的な色になるほどではなくてよかったと思っている当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第83回めの放送を見ましたよ。

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第18週『あんたと一緒に生きるで』

鈴子(趣里)の主演する『ジャスカルメン』は雑誌などでも好意的に取り上げられ、大好評で公演を続けていた。
妊娠6ヶ月の鈴子の体調もすこぶるよかった。

一方、大阪で療養生活を続けている愛助(水上恒司)はどんどん咳がひどくなっていた。『ジャズカルメン』の公演を見るために東京に戻りたいと医者に懇願したが許可されなかった。
愛助は、鈴子に詫びの手紙を書いた。結核がひどくなっているとは書かず、ちょっと風邪をこじらせてしまい大事をとって諦めるとだけ書いた。
その手紙を受け取った鈴子は、約束を破ったことに怒りながらも、愛助に会えないことをこの上なく寂しく思った。

そして、『ジャズカルメン』の千秋楽の日を迎えた。
楽屋に茨田りつ子(菊地凛子)が突然現れ、鈴子は驚いた。りつ子は妊婦がどんな踊りをするか見に来た、みっともなかったら舞台から引きづり下ろすと脅した。対して鈴子は大きな腹が人気なのだと答えた。
出会った頃は犬猿の仲だったふたりだが、今ではきつい冗談を言って笑い合える仲になっているのだ。

りつ子は、妊娠中よりも出産後の方が大変だと助言した。独身のりつ子がなぜ知ったような口を利くのかと鈴子が訝しんでいると、りつ子は子どもを産んだことがあると打ち明けた。鈴子と出会うちょっと前に出産し、そのまま故郷の母に預けたままなのだという。相手の男は出産前に蒸発した。
りつ子は、歌を諦めることができず、子どもを母に預ける決断をしたと言う。何も後ろめたいことのない生き方をしてきたが、その子ことだけは唯一の後ろめたさである。だから、その後ろめたさを解消するためにも、りつ子は歌に命をかけているのだと話した。

鈴子は、りつ子の覚悟に感心した。自分にはそこまでのことはできないと思った。
それと同時に、りつ子はりつ子の言い方で鈴子のことを励ましてくれたのだと感じた。少し気が軽くなった。

こうして『ジャズカルメン』の千秋楽も無事終わった。

後日、マネージャー・山下(近藤芳正)が今後の仕事の方針を相談するために鈴子の家を訪れた。出産までは仕事を休むとして、その後いつから復帰するか決めるためである。
しかし、鈴子は仕事の話よりも先に、山下に愛助の様子を尋ねた。鈴子は違和感を抱いていると言う。というのも、愛助からは便箋にしたためた手紙が届くのが常なのに、急にハガキ1枚だけが届いたのだ。長い手紙を書けないほど病状が悪化しているのではないかと心配で不安だと話した。
山下は大阪に聞いてみると答えた。

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