今日は意外と大事な日にもかかわらず、朝ドラ仕事だけは欠かさない当方が、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』の第62回めの放送を見ましたよ。
九州の加野炭鉱では、サトシ(長塚圭史)が密かに企みを抱いていた。加野屋が炭鉱の経営をできなくなるようにしてやろうしているのだった。
あさ(波瑠)はサトシの態度の不審さが気になっており、本心がわかるまで炭鉱に残るつもりでいた。しかし、日に日につわりが酷くなるばかりである。新次郎(玉木宏)に促され、亀助(三宅弘城)だけを残して大阪に帰ることになった。
炭鉱で働く者たちは、あさを明るく送り出した。それはまるで大きな家族のような様子だった。
帰阪したあさは、それから1ヶ月ほど酷いつわりが続いた。しかし、初夏の頃にやっと落ち着いてきた。外出したり、軽い掃除程度なら難なくできるようになった。
その頃、あさの実家が日本で初の銀行を開業した。
正吉(近藤正臣)は店の現在の経営陣である、跡取り・榮三郎(桐山照史)、後見人・新次郎(玉木宏)、大番頭・雁助(山内圭哉)の3人を集め、銀行について話した。
正吉によれば、あさは3年も前に加野屋でも銀行業を営むことを提案していたという。しかし、その時の正吉は時期が違うと言って断った。ところが、今になって考えてみれば、加野屋は本業の両替商ではほとんど利益は上げていない。儲けのほとんどは炭鉱事業に依存するという経営体質である。今後の事業計画をよく考えるべきだと助言した。
しかし、あくまで最終判断は現在の経営陣であるといい含め、正吉は判断を行わなかった。
3人は、彼らだけで集まってもう一度銀行経営について話し合った。
雁助は銀行経営に反対だった。両替商が時代に合わないことは事実だが、銀行というものも一時の流行に過ぎず、本腰を入れるべき事業ではないという意見だった。加野屋は両替商の伝統を守り、優良顧客を獲得して従来の商売を続けていけば良いと述べた。
榮三郎も同意だった。銀行を推進したがっているのは、五代(ディーン・フジオカ)など洋行帰りの者たちばかりである。異国かぶれの者の意見など聞く必要はないと断じた。
新次郎にも意見を求められた。彼は、外国文化のことを軽蔑していなかった。外国のものでも、良い物はどんどん取り入れるべきだと考えていた。
ただし、彼の意見は経済のことではなかった。店の経営には全く興味はなく、榮三郎と雁助に全て任せると告げた。その代わり、他の点で外国文化を取り入れることばかり考えていたのだ。
新次郎は、榮三郎と雁助を強引に連れ出し、どこかへ出かけていった。
3人の留守中、五代が訪ねてきた。他に誰も居ないため、あさが応対した。
五代は、妊娠中のあさに対して、無理はせずに子を産むことに集中するようアドバイスした。子供を産み育てることは、他のどんな産業よりも国のためになるというのだ。人はどんなに働いても、墓場まで金はもっていけない。生きている間にすべき事は、後世に何かを残すことだと話した。今のあさがすべき事は後世に人を残すことである言うのだ。
一方の五代は、後世のために大阪経済の再生に尽力していると話した。最近は、かつての賑わいをなくした大阪の米会所を復興させるべく働いているという。
そのような話をしていると、店の方から家の者たちが騒ぐ声が聞こえてきた。
新次郎らが驚くべき姿になって帰って来たのである。
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