鈴子(趣里)両親(柳葉敏郎、水川あさみ)は香川出身という設定であり、別にそれに因んだわけではないけれど来月香川県に行く用事のできた当方が、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の第82回めの放送を見ましたよ。
1947年(昭和22年)が明けた。
鈴子(趣里)は地味な元旦を迎えていた。鈴子の家に年始の挨拶に来たのもマネージャー・山下(近藤芳正)くらいのものだった。彼に酒を勧めるものの、妊婦の鈴子は茶を飲むだけだった。
そんな中、愛助の羽織だけを壁にかけ、離れ離れになっている彼と少しでも一緒にいる気分を出そうとした。
大阪で結核の療養中の愛助は、鈴子に手紙を書いた。
2月から始まる『ジャズカルメン』の公演中に必ず東京に帰るつもりで、それだけが目下の楽しみだという。もちろん、母・トミ(小雪)を説得して、ふたりの結婚も認めさせるとの決意も記した。ふたりの赤ん坊を絶対に父無し子にしないつもりだ。何も心配せず、安心していてほしいと書いた。
そして『ジャズカルメン』の稽古が始まった。稽古は順調で、関係者一同は公演の成功を確信した。
看護師・東(友近)は必ず稽古に付き添ってくれた。ところが、東の出番はほとんどないほど、鈴子は妊婦だとは思えない歌と踊りをこなした。
ある日、稽古場に忍び込んできた雑誌記者・鮫島(みのすけ)によって腹の大きくなった鈴子の写真が撮られた。公演プロデューサーの小島(田村裕)が捕まえようとするも逃げられてしまった。
こうして、写真が雑誌に掲載され、鈴子の妊娠は世間に知られることになった。しかも、妊娠のため『ジャズカルメン』は中止になるかもしれない、父親は不明だなどと面白おかしく書き立てられた。
しかし、鈴子は全く意に介さなかった。
その雑誌は、大阪の愛助も見ることとなった。彼も彼で、久しく会っていない鈴子の姿を写真で見れて喜ぶほどだった。
一方、母・トミの説得は難航していた。鈴子との結婚を認めるよういくら話しても、トミは歌手をやめない鈴子を村山家に迎え入れることはできないというばかりだった。
そして、2月20日、いよいよ『ジャズカルメン』の公演が始まった。妊娠写真が雑誌に掲載されたのがむしろ宣伝になったのか、客席は満員だった。
そして、公演自体も客の期待を裏切らないものだった。確かに舞台衣装を着ても腹が大きいのは目立った。しかし、それが気にならないほどの歌と踊りだった。
公演は大成功だった