あるにゃんを里親さんに預けて、もうすぐ1年。
あるにゃんを里子に出してからというもの、僕はすっかり彼女に嫌われてしまった(1月の悲しい思い出)。
彼女は僕の実体だけではなく、僕にちなんだものも気に入らないらしい。
僕にちなんだものがない時
俺の手書き伝票がある時
頼むから、そんなに牙むかないでくれよ。
今日はアノ日だから、みんなで山親爺のCMソングを歌おう!と呼びかける当方が、NHK朝の連続テレビ小説『カーネーション』の第136回目の放送を見ましたよ。
糸子(夏木マリ)は逡巡していた。
糸子はベッドに寝ながらも、デザイン画を描く仕事だけは続けていた。しかし、自分のブランドを立ち上げることを考え始めると、途端に仕事が手につかなくなった。
「攻撃は最大の防御」という、河瀬(川岡大次郎)の言葉を反芻し、ついに糸子は一歩を踏み出す事を決意した。自分のブランドを立ち上げることにした。すぐに、河瀬ら関係者を家に呼び寄せ、計画を練り始めた。
糸子の一存で、ブランド発表の日は半年後の7月20日と決めた。準備期間が異例の短さである上、糸子の怪我もあるので周囲は驚く。けれども、糸子は自信満々だった。のんびりしていても始まらないので、早急に集中して行ないたいと言うのだ。娘たちのブランド設立の手伝いもしたことがあるので勝手がわかるし、怪我だって仕事さえしていればむしろ早く治ると豪語した。それで計画は本格的に動き始めた。
その話を聞きつけた優子(新山千春)と直子(川崎亜沙美)が岸和田に揃って駆けつけた。ふたりは、糸子がブランドを作るという話に猛反対した。曰く、プレタポルテは一度始めると休むことなく続けなくてはならない、糸子の年齢では負担が大きすぎる、先日は引退を勧めたのになぜ反対のことをするのか、などなど。
もちろん、言い出したら聞かない糸子である。
糸子もどれだけ大変かは理解しているという。しかし、ブランドを作ると決まってから、ヒヤヒヤしたりソワソワしており、そんな状況が面白くて仕方がないというのだ。寝る間も惜しいほど仕事に熱中するのは長らく忘れていた気持ちだ。元気が沸き起こり、生きている実感を得ると言うのだ。
それ以上反論できなくなったふたりの娘を見て、糸子は高笑いした。
東京への帰りがけ、優子が里香(小島藤子)に声をかけた。優子は、里香が糸子のそばにいて、世話をしていることを大いにねぎらった。一方で、優子が高校へも行かずに岸和田に居続けることが心配だとも話した。今は糸子の怪我もあるので仕方ないが、糸子もきっと里香が今のような生活を続けることは望んでいないだろうと諭した。
里香は口をつぐんだままだったが、糸子と優子から同じ事を言われたことに揺れていた。